概要
2004年3月13日にJR九州鹿児島本線のうち九州新幹線の並行在来線として経営分離された八代駅(熊本県八代市)~川内駅(鹿児島県薩摩川内市)間を継承して営業開始した第三セクター鉄道会社。延長116.9kmは単一路線としては第三セクター鉄道中で最長であったが、2010年12月の東北新幹線八戸~新青森間開業により経営分離されたJR東日本の東北本線八戸~青森間を引き継いだ青い森鉄道(目時~青森間。121.9km)に抜かれた。
全線交流電化されているが、経費節減のため同鉄道の旅客列車は気動車により運行されており、通常電気運転を行うのは乗り入れているJR貨物の電気機関車(ED76、まれにEF81も)のみである。
なお、起点の八代駅ではJR九州肥薩線と接続する。かつては現在の肥薩おれんじ鉄道区間北部の建設中に肥薩線と称されていた時期もあったりしてややこしいことになっている。
駅一覧
停車駅
●:停車 〇:一部停車 △:海水浴シーズンのみ停車 |:通過
駅名 | 快速スーパーオレンジ | 快速オーシャンライナーさつま | 観光列車おれんじ食堂 | 乗り換え路線 | 備考 |
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↑一部列車は熊本駅まで直通運転。 | |||||
新八代 | | | 〇 | ● | ||
八代 | ● | 〇 | ● | JR九州肥薩線 | |
肥後高田 | | | 〇 | | | ||
日奈久温泉 | ● | 〇 | ● | ||
肥後二見 | | | 〇 | | | ||
上田浦 | | | 〇 | | | ||
たのうら御立岬公園 | △ | 〇 | | | ||
肥後田浦 | | | 〇 | | | ||
海浦 | | | 〇 | | | ||
佐敷 | ● | 〇 | ● | ||
湯浦 | | | 〇 | | | ||
津奈木 | | | 〇 | ● | ||
新水俣 | | | 〇 | ● | JR九州九州新幹線 | JR九州時代は初野信号場 |
水俣 | ● | 〇 | ● | ||
袋 | | | 〇 | | | ここまで熊本県 | |
米ノ津 | | | 〇 | | | ここから鹿児島県 | |
出水 | ● | ● | ● | JR九州九州新幹線 | |
西出水 | 〇 | | | |||
高尾野 | ● | | | |||
野田郷 | ● | | | |||
折口 | ● | | | |||
赤瀬川信号場 | | | | | |||
阿久根 | ● | ● | |||
牛ノ浜 | | | | | |||
薩摩大川 | | | | | |||
西方 | | | | | |||
薩摩高城 | | | ● | |||
草道 | | | | | |||
上川内 | ● | | | |||
川内 | ● | ● | |||
↓一部列車は鹿児島中央駅まで直通運転。 |
車両
- HSOR-100形(17両)
- HSOR-150形(2両、通常はイベント用)。
その他
- 新幹線の並行在来線を引き継いだ第三セクター鉄道会社のうち、2県にまたがって設立されたのは今のところ肥薩おれんじ鉄道だけである。
- 2013年3月より水戸岡鋭治氏のデザインした観光列車「おれんじ食堂」を運行している。沿線の農産物・海産物を活かした季節ごとの料理が提供され、ビュッフェ、ダイニングテーブルやドリンクカウンターなどの設備が実装されるほか、アテンダントも乗務する。完全予約制で、お値段は1号車が大人1万2800円〜(子ども8200円〜)、2号車が座席指定料1400円+乗車区間の運賃。なお29万円〜で貸し切りも可能。
- 肥薩おれんじ鉄道では様々なラッピング列車を走らせている。主なものとして、くまモンラッピング列車、ぐりぶーファミリートレイン、薩摩川内市ラッピング列車など。かつては銀河鉄道999のラッピング列車もあった
- 肥薩おれんじ鉄道の阿久根市内にある無人駅に、地元の漫画家はまさきちい氏によってデザインされた萌えキャラの看板が存在する(参考)。
- 2018年11月公開の有村架純主演映画『かぞくいろ RAILWAYS わたしたちの出発』は肥薩おれんじ鉄道が舞台になった作品である。