アイアンキング
あいあんきんぐ
霧の中から…
さえない青年(でも日活スター)霧島五郎が変身する、国家警備機構の変身サイボーグ。
身長は40m、体重はなんと46万t。絶対鉄じゃないだろお前。
1分しか闘えない上に大して強くないので、メインは足止めという前代未聞のヒーロー。ネット上では「ヘタレ」「ポンコツ」「史上最弱のヒーロー」などというありがたくない二つ名をいただいている。(※)
まぼろし兵団までの(18話)敵はロボットなので、その間に生身なのにイジョーに強い主人公静弦太郎が敵の操縦者を探し出し、リモコンを爆破するという戦法を主にとっていた(さすがにまずいと思ったのか、路線変更された後半のアイアンキングは普通にビームとかで怪獣を倒すようになった)。
燃費が悪く、五郎はいつもその辺で水(エネルギー源)をごくごく飲まなくてはならない…さらに終盤では敵に操られたり味方に攻撃されたりと散々な目にあう。
(※)路線変更された後半はともかく、前半も相手のロボットにダメージを与えて撤退に追い込んでおり、弦太郎のバックアップとしては優秀で戦果がないと言う訳ではない。そのため、「弱い」と言う評価自体は内容を表面的にしか知らない者によるもの。但し、巨大変身ヒーローではなく等身大で生身の人間の方が強いのも事実である。
国家警備機構
静弦太郎
国家エージェントであり、普段は陽気で、相棒の五郎とはふざけ合いながらも現実から目を背けた綺麗事や非合理的な行為には嫌悪感を示している。
タイトルのアイアンキングを差し置いて変身しない「等身大で生身の人間が主人公」だけが彼の持ち味ではない。
過去の作品どころか現在も含めて最も型破りな特撮ヒーロー作品の主人公と言っても過言ではない。何故なら、彼は大局的な観点から、目先の小さい犠牲はやむなし、と言う殆どの特撮ヒーローだったらタカ派か武闘派過ぎて嫌われ役が持つ性質を行っている。
作中で彼が行った一例として
- ハイキング中の女性グループにナンパして遊ぶ→敵の行方がつかめないので、敢えて襲撃させて敵を捕らえて本拠地を見つけ出す。被害こそ遭わなかったものの女性たちは戦闘に巻き込まれた
- 目の前の火事の家から老婆が助けを叫んでいたけど、無視して敵ロボットと戦闘→救助活動の間に、敵ロボットはもっと被害を起こすので、戦いを優先せざるを得ない。後に似た様に救助より戦闘を優先し、事実上の見殺しをする回がある。
- 綺麗事を口にして、戦闘行為を非難して神を語るシスターに、強引にキスをして、シスターに神について尋ねた。しかも、相棒の五郎はシスターにお熱である。
- 敵のボスが逃げようとする際、逃亡用のロケットに乗り込み、ボスを確実に仕留める。但し、飛行中なので弦太郎はほぼ逃げられず、道連れ上等。一応、アイアンキングの飛行で死なずに済んだものの、上記の通り道連れ上等。大事な事なので2度書きます
上述の通り、弦太郎の行為はヒーローのイメージからはタブーとされる行為を実行している。
但し、決して冷淡な人間ではなく、自身の力量と役割に殉じた決断であり、遺族からの非難には彼は敢えて謝罪せず、被害者が怒りに任せて殴られる際は甘んじて受けている。
演じている石橋正次の(氏の持ち歌から童謡まで様々な曲で)美声を披露している。
霧島五郎
アイアンキングに変身する弦太郎の相棒。アイアンキングに変身する事は知らない。
人情味に篤くドジなので弦太郎の冷徹な判断とは対立することがあるものの、その陰で彼の苦悩を理解し、フォローするようになる。そして、ドジな面も控えめに、弦太郎と共に軽口を叩きながら丁々発止で切り結ぶようになる。
藤森典子(ふじもり のりこ)
第19話から登場。上の2人がろくに本部に帰還も報告もしないのでお目付け役。優秀だが真面目過ぎて融通の利かない性格で、任務以外ではお調子者の2人に振り回され、「テンコ」というあだ名までつけられた。