概要
寿司の一種。酢飯(具なし、もしくは人参や椎茸などの具入り)を、甘辛く煮付けた油揚げを開いた中に詰める。
巻き寿司と組み合わせたセットが「助六寿司」(歌舞伎の演目「助六」が由来。ヒロインの名前が「揚巻」である)。
稲荷寿司と呼ばれるのは、稲荷神の神使の狐が油揚げを好むとの俗信による。本来はネズミまたはネズミの油揚げが好物であるとされるが、殺生を禁じられていた時代でもありさすがに本物のネズミはお供えできないため、ネズミに似た形の物として稲荷寿司がお供えされるようになった。
地域によっては「揚げ寿司」「信太(篠田・信田)寿司」などとも呼ぶ。
寿司屋生まれではない寿司の定番商品
生まれた時期こそははっきりしてないものの、幾つかの文献から江戸時代には既にあった事は判明している。
尾張地方などで先行して広まり、江戸時代後期に江戸に伝わったらしい。
しかしながら寿司とついてこそいるものの、生まれは握り寿司の屋台(当時は店を構えて出す事はなく、屋台がほとんどだった)ではなく、油揚げを作っている豆腐屋。
さらに中に詰まっているのは酢飯とは限らず、おからも使用していた。
つまりは今で言うところの、良く言えば副産物の有効活用、悪く言えば産業廃棄物の横流しである(現代でもおからは、米ぬかほどではないが、食用以外に産業廃棄物扱いになる物が多い)。
今も握り寿司中心の寿司屋で販売される事は少なく、スーパーマーケット、弁当屋、名物にしている地域の専門店で売っている事が多い。
レシピ
以下、醤油醸造大手のキッコーマン社のサイトより抜粋転載。(4人前)
- 油揚げは熱湯をかけて油抜きし、半分に切って袋状に開く。
- 醤油大さじ4、みりん大さじ4、砂糖大さじ4、水200mlを鍋に合わせ、1.の油揚げを入れて煮含める。
- 酢大さじ4、砂糖大さじ1.5、塩小さじ1.5を合わせ、寿司酢を作る。
- 米3合分を固めに炊き、3.を加えて切るように混ぜ、12等分する。
- 2.に4.を詰め、口を折って止め、盛り付けて完成。
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稲荷寿司
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稲荷寿司の作り方
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