「お前の知識を寄越せ…!」
演/CV:斎藤陽一郎
データ
- 身長:203.0cm
- 体重:99.9kg
- 特色/力:他者の知識の強奪
概要
『仮面ライダージオウ』EP19「ザ・クイズショック2040」から登場するアナザーライダーの1人。
仮面ライダーシノビと同じく「別の時間軸の未来に存在する仮面ライダー」である仮面ライダークイズがベースになっており、仮面ライダークイズの変身者・堂安主水の父である堂安保(どうあん たもつ)が変身する。
保は研究者として才能は認められていたが結果が伴わないため評価されず、研究に没頭するあまり家族と心が離れたまま亡くなっていったらしい。その為に2040年で病に臥せている主水の母は彼に愛されていなかったと思い込んでしまっており、主水は真実を知るべく過去の保に会いに来た。
一方でアナザークイズを生み出したオーラは彼を「とっておき」と評しており、今回ばかりは本気で彼を新たな王として擁立しようとしている。
この理由についてだが、「他者の知識を奪い自分のものにする」、すなわち「際限なく進化を続ける能力を持つ」という他のアナザーライダーと一線を画するその特性上、いずれオーマジオウを超える存在=自分たちの求める新たな王になる可能性が極めて高いとオーラが考えた為であるのかもしれない。
この観点では、同様に飽くなき自身の進化を追い求めるアナザービルドに近いものがあるが、元々自身の戦闘能力が低いアナザークイズは彼以上の大器晩成型であると言える。
本来なら仮面ライダークイズの存在しない2019年には誕生し得ない存在だったが、白ウォズが主水を2040年から連れてきたことでその存在が現時間軸にもたらされ、2019年での誕生が可能となった。
その為、本来ライダーの力を奪ってなり替わる特性を持った存在であるにも関わらず、「2019年のクイズ」であるアナザークイズと「2040年のクイズ」である仮面ライダークイズが共存している。
その存在の特異性からか、ゲイツとの共同攻撃とはいえ仮面ライダークイズによって倒され、アナザーライダーを完全に倒す条件である「オリジナルのライダーの力で倒す」を満たしているにも関わらず、一度はアナザーウォッチが破壊されず再変身している。
倒しきれなかった理由については公式に明かされていないが、挙げられている意見としては
- 実父であるアナザークイズに対しクイズが無意識に手加減した
- 上記の派生でこの後問題に答えてもらおうとする場面があるため、そのために手加減していた
- 何らかの目的を持っていた白ウォズがノートで未来を導いたため
- ゲイツの攻撃が当たったタイミングにブレがあったため、クイズではなくゲイツが倒してしまった扱いになった
- 後述の理由からアナザークイズと仮面ライダークイズが競合し、存在を否定しあう関係ではなくなってしまったから
などがある。
ちなみにエグゼイドの時と同様、オリジナルのクイズの攻撃がアナザークイズに通用していた描写自体は存在しており、それを見たゲイツは「もしかしてクイズの力を奪わずに済むのでは」と気付いていた。
答え合わせ
EP20放送後、公式サイトで明かされたアナザークイズと仮面ライダークイズの共存の理由は「仮面ライダークイズが未来から来たから」。
詳細は以下の通り。
- 白ウォズは「仮面ライダークイズ」として主水を現代に連れて来る。
- 現代にクイズが現れ、アナザークイズのウォッチを生み出せるようになる。
- アナザークイズが生まれたので、仮面ライダークイズの存在が消滅。
- クイズが消滅すると、当然ながら主水は仮面ライダークイズにならない。
- 主水がクイズではないので、白ウォズが主水を連れて来ない。
- 主水が未来から来ないので、アナザークイズは生まれない。
以上の「アナザークイズがクイズを消すと、アナザークイズが生まれなくなる」というタイムパラドックスにより、アナザークイズの存在には「主水が仮面ライダークイズである」という事象が絶対に必要になる。
故にアナザークイズが生まれてもクイズミライドウォッチが作られても、仮面ライダークイズの存在が消えることはなく記憶にも影響はなかった。普段適用される第1のルール「同じライダーの力は同じ時間には共存できない」を無視することでタイムパラドックスを回避している形となる。
これは今までにない「未来からライダーを呼び、その力を現代で奪って生まれたアナザーライダー」であることから起きるパラドックスであるため、他のアナザーライダーでは起こっていない(例えば同じ未来のライダーであるシノビの場合は2022年で奪っているためパラドックスは起きない)。
容姿
仮面ライダークイズを歪めた外見を持ち、他のアナザーライダー同様に瞳やクラッシャーが存在している。
元のクイズと同じ様に全身にクエスチョンマークや胸部のマルバツマークなどアバンギャルドな容姿は残しつつも、頭部や胸部、両肩はビスやコードで脳が身体に取り付けられたような不気味な意匠を持つ(恐らく「クイズ→脳トレ→脳みそ」の連想から、あるいは単純に頭脳を連想できる点から来ている物と思われる)。
クイズのマスクにある「ミリオンクエスチョン」に当たる部位はシルクハットに巨大な眼球がついたような形状(イメージ的にアメリカ横断ウルトラクイズで使われている帽子が近い。この他に早押しボタン、ひらめきの図案化である電球辺りを連想する声も。)になっており、更なる知識を得ようと目を凝らして人間を探しているかのようである。
その姿は他者の知識を奪うほどに追い詰められた保の精神を体現しているとも見れる。
その在り方は、本物のクイズが広範な知識を以て問題を出題し、時に自ら正解を探し求めるのに対し、正解を導く知識が足りず、ひたすら他者に答えを求める出来の悪い回答者と言えなくもない。
腰のドライバーは脳を固めたような形状をしており、クイズのクイズドライバーとは異なっている。
アナザーライダー共通のライダー名と年号は頭部に存在し、右にライダー名がQUIZと、左に年号が2040と書かれている。
能力
相手に触れる事でその知識を奪って自分のものにする能力を持ち、この能力で次々に大学教授たちを襲撃し知識を奪い取っていた。
しかしそれ以外の能力は見受けられず、保自身は戦闘に不慣れな研究者である為に戦闘では終始押され気味な場面が目立つ。
活躍
- EP19『ザ・クイズショック2040』
2019年で研究に行き詰まっていた保がオーラと契約することで誕生。
自身の研究を認めてもらう為に身を任せるままに次々に大学教授たちを襲撃し、その知識を奪い取っていた。
研究者たちを襲っていたところでジオウ・ゲイツと交戦するも、仮面ライダークイズこと堂安主水が乱入、その場はオーラの介入により撤退する。
その後も本気でアナザークイズを王として擁立しようとするオーラの介入でジオウ・ゲイツを退けるも、白ウォズがオーラを吹き飛ばし、端末を使ったフューチャーリングシノビの「一撃カマーン」を受けて撃破された。
- EP20『ファイナルアンサー?2040』
クイズがソウゴの命を受けたウォズにより撤退させられた隙にオーラと共に離脱。
その後はゲイツの指示を受けた白ウォズの端末の力でクイズと遭遇させられ、さらに端末の力でオーラの妨害を無効化したゲイツが乱入、1vs2の戦いを強いられる。
同じ力を持つ仮面ライダークイズの攻撃でダメージを受け、ゲイツとクイズのダブルライダーキックにより一度は爆散した。
変身を解除されて主水と向き合い、彼の「クイズ」に答えることでわだかまりも溶けたと思われたが、アナザークイズウォッチは完全に破壊されておらず、オーラに埋め込まれたことで復活。
更に白ウォズが主水を捕縛しクイズミライドウォッチを強引に生成、仮面ライダーウォズ フューチャーリングクイズへ変身した。
最後はジカンデスピア・ツエモードによる必殺技「不可思議マジック」を受け今度こそ完全に倒された。あえて保に現実を突きつける問題で倒した辺り、白ウォズの悪趣味さが伺える。(アナザークイズに大ダメージを与えて倒すと言う意味では合理的な手段であるものの、クイズ&ゲイツとの戦いでダメージを負っている事を考えれば精神的にも物理的にもオーバーキルである。)
余談
- スーツはアナザーウィザードとアナザー鎧武とカラーリングは異なるが両腕と両足の装飾が同じである。
- これらの改造なのかは不明。
- しかし、のちにこの両者が再登場した為、スーツを改造したという訳でもなさそうである。
- 脳が露出したデザインは、クイズ本来の赤と青のカラーリングも相まってハカイダーを思わせる。
- また、ハカイダーの脳がキカイダーを作った光明寺博士の物であることを考えると、なかなかイヤらしい設定とも取れる。
- 仮面ライダークイズの敵対組織は今の所どのような存在なのか不明であるが、他のアナザーライダーの意匠には敵対組織のデザインが組み込まれていることから、アナザークイズもそれを踏襲している可能性がある。
関連項目
ブレン・ロイミュード、ドン・アルマゲ、バラナイトメア…脳をモチーフにした特撮怪人繋がり。
仮面ライダーブレン…脳をモチーフにした特撮キャラ繋がりであるが、こちらはアナザークイズとは逆に仮面ライダーへと生まれ変わった怪人である。
アゲハヤミー…他人のスキルを奪い取る怪人繋がり。こちらは奪ったスキルを別の人間(自身の宿主)に与えていた。