概要
第四世代から登場した対戦用アイテムの一つ。ゲーム上のグラフィックは名前の通り、黒光りする重々しい鉄球。当然ながら、実際非常に重いらしい。
これを持たせたポケモンは素早さが通常の0.5倍となる。また、ひこうタイプやとくせい「ふゆう」など、「地面から浮いている」ポケモンが持っている場合はじめんタイプのわざが無効にならなくなる(相性によるダメージ計算は等倍扱い)。一部のフィールド変化やまきびしなどの影響も受けるようになり、わざ「たがやす」やとくせい「ありじごく」の効果も有効となる。
考えなしに適当なポケモンに持たせても、ただ素早さを半減させる上に相手からの打点をわざわざ広げるだけというデメリットしかない。しかし、逆に言えばそんな独特な性質を有効的に利用できるポケモンに持たせることで真価を発揮できるという癖の強いどうぐである。ちなみに第四世代ではとくせい「ぶきよう」のポケモンが持っても効力を発揮する数少ないどうぐであった(第五世代以降は全効果無効)。
有効的な使い方としては以下のようなものがある。
- 相手に押し付ける
持たせたポケモンにデメリットが降りかかるなら、無理やりにでも相手に渡してしまえばいい。わざ「トリック」や「すりかえ」などを利用して相手に押し付け、強引にデメリットを擦り付けることができる。可能ならばとくせい「ぶきよう」や「いたずらごころ」などと組み合わせて自分に対するデメリットをフォローしておくのが吉。ただし、相手や場合によっては以下のような戦術に利用されてしまうこともある。
- 徹底的に鈍化させる
相手より後に行動したいならその確率をぐーんと高めることができるので、むしろ都合が良い場合も多い。わざ「ジャイロボール」や「メタルバースト」、とくせい「アナライズ」や天候変化系とくせいなどと組み合わせる事で有効範囲や可能性を広げることができる。また、トリックルーム内ではより先手を取りやすくなる。
- なげつける
あくタイプの攻撃わざ「なげつける」と組み合わせる。重く堅い鉄球が基本命中率100%の剛速球となって相手に襲い掛かるという想像してみるととても恐ろしい光景となる。そんなイメージに違わず威力130という「なげつける」による最大の火力を叩き出せるため、純粋に威力を求めるのであれば選択肢の一つとなる。ただし基本的に一発限りであることと、「なげつける」を繰り出すまでくろいてっきゅうによるデメリットが継続され続けることに注意。
しかし、剣盾ではわざレコード43or71をなげつけることで同等の威力をデメリット無しで出せるようになったため、この目的での採用はほとんど無くなってしまった。上記2つの使い道との併用ならワンチャン、という感じ。
なお、非常に重いとは言っても持たせたポケモンのおもさに対して何らかの影響を与えることは無い。つまりこれを持たせたことで「けたぐり」のダメージが増加したり、「ヘビーボンバー」によるダメージを抑えたり、「フリーフォール」が無効になったりはしない。ただし「でんじふゆう」や「テレキネシス」はこれを持っている限り完全に無効となる(「浮けない」ため)。