概要
ソウルキャリバー20周年記念作品。
前作を最後に続編の音沙汰が無く、ソーシャルゲームやパチスロといった外伝的な展開が多かったが、2018年現在のプラットフォームにおいて3D武器格闘ゲームが一つも世に出ていない状況があり、加えて上記のようにシリーズが20周年を迎えることもきっかけとなって、制作が決まったという。
本作は「リブート」がコンセプトテーマなのでVの続編ではなく、世界観が『ソウルエッジ』の時代にリセット・再構成された内容となり、イヴィルスパームや真行山臨勝寺の事件などの、シリーズの世界観に関わる根幹の出来事を再体験できる他、上中下段関係なくガードし反撃に転じる「リバーサルエッジ」など、初心者やかつてのシリーズ経験者にも楽しめる内容になった。
グラフィック面でも鉄拳7と同じアンリアルエンジン4を使い、『ソウルキャリバー』を意識した陰影表現を目指している。
オフラインプレイ
前作ではオフラインプレイのボリュームはほとんど皆無に等しく、ファンからは否定的な声も上がっていたが、今作ではその反省を踏まえ、オフラインでも十分に遊べるモードが用意されている。
ソウルクロニクル
今作におけるシングルオフラインプレイ専用のストーリーモード。
本能寺の変の翌年である1583年から、豊臣秀吉が天下を統一した1590年までに起きたソウルエッジ・ソウルキャリバー絡みの出来事を、キリクの旅を中心にキャラクターを切り替えながら時系列を埋めて完成させていくという、今までにないアプローチで試みられる。
イメージ的には『エッジ』から『Ⅳ』までのストーリーを一本のソフトで楽しめる感じに近く、前作とは違い、操作キャラクター全てのパートが存在する(シナリオの数もバラバラだが、全く戦闘しないまま終わる一人を除いて最低でも3回の戦闘シナリオが存在する)。
こういった仕様のためか、公式サイトでは各キャラクターの年齢表記が無くなっている。
バトルによっては制約や条件が付けられているので、オンラインプレイとはまた違った遊びができる他、外伝作品の『レジェンズ』のような2Dイラストパートと3Dムービーが交互に混在した形式で物語が進行する。
Libra of Soul(ライブラ・オブ・ソウル)
剣と魂の物語には刻まれなかったもう一つのストーリー。
『3』のロストクロニクルズや『BD』のガントレットモードのように、キャラクタークリエイションで作成したキャラクターを主人公にし、各キャラクターの出会いを経ながら世界中を駆け回る。
なお選択肢による行動次第で展開が一部変わってくる。
ゲームモード選択では一番上に表示し、ゲームのガイドでもこちらをまず先に遊ぶことが推奨され、序盤では本作のチュートリアルも兼ねている。また当ストーリーと『ソウルクロニクル』の物語は繋がっているため、こちらをプレイした後に遊ぶと裏設定のように時系列が明かされるため、より世界観を楽しむことが出来る。
プレイアブルキャラクター
- 御剣平四郎
- ソフィーティア・アレクサンドル
- ナイトメア
- ジークフリート・シュタウフェン
- 柴香華
- キリク
- 真喜志
- グロー(本作初登場)
- アイヴィー
- タキ
- 吉光
- ザサラメール
- タリム
- ヴォルド
- アスタロス
- 成美那
- アズウェル(本作初登場)
- セルバンテス・デ・レオン
- ラファエル・ソレル
- インフェルノ(メインストーリークリアで使用可能。オンライン対戦では使用不可)
ゲスト・DLCキャラクター
- ティラ
- ゲラルト(『ウィッチャー』シリーズより参戦)
- ヨルハ二号B型(『NieR:Automata』より参戦)
コラボレーションPV
内藤哲也率いるユニット『LOS INGOBERNABLES de JAPON』と本作がコラボしたPVが作られた。
第一弾『内藤哲也×ナイトメア』
第二弾『内藤×ナイトメア』『EVIL×ザサラメール』『SANADA×吉光』『BUSHI×ヴォルド』コラボ紹介&コラボグッズ紹介
評価
前作での不評部分を踏まえ、設定をリブートし再体験させるコンセプトや、初心者でも分かりやすく、各キャラクターの特性や弱点の対策、オススメのコンボを記載した親切な操作指南、『ソウルキャリバーⅡ』を意識した武器解説、『ソウルキャリバーⅣ』以降は廃止されたギャラリーモードの復活など、初心者でも遊べるように敷居を下げただけではなく、世界観を再認識させ、楽しませる部分は従来のファンから高く評価されている。
一方でトレーニング画面におけるコマンド表の不便さの他、レギュラーキャラクターであったティラを有料DLC化したり、キャラクタークリエイションに関しては衣類やパーツ数が少ない初期状態から、いくらゲームを遊んでもほぼ全く増えず、増やすには追加課金を利用せざるを得ない(しかもコンテンツの内容は発売からしばらく経っても明かされない)といったような、露骨な課金要素には批判も多い。
IGNのレビューでも高評価ではあるが、「充実したオフライン要素や初心者でも楽しめる内容、キャラクターバランスもほぼ良好。しかしかゆいところには手がとどかず改善の余地がある」と評している。
関連タグ
ソウルキャリバーV = 前作