近畿地方・北陸地方における旧国鉄バスを承継した一般路線バスと、京阪神エリア発着を中心とした高速バスを運行するバス会社。JR西日本の100%出資子会社である。
JRバス各社では唯一、一時期、旧国鉄バスのトレードマークであったツバメマークを外していたが、高速バスでは2004年から、路線バスも2015年からの新車で復活している。
2014年にスルッとKANSAI協議会に加盟し、2015年からPiTaPaを発行している(親会社のJR西日本やJR西日本グループの嵯峨野観光鉄道はスルッとKANSAI協議会に加盟していない)。
路線
他のJRバス同様、一般路線についてはJR発足後に多くの路線が廃止(多くは自治体コミュニティバスなどに転換)されており、現存しているのは、金沢付近の「名金線」、近江今津駅~小浜駅の「若江線」、京都市内の「高雄・京北線」(旧京鶴線)、京都府北部の「園福線」だけになっている。このうち、若江線は現在も湖西線との接続が考慮されたダイヤになっている。
一方高速バスは、国鉄時代からの名神高速線、中国高速線の他、金沢、京阪神を拠点に各地に展開しており、特に明石海峡大橋の開通後は京阪神から淡路島・四国各地への路線を幅広く展開している。近年は、京阪神から有馬温泉、白浜温泉などの中距離路線への展開も行っている。
営業所・車庫
- 金沢営業所・金沢営業所福光車庫
- 近江今津営業所・近江今津営業所小浜車庫
- 京都営業所・京都営業所周山車庫
- 京丹波営業所
- 大阪高速管理所
- 大阪北営業所
- 神戸営業所
以上のほか京都市営バスの受託営業所として梅津営業所を持つ。
一般路線
- 名金線
金沢駅-森本駅-福光駅
国鉄時代、名古屋と金沢の間を一般道経由で結んでいた長距離路線の生き残り。
- 牧線
城北市民運動公園(金沢プール前)-金沢駅-牧-小二又
- 才田線
金沢駅-農業総合研究センター
- 中尾線
金沢駅-中尾
- 医王山線
金沢駅-田ノ島
牧線・才田線、中尾線、医王山線は名金線の支線扱い。
- 循環線(ひがし茶屋町ライナー)
金沢駅-金沢駅
- 城北運動公園線
金沢駅西口-城北市民運動公園(金沢プール前)
- まちバス(受託運行)
- 金沢ふらっとバス(受託運行)
- 若江線
近江今津駅-小浜
- 高雄・京北線
京都駅-栂ノ尾-周山
- 循環バス
京都駅-京都駅
- 園福線
園部駅-福知山駅
車両
高速車はいすゞと日野がメインでダブルデッカーに三菱ふそうとスカニアが在籍。一般路線はいすゞがメイン。
スカニア製ダブルデッカー車は全席4列シートの青春ドリーム・青春昼特急仕様車と2階を3列独立クレイドルシート、1階を4列シートとしたグランドリーム仕様車の2種類が在籍。ベース塗装は共通だが、グランドリーム仕様車にはGran Dreamのロゴが入っている。
かつては日産ディーゼルの3軸シャーシにヨンケーレ製のダブルデッカー車体「モナコ」を架装したRG620・RG550を製造終了まで継続的に導入し、ボルボ・アステローペやJRバス関東からのリース扱いでネオプラン・メガライナーも在籍していた。
三菱ふそうリコール隠し以後エアロキングを除く三菱製の新車導入が一切行われておらず、兄弟会社の中国JRバスの三菱ふそう車解禁後もふそう車の導入をしていなかったが、2018年ついにエアロエースが導入された。
小ネタ
- 貸切バスは標準的な4列シート車の他に3列独立平屋のグランドリーム、3列独立ダブルデッカーのエアロキングを用意している。反面、4列車のトイレ付き貸切車は用意していない模様。
- 北陸道グラン昼特急の和倉温泉行は途中千里浜ドライブウェイを走行する。高速バスが砂浜の上を走るシーンは早々お目にかかれるものではない。
- ドリームさいたま号は西武観光バスとの共同運行だが、三ヶ日から西は車両の所属に関係なく西日本JRバスの運転士が担当する。逆に三ヶ日から東は西武観光バスの運転士が担当する。
- 富山と高知を結ぶ北陸ドリーム四国号は、途中京都営業所で運転手が交代する。このため一旦名神高速を降り、営業所構内に乗客を乗せたまま入構して交代を実施する。
- 大阪の交通科学博物館で展示されていた、国鉄ハイウェイバス1号車(三菱B906R 744-9901号車)を閉館後引き取り、京都営業所構内で保存してる。通常は非公開であり、イベント時などに公開される。
- JR西日本グループではあるが、スルッとKANSAI協議会に加盟しており、ICカードについてはPiTaPaを導入し、一般路線全てで利用可能。合わせて交通系ICカード相互利用にも対応している。
関連タグ
西日本ジェイアールバス(表記揺れ)