CV:杉田智和
人物
中南米に流れ着き、コロンビアにて反政府軍の指導教官となった。
しかし、ミラーは当時まだまともな実戦経験もなく、1972年、政府軍との遭遇戦において当時政府側に雇われていたスネーク率いる部隊の待ち伏せを受け、どうしたらいいかわからずに混乱している内に部隊は全滅。自身も仕掛け爆弾で重傷を負った。そこへ現れたスネークと対面した際、グレネードで自爆しようとしたが阻止された。
その後、自分をスカウトしたいと語るスネークに対し様々な勝負(魚採り、アームレスリング、銃の組み立て、早食い、早撃ち等。特に早食い勝負は3をプレイした人は思わず爆笑してしまう事、間違いなしである)を挑むが悉く惨敗。
更に勝負の裏で反政府軍の仲間達と内通し、脱走を目論んでいたが、それすらもスネークに先読みされていた上に仲間達全員を配下に寝返らせていた事を知った事で、スネークの人望と人となりを認め、共に「MSF(国境なき軍隊)」を設立し、その副司令官となる。
スネークの右腕を務めるだけあり、自身の戦闘能力もさることながら、広範で深い教養を持つ。
特に様々な軍事関連の情報などに精通しており、過去の紛争や当時の政治的背景などにも詳しい。しかし性格は非常にユーモア溢れる人物であり、詳しくは後述する。
性格
厳つい外見とは裏腹に、非常に剽軽かつフランクな性格をしている。
普段の彼は戦闘時では的確かつ有用なアドバイスをくれる優秀な人物だが、ファイルライブラリでのスネークとのやりとりはまるで漫才のような掛け合いも多く、クスッとしたプレイヤーも多いことだろう。特に、兵器としては誰がどう見てもふざけているようにしか見えない「ダンボール戦車」を恐る恐るスネークに紹介した所、思いの外絶賛され「俺がおかしいのか・・?」と困惑している姿は爆笑間違いなしである。
上記の様に非常にユーモラスな人物であるが、MSFの意義やメタルギアの必要性などについては確固たる考えを持ち「国家に帰属しない軍隊」がどういう方向へ行くべきかなどを真摯に考えている。
しかしピースウォーカー事件後の事件では、彼の性格は大きく変わる事となる・・・。
活躍
MGSPW
MSFの副司令官として登場。
頼りになる右腕という立ち位置。
自ら前線に赴くスネークを、マザーベースから無線や救援物資、援護攻撃を行うなどしてサポートする。ゲーム初期からマザーベースにメンバーとして登録されており、その性能の高さから、どの班に配属させても活躍する万能キャラ。条件を満たすと彼の着ている野戦服をコスチュームとして使用可能。カムフラージュ性能は通常の野戦服と同じだが、移動速度と回復速度が若干上昇する。
MSFを戦争屋ではなく、PMCのようにしようと働きかけたり、打ち捨てられたプラントを改造し拡大するなど、優れた手腕と統率力、そして先見の明を兼ね備えた天才だが、女癖が悪く、マザーベース内では幾度となく女兵士達に手を出して色恋絡みのトラブルを起こしてはスネークに叱られていたようだ。(結果、サウナ掃除1年のペナルティを受けた。)
※(PWのサウンドトラックで判明するのだが)ちなみにこの時、サウナ内でスネークがカズに問い質していた筈が、何故か二人とも殴り合いに発展していた(しかもパスも目撃していたらしく、彼女の「えっ」という声が聞こえる)。
また、どういうわけか彼とデートするミッションが存在する。
更にMSFを軍事以外で活躍させようと考えている節もあり、スネークとの通信にて「MSF印のレーションでも輸出するとか言うなよ」と冗談を言われたが、どうもまんざらでもない反応をしている。
一方、裏では『サイファー』と「敵でも味方でもないビジネス・パートナー」として繋がりを持っており、BRIEFING FILESの盗聴テープでサイファーの中枢にいる人物と会話していた。
MGSV
GZ
ボスのキューバの米軍基地への潜入を無線で支援を行う。
目的を達成したボスが帰還する途中でマザーベースは核査察団を装ったXOFの襲撃にあい、多くのスタッフの命は失われ、ベースは崩壊してしまう。
自身も奇襲により負傷し、命からがらボス達と共に脱出するも、爆弾を埋め込まれたパスが飛び降りて空中で爆死した衝撃で搭乗したヘリはコントロールを失い、XOFのヘリと衝突し、墜落する。
「デジャヴ・ミッション」では本編と打って変わってネタを満載した無線を飛ばしてくる。
このミッションはマップのどこかに今までの「メタルギア」シリーズのタイトルロゴが隠されており、これを見つけてカズヒラに無線するとその作品のタイトルとその作品に登場した人物の台詞を言う。
(ただし、小島監督が関与していない作品には別の反応を見せる)
「MGS1」ではグレイ・フォックスの声真似をしており意外と似ている。
気になる方はぜひ検索を。
TPP
先のマザーベースへの攻撃で重傷を負い、ボスと共に病院に運び込まれる。
療養後、マザーベース襲撃を生き延びた仲間達を集め、独自にプライベートフォースの1つである『ダイヤモンド・ドッグズ』を結成。組織の維持、拡大の為に泥水を啜るような汚れ仕事でさえも請け負っていたらしい。ミラーはかつての「国境なき軍隊」の頃の様な組織を目指し懸命に組織の立て直しを行うが、BIGBOSS不在という状況は戦力の低下はおろかダイアモンド・ドッグズそのものの求心力の低下にも繋がっており、かつてのマザーベースの生き残りを招聘した際に「BIGBOSS無き組織に用は無い」と言われたと回顧している。
1984年前後にはアフガニスタンでの活動中にスカルズの襲撃を受け、ミラー率いる部隊は壊滅。ソ連軍に拘束され捕虜となり、スネークによって救出されるがその時には既に右腕と左足、そして視力までも失い、亡くした体の「幻肢痛」に苛まれる。
マザーベースと多くの戦友、とどめに自分の体の一部を失うという悲劇が重なった事でミラーはこの状況の元凶となったXOF、そしてサイファーへの復讐にのみ生きるようになり、かつての快活さとコミカルさは消え失せ、敵に一切の情けを掛けない冷徹かつ厳格な人物に豹変している。
仲間や自分の敵である「サイファー」を討ったところで死んだ仲間が戻ってくる訳でもないという事も理解しており、「亡くした仲間が二度と戻らないように、腕や脚だけを直してどうなる」と考え敢えて失った腕や脚への義手義足の装着はしていない。
サイファーやXOFへの報復心は凄まじく、かつてのマザーベース壊滅の原因を作った(とされている)ヒューイやスカルズに酷似した能力を持つクワイエットなどには最後まで冷徹な態度を崩さなかった。
しかし人格が完全に豹変したわけではなく、隊員の目のない場所ではボスや気を許した後のコードトーカーの前ではかつてのような面を見せている。
情報テープの中の「カズヒラ・ミラーのハンバーガー」では、実はハンバーガー通だったコードトーカーの舌を満足させうるハンバーガーの開発に奔走している姿がある。
更にカズヒラ自身も私的ながら「バーガー・ミラーズ」というハンバーガーショップを経営している事も明らかになり、へそくりで運営資金を賄っていると話している。
しかし経営は芳しくなく、高級路線に走っては失敗するなどの商品開発にも難儀しておりなかなかコードトーカーを唸らせる一品が出来ずにいたが「庶民の舌が求めるものはただ一つ、化学調味料だ」という彼のアドバイスに感銘を受け(「重要なのは自然と科学のバランス」という結論を聞かずに)ダイアモンド・ドッグズの科学力を結集した保存料や旨味成分を主とした化学調味料てんこもりバーガー、「ケミカルバーガー」の完成に成功する。(ちなみに化学調味料は各国で認可されているものとの事)
詳細な外見は不明だが、コードトーカーの反応からして既存のハンバーガーとはかけ離れた外見をしていたようであり冒頭では食べる事すら躊躇する程だった。
見た目は兎も角として、味はコードトーカーが求めた味そのものであったようであり涙ぐむほど感激している。
カズヒラ曰く原価も信じられない程安価らしく、保存料をどっぷり使用した事で冷蔵設備などが無くとも簡単には腐敗しないらしい。
カズヒラはこのケミカルバーガー、民族解放バーガーがあれば食糧問題の解決、ひいては食糧不足による紛争を根絶し世界平和を成すとまで言い切っており「パクス・ハンバーガーナ」(ハンバーガーによる平和の意味)を齎すと豪語した。