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A380の編集履歴

2019-03-14 02:34:48 バージョン

A380

えあばすえーさんびゃくはちじゅう

A380とは、エアバス社が開発した全二階建ての超大型旅客機。

概要

エアバスが開発した全二階建ての超大型旅客機

2007年10月25日にシンガポール航空にて初就航した。

客席数はボーイング747をも上回る、文字通り世界最大の旅客機。

その輸送能力も巨大であり、全席をエコノミークラスにすれば850人以上を乗せることが可能とされている。

もちろん、その輸送・搭載能力を収容力ではなく豪華装備に回すことも可能であり、採用している各社ではバーやラウンジ、シャワールームなど多彩な装備を詰め込んで文字通りのフラッグシップ機として運用されている。

その様は、まさに空飛ぶホテルである。


機体

全二階建て構造の機体。これがA380の最大の特徴だが、「全二階建て」の仕様は必ずしもいいことばかりではなく、空港によっては既存の(ボーイング747用など)ボーディングブリッジが使用できないなど、色々と苦労を強いられることもあるとか。


ちなみに日本の空港においては、成田空港及び羽田空港国際線ターミナルはA380対応のスポットが用意されている他、新千歳空港関西国際空港中部国際空港でも適合が確認されている。

そーいえばA380の1号機のお披露目飛行で行われた、新千歳の適合テストはエアバスの意向で行われたらしいけど、あれって絶対ボーイング747が活躍していた羽田-新千歳線への導入いかがですかーってことだよなあ…

エンジンターボファンエンジン4発を搭載。

B747以来の4発機。メーカーとしてはロールス・ロイス(トレントシリーズ)か、エンジンアライアンス(GP7000シリーズ)が選択可能。1台辺りの推力は36t前後となっている(ちなみにB747のJT9D・RB211・CF6は25t前後)。

コクピットはA320とほぼ同じ仕様となっており、また飛行特性も極力A320に近づけてあるとされており、(エンジンが4発である以外は)パイロットは僅かな違いの講習のみで乗り換えられるとされている。もちろん、操縦桿はエアバス得意のサイドスティック方式(横にゲームのジョイスティックのような操縦桿を取り付けている)。


全二階建ての旅客機は今に始まったことではない

「全二階建て」というのがA380の最大の特徴だが、全二階建ての旅客機というのは構想まで含めれば今に始まったことではない。

例えば旧マクドネル・ダグラスは「MD-12」という全二階建て・4発の旅客機を検討していたし、ボーイングも747のバリエーションとして全二階建てのモデルも検討していたと言われている。


日本では

前述のとおりあからさまに羽田-新千歳線への投入を意識して新千歳空港での適合テストを行ったりして売り込みを図っていたりしたものの、日本の航空会社は「大型4発機よりも燃費の良い双発機」という流れになっており、日本航空全日空とも採用はなかった…と思ったら、新興航空会社スカイマークが国際線進出の切り札として6機発注した。2014年末~2015年以降にはJAナンバーのA380が日本の空を飛ぶことになると思われたが・・・・・・。

ちなみにスカイマーク曰く、A380を採用した理由は「初めての国際線運航だから4発機の方が信頼できる」ということらしい。


2014年7月末に、エアバス社から「お前経営状態悪いだろ。金払えそうにないだろ。だから売ってやらん!」と宣告されてしまう。おまけに2015年1月にはそのスカイマークが民事再生法適用を申請、国際線どころではなくなってしまったため、結局JAナンバーのA380は幻に終わってしまった・・・・・・かと思いきや、一度は採用を見送った全日空が、何を血迷ったか3機購入することになり、ボーイング機でもキャパがぎりぎりになる成田-ホノルルハワイ)線に2019年5月末にも(かき入れ時のひとつであるゴールデンウィークに間に合わなかったじゃん。大丈夫かそんなんで)投入することになった。もっとも、全日空がスカイマークの再建に手をさしのべることになった際、エアバスから「それなりの責任取れやお前」と脅されて、スカイマークがキャンセルした3機を引き取るハメになった、と言う見方もある。


また海外の航空会社が保有する機体が成田空港や関西国際空港に飛来している。またシンガポール航空も2014年の夏休みにおける一部期間限定で名古屋線開設25周年事業の一環として中部国際空港に運行した事もある。


弱り目に祟り目?

このスカイマークのゴタゴタに追い打ちをかけるかのように、2014年度、さらに2015年度はどこの航空会社からも注文がなかった。このまま注文がなければ、受注残が残っている2018年中をもって生産終了になりかねないとのことだったが、2016年に入って、先述の全日空に加え、イラン航空が12機発注したのだが、結局はキャンセルしてしまう。


はっきり言って、UAEエミレーツ航空の追加発注がなければ生産の打ち切りが決まってしまう、というのが正直な話であった。

なにしろ、登場した時はボーイング747でさえ双発機に押されて姿を消し始めた頃。「エンジン4つもあっちゃーそれなりに灯油(ジェットエンジンの燃料は灯油の一種)喰うし、500人も人乗ってくれる路線なんてそんなにねーよ」というのが航空会社の本音の様で、結果的には本機よりも、あまり人は乗らない(多くて300人くらい)ものの低燃費でもっと柔軟に運航できる双発機へと航空会社は流れている。

カンタス航空のCEO曰く「A380一機飛ばすよりボーイング787二機飛ばす方が安い」んだとか。

加えて、まだ貨物機としては需要があるボーイング747と異なり、貨物型の開発に失敗した事も痛手となった(元から貨物機として使う事を織り込み済みだったボーイング747に対し、A380は貨物機転用に適した構造ではなかった)。

これではこのA380は立場がない。


そして2019年2月14日、エアバス社は「エミレーツが発注減らしてしまいました。結果生産体制維持が出来なくなりそうなんで、もう注文受け付けません。そして生産やーめた」と宣言するハメになってしまった。

あと20年登場が早ければ、もっと活躍できたかもしれないが…


関連イラスト

Airbus A380 Tengu Airways日本エアシステム エアバス A380

A380 MegalinerAirbus A 380


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