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ガザCの編集履歴

2020-08-31 18:10:41 バージョン

ガザC

がざしー

ガザC(ガザシー)とは、アニメ『機動戦士Ζガンダム』『機動戦士ガンダムΖΖ』など登場する架空の兵器。

ジオン公国残党軍「アクシズ」が開発した可変量産型モビルスーツ一年戦争末期に登場した駆逐モビルポッド・オッゴの流れを汲んだ機体。型式番号はAMX-003だが、グリプス戦役末期に地球連邦軍がアクシズと協定を結んだ際、地球連邦軍から「MMT-1」というナンバーを与えられている。また『ガンダムセンチネル』においては、ネオ・ジオン内で「カエサル」のコードネームで呼ばれる様子が描かれている。

「カエサル」の元ネタは宇宙世紀以前のドイツ軍の戦闘機Bf109メッサーシュミットシリーズのC型(ツェーザー=カエサル)と思われる。


開発経緯

一年戦争終結後、アステロイドベルトへと渡ったジオン公国軍残党は、小惑星アクシズ内部の施設拡充およびその居住施設モウサの建造に際し、オッゴをベースとした作業用MSであるガザA、ガザBを開発した(ちなみにこれら2機については、武装機か非武装機か、可変機か非可変機か、など情報が錯綜している)。

その後、幾つかの内紛を経てアクシズの地球圏への帰還が決定、それと前後してこれらガザシリーズを戦闘用に発展させて暫定的に軍事力を増強する方針が固まった。この方針に基づき、アクシズ内のMS生産ラインを流用する形で開発・生産されたのが本機にあたる。

このような開発経緯のため、ザクをはじめとした旧来のジオン公国軍系MSとは一線を画した独特な機体フォルムを持っており、その機体概念も同時代のMSにあって一際異端である。


ただし「第三世代機」扱いされている為勘違いされがちだが本機の製造時期はガンダムMk-Ⅱリック・ディアス等よりも前の為、設計や使用されてる技術は第二世代MSよりも古く、ムーバブルフレームの発祥以前に開発されている為ムーバブルフレームは全く採用されていない。


外観

機体形状は有機的な曲面構造で、MS形態の頭部は可動がオミットされた代わりに、大型で十字モールドが入った魚眼レンズを思わせるような広角モノアイを装備して視界を確保している(この十字モノアイは、ガザ系列機の大きな特徴の一つである)。

コックピットは頭部に設置され、ハイザックと同型のものが採用されている(リニアシートや全天周モニター等はアナハイム・エレクトロニクスとの技術的取引、おそらくガンダリウムγやドワス改の供出時に入手したもの)。機体構造には機体の主用パーツをブロックモジュールと見做しそれを動力パイプ、ケーブルやシャフトなどで繋いだ「ブロック構造」を採用している。この構造は機体の生産がし易い事や各ブロックモジュール単位の故障の場合該当ブロックモジュールを交換し再接続するだけで修繕が可能な簡便性などで優位が有った。このブロック構造技術はAE社に渡り、リック・ディアスなどエゥーゴ系機体の機体構造である「ブロックビルドアップ構造」へと発展した。

簡易的な可変機構を持ち、分類としては第3世代MSに属するものの、先述の通りムーバブルフレームは採用されていない。尚、機体色はコーラルピンクを主体にしている。


機体概要

開発当時のアクシズ兵はモウサ居住の若者を中心とした志願兵が多く、パイロットの練度の低さが問題となっていた。それを補うため、本機は砲撃戦を中心とする集団戦術を想定して設計されている。よって、機体コンセプトは支援用兵器のそれであり、単機での戦闘能力は低く、特に運動性が極端に悪いことから接近戦にはかなりの困難を伴う。そのため、本機は従来のMS以上に3機1個中隊の編隊行動・密集戦法を厳守し、近接戦闘を避けることが戦闘のセオリーとして徹底された。

また、本機はエゥーゴティターンズに先んじて量産化に成功した可変機ではあるが、前述の通り元は作業用MSの生産ラインを流用して製造されかつ一般的な第二世代MSよりも前の技術で開発された機体であり、機体構造は恐ろしく脆弱である。前腕部にシャフト1本で取り付けられたバインダー、簡易式の華奢なマニピュレータ、非常に細い胴体等、機体各所に残る剛性面での不安は、前述の近接戦闘の不得手に拍車をかけている(鹵獲機の調査を行ったエゥーゴのメカニックマンの言葉を借りれば『3回出撃すれば空中分解を起こす』『変形を4、5度繰り返せば接続部に異状を来たす』レベルだったという)。加えて、本機はその出自から遠出を想定しない機体の流れを汲むため、航続距離が非常に短く、従来の高機動型MAの用途である筈の強襲・突撃戦法に用いた場合、強襲はできても帰るための推進剤がない、という特攻機のような状態になる危険性を孕んでいる。

このように本機は、格闘戦の苦手なMS形態突撃できないMA形態という、各形態の長所を殺すような特性になり、MSとしてもMAとしても非常に中途半端な機体になってしまった。結果、不慣れなパイロットが性能を引き出せないまま無闇に射撃を繰り返す運用に終始することになり、周囲からは「可変自走砲」などと揶揄される有様だった(実際『機動戦士Ζガンダム』劇中でも遠距離から不用意な火線を放ってクワトロ・バジーナ「実戦慣れはしていないようだな」と看破されるシーンがある)。

とはいえ、作業用MS譲りの良好な生産性を持つ本機は、工業力が低い中で軍事力増強を誇示する必要があったアクシズにとってうってつけの存在であったため、グリプス戦役にアクシズが介入して以降、新型機投入までの繋ぎとして300機近くが戦役終結時までの主力として投入された(生産自体はグリプス戦役中期に打ち切られている)。

母艦や拠点の周囲に散開しての威圧行動や一斉射撃等で一定の戦果を挙げたことでその有用性が認められ、全体的な構造の見直しを行ったガザDや白兵戦能力を向上させたガ・ゾウム等の後継機が開発されている。


武装

ナックルバスター

本機専用に開発された、ガザシリーズの象徴ともいうべき高出力メガ粒子砲。角柱状の砲身と機体のメインジェネレータをケーブルで直結しており、MS形態では右脇で抱えるように保持・射撃する(MA形態でも使用可能)。

その出力は6.7MWスーパーガンダムのロングライフルに匹敵する大火力で、胸部センサーとのリンクにより命中精度も高い。これを複数の機体で発砲して弾幕を張るのが、本機の基本戦術にして生命線である。とはいえ、半固定式のため携帯火器に比べて射角や取り回しに劣り、元々苦手な格闘戦をさらに困難にさせるという弊害も生じている。

ビームサーベル

出力0.4MW。両肩のバインダーに1基づつ内蔵される。前腕部にバインダーの付いた簡易な腕部でサーベルを振り回す行為は機体に大きな負荷を掛けるため、多用はできない(とはいえ、劇中では本機で百式に近接戦闘を挑んだ強者がいたりする)。

ビームガン

出力2.3MW。背部ジェネレータボックスに装備されるためMA形態時にのみ使用可能で、ナックルバスターと同一射撃軸になる。当初はビームサーベルを兼ねる予定だったが、コスト削減のためオミットされた。

クローアーム

MA形態時の脚部を格闘武器に転用したもの。元々は作業用のマニピュレーターとして使用されていたもので、武器としての効果は高くなく、専ら戦艦の甲板や小惑星などに降着して移動砲台的な形態を取るのに用いられる。


バリエーション

ハマーン・カーン専用機

劇場版『機動戦士Zガンダム』に登場。機体カラーがハマーンのパーソナルカラーである白と紫に塗られている以外は性能に差異は無いとされている。

袖付き所属機

機動戦士ガンダムUC』に登場。カラーリングはグリーンで前腕に『袖』の装飾が施されている。袖付きの拠点衛星パラオに配備されており、先述の欠陥もあって半ば自走式の移動砲台として運用されている。


関連イラスト

ガザC


バリエーション

AMX-002 ガザB

AMX-003S ガザC改

AMX-006 ガザD

AMX-007 ガザE

AMX-008 ガ・ゾウム

AMX-016 ガザW


関連タグ

機動戦士Ζガンダム 機動戦士ガンダムUC

ハマーン・カーン グレミー・トト

アクシズ ネオ・ジオン

ガザD ガザE ガ・ゾウム ガザW ガザ地区

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