こんなこともあろうかと概要を作っておいた
『こんなこともあろうかと』とは、魔法の言葉である。
外国人が「機能多すぎ」と呆れる日本の携帯電話の様に、「こんなこといいな、できたらいいな」を死力の限り叩き込み尽くす、そんな日本の魂を象徴した言葉の一つ。
「そりゃ欲しかったけど、いくら何でも唐突(orシュール)すぎる」
といった感じの内容の絵に付けられるタグ。
このセリフが初めてメディアに登場した時期はどこまで時代を辿ればいいのかはっきりわかっていない。
トニーたけざき著のSFギャグ漫画「岸和田博士の科学的愛情」(1991~1998)で主人公の天才科学者・岸和田博士が決め台詞にしていたこともあり、「SFやロボットアニメでのご都合主義的展開の前振り」として定着していった。
『宇宙戦艦ヤマト』に登場する真田志郎の台詞とされることがあり、彼の関連イラストに付けられることも多い。
また、『宇宙戦艦ヤマト』作中でのこの台詞の使われ方が、前述のような意味合いを持つに至った原因でもあると思われている。
が、実はこの台詞は【本編中一度も使われていない】
似たようなセリフにヤマト2第10話の「多分こんな事もあろうと思って」というものがあるが、しばしばこのセリフの原典とされる第一作最終話の彼のセリフは、
「反射衛星砲にヒントを得て密かに開発しておいた空間磁力メッキが役にたったよ」である。
〈参考〉アニメ評論家・氷川竜介氏のTwitter発言
http://twitter.com/Ryu_Hikawa/status/7610771223
http://twitter.com/Ryu_Hikawa/status/7610814434
なぜか「真田さんのセリフ」として有名になってしまったためか、青野武がナレーションを務めた劇場版DVDのCMでは「こんなこともあろうかと、このDVDを用意した」というフレーズを使っていた。
さらには『2199』が参戦した『スーパーロボット大戦V』でも大塚芳忠ボイスで「こんなこともあろうかと…という奴だ」と言ってしまう始末(微妙に伝聞形っぽくなってるのがミソ)。
ちなみに『機動戦艦ナデシコ』に登場するウリバタケ・セイヤはこのセリフを使う機会を常に窺っており、『機動戦士ガンダム00』の登場人物イアン・ヴァスティは劇中の外伝でいつでもこの台詞を言えるように常に万全の準備をしていると語っている。
秘密結社鷹の爪では、総統がレオナルド博士に秘密兵器を開発するよう命令→
博士「こんなこともあろうかと思って○○を作っておいたぜ!」→
吉田君「さすが博士、優秀すぎ!」というのが、一つのテンプレである。
こんなこともあろうかと「はやぶさ」関連もまとめておいた
時に西暦2009年。この台詞が思わぬところから再び脚光を浴びることとなった。
きっかけは、ニコニコ動画に投稿された一本の応援動画である。(2009年11月20日)
「こんなこともあろうかと!」
探査機はやぶさのミッションにおいて、もはや変態レベルと言っても過言ではないくらいの未来予測が行われ、世界を驚かせています。
ざっとまとめたものを、宇宙戦艦ヤマトの乗組員を使って動画にしてみました。
(以上、投稿者コメ)
少ない予算、過酷な宇宙環境、予期せぬトラブルをリアル「こんなこともあろうかと!」の事前予測と柔軟な応用力、出せる限りのアイデアで乗り切り、前人未到の小惑星サンプルリターンに挑んだ小惑星探査(実験)衛星「はやぶさ」。
イスカンダルへの往復にも等しい困難なミッション(1.5km離れた複合ショッピングモールに五歳児をおつかいに出し、モールのどこかにある小麦粉一粒拾って戻ってこい、というレベル)、なんとしても地球にサンプルを届けるというJAXA運用チームの鉄の執念がこの決め台詞に非常にマッチし、はやぶさ人気に火をつける結果となった。
また、ファンのみならず、2010年6月10日(木)19時半放送のNHKクローズアップ現代「傷だらけの帰還 探査機はやぶさの大航海」の中で、ナレーションが技術者達の用意周到ぶりを「こんなこともあろうかと」と表現。
後に製作された三本の実写映画でも、決め台詞として採用されているなど、すっかり公式のネタとして定着した素振りをみせている。
もちろん、JAXAの中の人たちも上で紹介した動画は巡回済みである。
こんなこともあろうかと関連タグも用意しておいた
真田志郎 宇宙戦艦ヤマト イデ隊員 明智小五郎 岸和田博士の科学的愛情 はやぶさ(探査機)
ザラブ星人 成原成行 真田さんと中の人が同じためか同様の行動をする
ウルベ・イシカワ(機動武闘伝Gガンダム) - 「こんなこともあろうかと鍛え続けたこの体…」というセリフがある
表記ゆれ:こんなこともあろうかと! こんなこともあろうかと!