概要
初出は『ファイナルファンタジー8』の主人公であるスコール・レオンハートの武器。
拳銃を巨大化したような柄に分厚く長い刃を取り付けた剣で、攻撃を当てた瞬間に柄にある引金を引くことで弾倉に込められた火薬が炸裂して刀身を振動させ、攻撃の威力を飛躍的に高めること可能にしている。
たまに銃剣と勘違いしている人がいるが、銃弾を発射することはできず、剣としてしか使用できない代物である(ただし、お祭り作品であるDFFシリーズにてスコールが一部の攻撃を使用した際、空薬莢がガンブレードから落ちる表現がある)。
その扱いの難しさから好んで使用するものは少なく、開発されてからしばらくたったFF8世界の時間軸では廃れつつある武器と言われている。
劇中での使用者はスコールと、スコールのライバルであるサイファー・アルマシーのほぼ二人だけである。
スコールは自身の嗜好から、サイファーは20年前に制作されたとある映画に出演した主人公に憧れて使っている。
スコールはリボルバー型、サイファーはオートマチック拳銃型のガンブレードを愛用している。
その他のガンブレード
このような機構の武器はFF8が初出であるようにも見えるが、TRPGである『天羅万象』に同様の機構を持った珠刀という武器が登場している。
霊力を込めた珠(おうじゅ)と呼ばれる鉱石を装填し、それを破砕することによってその衝撃で切断力を向上させるというものであり銃把はないがガンブレード同様弾倉のついており、銃と剣を組み合わせた外見の刀剣である。
この珠刀もまた『未来忍者 慶雲機忍外伝』に出てくる刀のオマージュと言われている。
(見た目は普通の刀だが、装填された弾丸によって光り輝き切断力が向上する)
FF8に影響されたためか、他の作品にもガンブレードは登場する。といっても他作品ではもっぱら単なる銃と剣を合体複合化した物として扱われており(例.ワイルドアームズシリーズの「バイアネット」)、FF8本来のガンブレードとは全く異なる。
このタイプでガンブレードという名称の武器としてはTRPG『神世紀エルジェネシス』がFF8より先に使用している(神世紀エルジェネシス:1998年、FF8:1999年)。尚こちらのガンブレード(正確には「ガンブレイド」)は電脳戦機バーチャロンに登場するテムジンのライフルをモデルにしている。
同じスクウェア製ということもあってか、アクションRPGパラサイト・イヴ2にはガンブレードが主人公アヤの武器として登場する。こちらは12ゲージのショットシェルを装填・発射できる機能(刀身と並行した銃口やドラム式弾倉がある)も備えており、どちらかと言うと後年登場したDDFFのガンブレードに近い武器である。
隠し武器の中の隠し武器だけあって入手は容易ではないがその威力はすさまじく、中でも必殺技の「バーストストライク」は、作中最強のレールガン、ハイパーベロシティの威力に匹敵する。
特撮番組「仮面ライダーW」に登場するヒーロー・仮面ライダーアクセルの持つ武器・エンジンブレードはガンブレードと同様の構造を持つが、これはWのメタルシャフト等と同様に火薬ではなくガイアメモリを装填する。
なお、ガイアメモリからのエネルギーを射出する遠距離用必殺技があり、全くの剣としてしか使用できないわけでもない。
形状の異なる「ガンブレード」
こちらは、オートマチック拳銃のスライド及びグリップに反りのない刃が取り付けられたものとなっており、装備した時は右手側が順手、左手側が逆手に剣を持ったようなシルエットになる。
ちなみにこの形状の武器は日本陸軍が「試製拳銃付軍刀」の名で実際に開発していたものである(ただし扱いの煩雑さや手入れの難しさから試作段階で没になった)。
FF8のガンブレードとは射撃ができると言う点で大きく異なる。また、射撃と斬撃を変形無しで同時に行える点が特徴的である(構造が単純であるともいう)。
このタイプのガンブレードは、上と同じく仮面ライダーシリーズに登場する武器では
カイザブレイガン・無双セイバーがほぼ同様の外見及び構造である。