曖昧さ回避
大蛇丸とは-
1. 『児雷也豪傑譚』の登場する架空の人物。
3. 1.を由来としたゲーム『天外魔境』の登場人物。→こちらを参照。
2.を本項目に記載する。
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大蛇丸(NARUTO)
大蛇丸は、岸本斉史原作の漫画『NARUTO』及び関連作品に登場する人物。
CV:くじら
プロフィール
忍者登録番号 | 002300 |
誕生日 | 10月27日 |
星座 | さそり座 |
血液型 | B型 |
身長 | 172cm(51歳)→172cm(54歳) |
体重 | 57.3kg(51歳)→57.3kg(54歳) |
趣味 | (主に禁忌とされている)新しい術の開発 |
概要
自来也、綱手と共に「伝説の三忍」と呼ばれる。元木ノ葉の忍で、音隠れの里の創設者。修行時代は自来也、綱手と共に後に三代目火影となる猿飛ヒルゼンに師事していた。幼少より、忍の才は抜きんでており、数十年来の逸材として将来を嘱望されていた。その実力は忍の域を超えたところもあり、天才忍者はたけカカシですら、対峙した際はその殺気だけで自分の死をイメージさせられた。
目的の為にはどんな犠牲をも厭わない残忍な気性の持ち主だが、部下にはカリスマ的に支持されている。性別は男だが、オネエ言葉で話す(怒ると若干荒らげた口調になる事がある)。幼少時は普通の口調だったので何故女のような口調になったのかは不明である。
三忍として忍の頂点の一人に君臨する彼であるが、うちはイタチの方が自分より強いことを認めている。しかし、自来也に対しては、相性の問題なのかイタチが「鬼鮫と2人がかりでも良くて相打ち」と言っている(単行本では「月読みに続いて天照まで使わされては」と疲弊を理由とした撤退に置き換わった)ことから、実際この三者の中で誰が最も強いのかは不明である。暁は大蛇丸に手を焼いていて、両者の関係は険悪である。
「忍者とは忍術を扱う者」という見解を持ち、術の開発や修得に余念がない。しかし全ての術を知るためには長い時間を必要とするという考えから、老いや寿命と言った限界を超越すべく「不老不死」の研究に没頭、そして木ノ葉を抜けた後、自分の精神を他者の肉体に入れ替える術【不屍転生】を開発し、事実上の不老不死を可能としている。
サスケを未来の自分の器として溺愛しており、事実上の弟子としている。ナルトとの激戦の直後もサスケとの約束を守って修行に付き合ってやるなど、意外に面倒見が良いところもある。
才能の点では自分が惨めに思えるほどとサスケを評価し、その肉体に焦がれていた。だが、訣別を迫るサスケに殺されかけ、口から自分の肉体を曝け出す。それは顔に皺が入った蛇そのもので、胴体は無数の白い蛇が結合してできあがったものだった。このような姿になった理由として、幼い時に両親の墓で白蛇の脱皮した皮を見つけたこととの関連が示唆されている(疾風伝では、この姿になったのは、一生分の寿命では全ての術を極めきれないという動機のシーンが描かれていた)。
転生するための異空間を作りサスケを捕らえるが、その中でサスケの瞳術にはまり、逆に自分が乗っ取られてしまった。悪ではあったが、プライドの高さから全編を通じて卑怯と言える手段はとらなかった。自来也の話によると、大蛇丸がおかしくなったのは、大蛇丸が小さい時に両親が何者かによって殺されたからである。
性格
残酷で情け容赦のない悪辣な人間だが、その反面謙虚でストイックな所があり一口では語れない味のある悪党である。
利己主義者であり他人を弄ぶ外道だが、一方で君麻呂や重吾のように社会に居場所のない人間を仲間に入れて面倒を見るなど独特の情を持っていた。
そもそも彼は最初から悪党だったわけではなく、幼少の頃や伝説の三忍と呼ばれた時代はまだまともな人間であった。上記のように両親を殺害されたこと、そして戦場で多くの惨劇を見たことが彼の人格をゆがめてしまったと言える。
物語中での活躍及び暗躍
第一部以前
大蛇丸が幼少の頃より、猿飛の指導のもと天才と呼ばれ、「伝説の三忍」の一人にも謳われたものの火影になることは叶わず、禁術の開発が発覚して里を追われることになった。
その後は「暁」の一員として活動をしていた。その間に同メンバーであるイタチの肉体を手中におさめようと試みるが失敗(その際、イタチに左腕を切断される)。彼の肉体を手に入れることができなかったことから、第一部開始の約10年前に暁を抜けている。その後は、複数のアジトを作り、勢力を拡大していたが、その規模は不明。テレビオリジナルストーリーでは彼が関与するエピソードもいくつか登場している。
幼少の頃より、天才と謳われながらも「うちは一族」の持つ力の前に手も足もでなかった経緯から屈折した感情を持ち、その力を渇望している。サスケとの戦闘シーンの中でもみられるように、イタチに屈服させられたことはプライドの高い彼にとって相当トラウマになっている。うちは一族との因縁はイタチとの件がきっかけになっている。
また、禁術や薬品による肉体改造によって実体は「白い大蛇」と化している。
第一部
第一部では中忍試験において第七班の前に出現。草隠れの里から来た受験者を殺して、消写顔の術にて顔を奪うことですり替わり、写輪眼を持つサスケの肉体をつけ狙う。第二の試験でナルト達に接触し交戦するが、ナルトとサスケからの返り討ちに遭い撤退。しかしサスケに呪印を、ナルトには九尾のチャクラコントロールを阻害する五行封印を仕掛けた。また中忍試験の最中、自らが暗殺した風影に成りすまし砂隠れの里を欺いて【木ノ葉隠れの里】を壊滅させるべく戦争を仕掛けたが、三代目火影に辛くも阻止され、“屍鬼封尽”で両腕を封印されてしまう。
両腕を封印され、印を結ぶことができず全ての術を封じられた大蛇丸は、同じ三忍のメンバーで医療スペシャリストである綱手に治療をさせようと彼女に交渉をもちかけるが決裂し、自来也を巻き込んだ壮絶な戦闘を繰り広げる。その後、音の五人衆を犠牲にしながらもサスケを手中にする。しかし、サスケが到着する前に屍鬼封尽の後遺症で自らの肉体が限界を来たしてしまったため、やむを得ずストックしていた忍の一人・幻幽丸に転生し、次の転生までの間サスケを鍛えることにする。
第二部
第二部では天地橋に登場。カブトと二人でサソリを嵌めて始末する計画だった。しかし、僅か十日前に当人が倒されていたことまでは知らなかったらしく、サソリになりすましたヤマト率いる第七班と交戦となった。しかし、直後にナルトが大蛇丸の挑発に耐え切れず、九尾の力を解放したため、ナルトとの交戦になる。当初は劣勢を強いられているように思われたが、自来也ですら重傷を負わされた「4本目」の力に対しても、その特異な術(もしくは体)により即死もしくは致命傷を負っても回復し、余裕を見せる戦いぶりであった。結局、戦いは中断されナルトにも傷を負わせることはできなかった。
アジトにおいては第七班にとどめの一撃を加えようとしたサスケを制止し、木ノ葉の忍が暁のメンバーを一人でも多く抹殺してくれることを願って姿を消した。
その後、拒絶反応に臥しているところを決別を迫るサスケに殺されかけ、口から自分の肉体を曝け出す。それは顔に皺が入った蛇そのもので、胴体は無数の白い蛇が結合してできあがったものだった。このような姿になったのは、幼いときに両親の墓で白蛇(再生と幸運の象徴)の脱皮した皮を見つけたことに関係があるのかもしれない。死闘の末、サスケを異空間へ引きずり込み、彼の肉体に転生しようとするが失敗し、サスケに魂を制圧され肉体は死亡した。その亡骸の一部はカブトの身体に移植され、徐々にカブトの肉体を蝕みつつある。
前述した通り大蛇丸の魂はサスケの内に封印され、彼が大蛇丸の術を使用するための源泉となっており、サスケの肉体のダメージ回復にも貢献した。その後、サスケがイタチとの交戦のさなか、サスケのチャクラが弱まり封印が緩んだため復活。サスケ(状態2の時)に宿した呪印の意識から「八岐の術(やまたのじゅつ)」を使用。出現させた8体の蛇のうち1体の口から上半身を出し、草薙の剣でイタチを襲おうとしたが、イタチの術である「須佐能乎」が持つ十拳剣(大蛇丸が渇望していた武器であった)により呆気無く異空間に封印された。術者のイタチが直後に死亡したため、もはや現実世界に還るのは困難である。
しかしアンコの呪印に封じていた仙術チャクラと意識がバックアップの役割を果たしており、アンコの身柄を確保していたカブトをサスケが下したことによりサスケの手により「解邪法印」で抜け出し、復活。封印状態だっただが大まかな状況は把握していたらしく当初は第四次忍界大戦も他人の始めた戦争と興味を示さなかったがサスケに何かを見出したのか、屍鬼封尽を解術して歴代の火影蘇らせ、サスケと問答させる。ちなみに屍鬼封尽を解術する際に自身が犠牲となるため、白ゼツの体を不死転生で乗っ取っている。
歴代火影の話を聞き、答えを出したサスケに大蛇丸は協力。鷹のメンバーと共にうちはマダラとの戦闘で重傷を負った五代目火影・綱手の回復をしたり、嘗ての師である三代目火影・猿飛ヒルゼンと共に連携攻撃を繰り出すなどの様々な活躍を見せた。
過去の出来事から冷酷非道な面が目立った大蛇丸だが、チャクラ体となって自身の亡き後における世の状況を見ているうちに心情の変化があり、この頃になると毒が抜けたように性格が丸くなって、優しい目つきとなった。それは回復直後の綱手とのやりとりからも伺える。
「…昔は自らが風となり風車を回したいと思っていたわ でも今はいつ吹くか分からない他の風を待つ楽しさも知れた… その風を楽しむ前に密封されたくはないからね」
「自ら風となり風車を回す」という意味は過去に彼自身が起こした「音隠れの創設」や「木の葉崩し」を指しており、「いつ吹くか分からない他の風を待つ楽しさ」は大蛇丸自身を模倣せず、自分なりの答えで動いていった弟子の「サスケ」を見守るという意味がある。カブトの失敗をアンコのチャクラから通して見ていたのも彼の心境が変わった要因ともなった。
この様子からネットユーザーでは『保護者丸』と呼ばれているとか。
外伝
第四次忍界大戦以降も存命しているが、ヤマトら木ノ葉の面々が目を光らせていることもあってか特に目立った活動はしていない模様。性格もかなり丸くなっており、かつて敵対していたナルトとも和解しているようである。
『七代目火影と緋色の花つ月』では、サスケが発見した謎の写輪眼の少年(うちはシン)の報告を聞いたナルトやカカシから関与を疑われ、アジトにやってきたナルト・サスケ・サラダ・チョウチョウを出迎える。
既に還暦を過ぎているはずだが、不老不死の研究の賜物か大戦時よりも若々しい容姿になっており、ナルトを驚かせた。彼のアジトもより研究所っぽくなり彼自身も遺伝子の研究をしている等、忍者というよりは研究者か博士のような立場になっている。もはやマッドサイエンティストである。
とはいえ霧隠れでクーデターを画策した干柿屍澄真と水面下で接触するなどいまだ不穏な活動は行っている。
ちなみに
スピンオフ「NARUTO-ナルト- SDロック・リーの青春フルパワー忍伝」でも悪役としてカブトと共に登場。
しかし、本編とは大きく異なりカブト共々非常にギャグ色の強い小悪党となっている(リー曰く「ばいきんくん的ポジション」)。当初は再び木の葉の里に潜入するために検問で悪戦苦闘したり歴代火影の像に秘密基地を作り潜伏するなどしていたが、中盤からは割と普通に出入りしており、発見されても周囲もさほど驚かれない。
リーを倒すために様々な作戦を企てるが、その作戦内容や動機はいずれも幼稚であることが多い。
ときにはスナックのママや新聞配達員に扮してガイ班同様に寸劇を展開することもあれば、年波からくる悲壮感からナイーブになるなどメンタルの脆さを垣間見せたり、自身の召喚したマンダにうっかり飲み込まれたり、中の人がギャグ作品での場数を踏んでいることもあってかやけにテンションが高かったりなど、かなり強烈なギャグキャラになっている。たまにツッコミに回ることもある。
なお、アニメでの小説をモチーフとしたシリーズ「木ノ葉秘伝 祝言日和」でのキャラ崩壊は著しく
・木ノ葉の里遠景で「なんだバカヤロー」と叫ぶ
・木ノ葉丸のお祝いのビデオレターのお祝いの言葉を収録する(ヤマトからNGサインが出て取り止め)
・焼肉屋の店員になってチョウジの注文に普通に受け答え(ヤマトの監視つき)
・シノの忍蟲に怯えて逃げ回る
・木ノ葉の里のゆるキャラを追いかけ回す(ヤマトの監視つき)
・ラーメン屋「一楽」の前で指をくわえて立ち止まる etc
…すっかり悪役色が抜けて日の当たる場所での暮らしを謳歌しているようである。