「次郎丸ーッ!」
ゲーム概要
和のテイストと近未来を融合させたサイバーパンク的世界観を有する。
企画原案・脚本はナムコのデザイン課に在籍していた北原聡氏。映画監督の雨宮慶太および専門学校の後輩であった寺田克也がキャラクターデザインを担当している。
また、中潟憲雄氏ら「源平プロ」作品と勘違いされがちであるが、このとき既に源平プロの大半のスタッフは退社しており、中潟氏が今ゲームの作曲に携わってるのみである。
企画はバラデュークの少し後から開始されたという。最初に北原氏のイメージデザインがあって、それをどうゲーム化するかということから始まったが難産が続き、結果ハードや担当が3回ほど変更になるほど長期化したものの、何故かボツになることもなく企画は継続し続けたという。
プレイヤーは黒鷺軍の抜け忍である機忍(サイボーグ忍者)「白怒火」を操り、囚われた「サキ姫」を救出し黒鷺軍を壊滅するのが目的。
ライフ制で、8方向レバー、手裏剣ボタン(左右にのみ射出)、ジャンプボタンを用いて操作する。
基本は任意の横スクロールであるが、ジャンプしたり、足場に上ったり、エレベーターに乗ったり、下に落ちるなどで縦にもスクロールする。
これまで移植は一切されなかったが、2021年にアーケードアーカイブスとして初めて移植・配信がなされることになった。
オリジナルビデオ概要
1988年12月2日、『未来忍者 慶雲機忍外伝』のタイトルでポニーキャニオンより発売されたオリジナルビデオ映画。
サイボーグ忍者『機忍』を率いる黒鷺軍機甲師団と、劣勢に立たされた諏訪部軍、及びそれに協力する黒鷺軍からの抜け忍「白怒火」の戦いを描く。
源平討魔伝のPV制作でナムコとのつながりがあった雨宮慶太が、このゲームの企画書にあった木造高層建築に立つ忍者のビジュアルに興味を示し、初映画監督も務めることになり制作された。
また、ゲームの開発遅延により、ビデオの方が先行して発売になっている。
『東京国際ファンタスティック映画祭』出品作。
シン・ゴジラなどの原型製作で有名な竹谷隆之が、無名時代に着ぐるみやプロップ製作に関わっており、低予算作品ながら一見の価値あり。
竹谷はその後、「雨宮さんが忍者だったら俺なら」と造形作品を用いて未来漁師こと『漁師の角度』という作品を発表している。
詳細は、当該記事を参照。
関連動画
プレイ動画
慶雲機忍外伝 OP