天地創造デザイン部
てんちそうぞうでざいんぶ
概要
『月刊モーニングtwo』にて2017年から連載中のギャグ漫画。略して「天デ部」。
ネタとプロットを蛇蔵が、ネームを鈴木ツタが、作画をたら子が各々担って制作された。
登場する生き物たちはよく知られるものからマイナーなもの、果ては古生物に幻獣、宇宙人まで。キリスト教における創造論をベースにしつつも、生物の考証は至って科学的であり、幻獣も容赦無く科学的考証の的になる。なお、作中における「進化」はアップデートと表現されている。ただし、ギャグ漫画である為、創造された順番は現実に出現した順番とは限らない。(作中では馬の後に蛇がデザインされている。)
2021年1月からTOKYOMX、AT-XおよびBSフジほかにてテレビアニメが放送されている。制作は旭プロダクション。監督は増井壮一。
物語
万能の神は天地創造を為され、その世界に住む生き物たちを生み出そう、と思ったけど面倒になったので下請けに出すことに。神様からの依頼で代わりに生き物を造ることになった「天地創造社」。連絡係の天使・下田とともにデザイナーやエンジニアたちが神様の無茶なリクエストに試行錯誤と苦戦苦闘で多種多様、千差万別な生き物たちを創造していく。
登場人物
創造主
- 神様(CV.龍田直樹)
いわゆる創造主なのだが、非常にめんどくさがり屋で生物のデザインをデザイン部に任せっきりにしており、自らはデザインされた生物の最終決定権を担う他、不祥事を犯した部下の堕天(いわゆる解雇のようなもの)を行う。
元ネタが元ネタなので姿は登場せず、天啓という形で部下に指示を下す。
連絡係
神様からの天啓をデザイナー部に伝える役目を持っており、種族は二人とも天使。その証拠に背中に羽のようなものがある他、スーツの襟が羽型になっており、これは上田も同様である。
- 下田(CV.榎木淳弥)
この作品の主人公で、新人のサラリーマン天使。
- 上田(CV.原由実)
下田の上司。金髪のキャリアウーマン風の美女。
デザイン部
人と酷似した文化と姿を持つ超自然的存在。一応は人間誕生以前という設定である為、人間ではないらしいが、天使というわけでもない。ちなみに、デザイン部のメンバーは頭文字が太陽系の惑星から取られている。
一人で生物をデザインする事もあれば、キリンなど複数人の案を折衷して生物が完成する事もある。
- 土屋(CV.井上和彦)
室長で、代表作の馬の魅力に取り憑かれてしまい、ペガサスのラフデザインを提出するも、飛ぶための筋肉量が足らず、飛び続けるためには度々ウンコをしなければならなかった為に没を食うが、シマウマやタツノオトシゴ(英語でシーホース)が採用されるなど馬愛は止まる所を知らない。
ちなみに自信作ユニコーンは、骨粗鬆症で試作後即グロッキーになっていた(ツノのあるウシ科の動物は胃が複数ある為カルシウムを蓄えることが出来るが、胃が一つしかない馬ではカルシウムの蓄えが出来なかったため。この一本角はのちに海原の手でイッカクの牙に流用された)。
- 木村(CV.梅原裕一郎)
一見すると笑顔の絶えない好青年だが、常に生き物に対して食欲を唆らせており、今までに作られた生物の味の傾向を覚えている様子。本人曰く、草食生物や食虫生物が一番美味しかったらしい。
ちなみにデザイン部はデザインした生物を生き伸びる為の手段を与える為に試食しているのだが、彼の場合は趣味で試食している節がある。趣味が高じて動き回るソーセージのような生物をデザインした事も。(のちにナマコになった。)しかし、考えなしに試食しているわけではなく、食物連鎖のためには味は重要なものという彼なりの考えがあっての事である…多分。
- 水島(CV.諏訪部順一)
スティーブ・ジョブズを思わせる服装の男性で、奇抜なデザインからシンプルなデザインまで幅広く手掛ける。中でも蛇を馬から手足などの要素を削ぎ落として誕生させ、その合理的なデザインと生態系での強者っぷりから金森を絶句させる。過去に蛇によく似た龍をデザインした事があったが、没になってしまいトラウマになっている。ちなみに彼のデザインした「ピンポンツリースポンジ」は作中オリジナル生物ではなく、実在する海綿の仲間である。
- 金森(CV.岸尾だいすけ)
オネエ言葉で話すファッションデザイナー風の人物で、可愛さや美しさに拘る芸術家肌。
主に鳥類のデザインを行うが、自分の生み出した鳥類が蛇の餌食になっていることを嘆き、ハタオリドリの巣を改良させたりと工夫を凝らし、ついには蛇の天敵たるヘビクイワシを完成させる執念を見せた。
- 冥戸(CV.大空直美)
ゴスロリ風の女性で、アノマロカリスのぬいぐるみを抱いている。
食虫植物やヤドクガエルといった不気味な生き物や、有毒生物を手掛けている一方で、コアラを製作するなど可愛いもの好きの一面も覗かせている。(ただし「ウンコを食う生物」という発想が元になっている。)
- 海原(CV.竹内良太)
髭をたくわえた長髪の男性で大柄ながら非常に心優しい性格で、カンガルーなど可愛らしげな生物をデザインする事が多い。また、自分のデザインした動物たちに愛着を持っており、アルマジロを初め、簡単には食べられないように何らかの防衛策を施す事も。
- 火口(CV.泊明日菜)
溶接用の作業服に身を包んだエンジニアの女性で、ラフデザインから生物を試作を行い、下界へ離すために精査を行う。試作を繰り返してきた為か、生物たちに対する造詣が深く、この漫画の解説役でもある。
自由な発想を持ち寄って来るデザイナー達に振り回される苦労人であるものの、バーベキューに参加するなどノリのいい一面も。
昆虫を作る部署の人たち。全員男性で、女性は一人もいない。
髪型や体系、服装も全て同じなので、外見での判別は不可能。