概要
兵庫県の阪神地区にある市の1つ。宝塚市の「塚」は、国や兵庫県では新字体の「塚」を使っているが、市では画数の1画多い「塚」を用いる。
阪急阪神東宝グループの創始者・小林一三が手がけた宝塚歌劇団の本拠地である宝塚大劇場があり、『歌劇の街』として全国的に有名である。
漫画家・手塚治虫が青少年期を過ごした町としても知られる。
かつては、阪急電鉄経営の宝塚ファミリーランドや東宝映画の源流の1つである宝塚映画製作所などを有して、阪急東宝の文化拠点としてのイメージが強かった。
阪急電鉄経営の宝塚ファミリーランドが2003年(平成15年)4月7日(鉄腕アトムの誕生日)に閉鎖されて、宝塚ガーデンフィールズに生まれ変わった。さらに今ではニトリに生まれ変わっている。
現在は仁川、逆瀬川、雲雀丘などの閑静な高級住宅街を有する阪神間の住宅都市である。
阪神間北部に位置しており、西は六甲山系、北は長尾山系に囲まれて、中心部を武庫川が流れている。 関西の奥座敷として温泉場や1913年(大正2年)から続く宝塚観光花火大会や高級住宅地としても有名である。
一時、伊丹市・川西市・猪名川町と合併構想が持ち上がったが、現在は凍結している。
北西部は山間部に位置し、南東部は平野に位置する。
大阪へのベットタウン的な性格が強く、阪急電鉄やJR宝塚線(福知山線)を使って大阪都心部へ通勤する。
但し、阪急の街のイメージが強いものの宝塚駅から大阪都心部はJRの方が早くて便利な為、市民の多くはJRを利用する。
阪急にしても宝塚線を利用するより、今津線経由神戸線を利用した方が早い。
道路でも大阪市へ向かう際には中国道や国道176号の旧道より新道から大阪府に入った瞬間、大阪府道10号大阪池田線を利用した方が早い。
尚、宝塚駅ではJR西日本と阪急電鉄の駅の間に国道176号線が通過している。
地名の由来
宝塚の「塚」は、「盛り土をした墓(古墳)」を意味する。宝塚は文字通り古墳の名称であるが、宝塚には古墳が多くあり、宝塚と呼ばれていた古墳に関しては諸説あって場所が特定されていない。江戸時代には「宝塚」の地名が使われていた。
- 旧川面村川面に宝塚と呼ばれていた古墳があり、近隣の新田(現:御殿山)も宝塚と呼ばれた。
1672年の検地記録に、川面村の小字として宝塚東・宝塚南・宝塚北が記されている。
- 宝塚山(ほうちょうざん)宝泉寺(現:宮の町)の地に、神功皇后の母である高額比売命(たかぬかひめのみこと)を祀った古墳があり、この高額塚(たかぬかつか)が宝塚(たからづか)へ転訛した。
- 旧米谷村(現:米谷)に塚があり、この塚の許で物を拾うと必ず幸せになったため、宝塚と呼ばれていた。
- 旧良元村伊孑志に宝塚と呼ばれていた古墳があった(現:宝梅)。
このように古くからある宝塚の名称は、明治になって温泉名や駅名となった後、1951年(昭和26年)に初めて市町村名として採用される。
交通
市街地広がる南東部に鉄道網・バス網が整備されている。
鉄道
- 阪急宝塚線 (川西市) - 雲雀丘花屋敷駅 - 山本駅 - 中山観音駅 - 売布神社駅 - 清荒神駅 - 宝塚駅
- 阪急今津線 (西宮市) - 仁川駅 - 小林駅 - 逆瀬川駅 - 宝塚南口駅 - 宝塚駅