自動車・機械メーカーMAN社の子会社でバスの車体の製造を行っている所謂コーチビルダー。
日本においても2階建てバスや連節バスでその名前を見ることがある。
かつて超大型2階建てバスメガライナーをJRバス関東、西日本JRバスが保有していたが火災事故を起こしたことにより運用が停止され、事故を起こさなかった車両もドイツへ返却されている。
主な製品
スカイライナー
1968年に開発された2階建て観光バス。
日本では1979年に中央交通が輸入し、これにより、観光バス会社では他社の輸入も含めて2階建てバスブームが起きた。ついには国内バスメーカーも1961年の日野・ビスタコーチ以来、18年ぶりに2階建てバスの開発を行う事態になった。
なお日本市場向けに車体長を9mにした車両もあり、こちらはクラブライナーと呼ばれている。
後述する2度目のメガライナーの火災事故の後の2009年9月20日に東名高速道路牧之原付近で出火事故を起こしている。
メガライナー
1992年にハノーファーで行われたIAA自動車ショーで発表。全長14.9m、車体重量19トン、総重量24トンの超大型バス。
日本では慢性的に混雑していたつくば号用として合計4台が輸入された。車体長が車両制限令における長さの最高限度の12メートルを超過しており、運行経路や使用時間帯などを道路管理者へ申請する必要のある特殊車両通行許可が必要で、つくば号として運行を開始するまでに2年を要している。
また通行許可の関係で事故や工事などによる渋滞発生時に迂回ルートを通すことが出来ず、突発的な通行止めなどにぶち当たった際は解除まで最寄りのサービスエリアやパーキングエリア待機することになっていた。このためか車内には非常食が積み込まれていた。
つくば号時代は2両が関東鉄道へJRバス関東から貸し出されていた。
その規格外の大きさゆえにつくば号では
- 首都高への流入は呉服橋出入口(通常車両は宝町出入口)
- 下広岡・並木三丁目は経由しない
- JRバス関東のメガライナーも関東鉄道つくば中央営業所に入庫する(JRバスの車庫までの回送ルートの認可が降りなかった)
といった違いが存在した。
つくばエクスプレス開通後、関東鉄道貸し出し分はJRバス関東に返却され、2006年5月29日を以てつくば号からメガライナーは撤退した。
なお関鉄に貸し出されていた2両は西日本JRバスに貸し出され、東京-大阪間を運行する青春メガドリーム号へと転用された。青春メガドリーム号への転用後も制限は残っており、その一例として新御堂筋の千里中央から江坂までは本線ではなく側道経由での運行となっていた。
輸入された4台のうち2台が火災事故を起こした。負傷者は出なかったものの、事故を重く見た国土交通省は火災事故を起こさなかった2台についても運行中止を指示。JRバスも残った2台を除籍の上、ドイツへ返却した。
セントロライナー
1997年に販売を開始した低床バス。ラインナップはシングルデッカーの大型バス、連節バス、そしてダブルデッカーで、主に市内路線向けの車両がセントロライナーと命名されている。
日本では神奈川中央交通が連節バスとして導入している他、九州産交バスでも路線バス用として導入していた。
スペースライナー
1979年に開発されたスーパーハイデッカーバス。
1階部分を運転席とトランクルームのみとして、2階席の居住性を図ったモデルで「2階だけバス」という俗称もある。