概要
魔女バンドーラを中心にジュウレンジャーと敵対する者たちの総称。
なお「バンドーラ一味」は通称であり明確な組織名は設定されていない(但し第19話でラミイが「バンドーラ軍団の秘密捜査官」と名乗っている)。
1億7千万年前の恐竜と古代人類の文明に対して襲撃を仕掛け、彼らを絶滅寸前に追いやるが、その戦いの末に惑星ネメシスの壺のようなものに封印されてしまう。しかし、現代においてネメシスの調査に赴いた宇宙飛行士がその壺を開けてしまった事で封印から開放され、活動を再開した。
現在の拠点は月に在るバンドーラパレス。
前作の敵組織とうって変わって組織全体の雰囲気は非常にアットホームなもので、バンドーラを始めとする幹部間でしょっちゅうコントのような掛け合いを始めたり、時にはミュージカルのようにバンドーラのキャラソングを演奏したりと悪役でありながらどこかコミカルで憎めない連中として描かれている。
とは言え、悪役としても十分に活躍しており、戦隊側の主要人物の命を奪ったこともある。
首領と幹部全員が最終回で封印され宇宙に追放(死亡しない)というラストを迎えた戦隊の歴史を通して見ても珍しい組織である(なおバンドーラはこの処遇について「いつか魔力を取り戻し、地球に帰ってくる」というような旨の発言をしている)。
構成員
演:曽我町子
史上最大の魔女を自称する一味の首領。
性格は冷酷で目的のためなら手段を選ばないが、その実かなり感情豊かで喜怒哀楽がはっきりしており、部下に対してはまるで頼りになる姐さんのように振舞うため部下達から非常に慕われている。
声:千田義正→徳丸完
金色の鎧を纏った獣人戦士。背中には大きな翼を生やし、空中を自在に飛び回れる。
当初はあくまで唸り声しか出せなかったが、後にバンドーラより言語能力を与えられて喋れるようになる。
ラミイという妻がおり、最終話にて彼女との間に一児を儲けている。
声:篠田薫/演:日下秀昭
せっかちでお喋りな、吸血コウモリのモンスター。しかし、翼も無ければ人の血も吸った事もない。翼をほしがっている。
声:渡部猛
トットパットと凸凹コンビを組む、呑気な子鬼のモンスター。頭の悪さを自覚しており、利口になりたがっている。
声:大山豊
バンドーラパレス内の工房にて粘土造形によるドーラモンスターの原型を作るのが仕事。揺り籠などの粘土細工以外の物作りもこなせるらしい。
演:河合亜美
秘密捜査官の肩書きを持つ女戦士。普段は人間の女性の姿だが、巨大化時にはサソリの怪物となる。
グリフォーザーの妻でもあり、当初は別行動を取って、封印を免れていたため一味に合流したのは物語中盤から。
プリプリカンが神話や伝承に基づく魔物や怪人を模して造った粘土人形をネンドーラという窯に入れて生命を吹き込んで産み出す怪物。
窮地に追いやられたり、あるいは有利になったりするとバンドーラが投げたドーラセプターにより呼び出された大地に眠るという悪霊のエネルギーを受けて巨大化する。
ドーラモンスターと同じ要領で生み出される戦闘員。
ただし、こちらは粘土の塊を型押しで人型にして量産されている。
後にドキータ粘土という新しい粘土で強化された。
その他
カイ
演:高橋一生
イラスト下部の人物。ダル族女王時代のバンドーラの息子。
生前は非常にいたずら好きで、恐竜の卵を壊して遊んでいた所を怒った親恐竜に襲われて死亡した。
その後、現代にて大サタンの手で傀儡として生き返らされ、守護獣封印作戦の中核として切り札のドーラタロスの操縦者となってジュウレンジャーと戦った。
大サタンに操られているためなのか息子が生き返ったとして喜ぶバンドーラに対して「そんな事思っちゃいけない」と突き放すなど酷薄な反応を見せるが、それはバンドーラが魔女としての力を失う事を恐れての言動だったかもしれない。敗北し致命傷を負ってバンドーラの元に戻ってきた際には助けを求めつつ二度目の死を迎えた。さすがのジュウレンジャーも息子のカイに寄り添うバンドーラに手出しはできなかった。
余談だが、演じた高橋一生は後にジブリ映画「耳をすませば」で天沢聖司の声を担当していた。なお、母のバンドーラが魔女であるのは周知の事実だが、奇しくも魔法を使う戦隊の末っ子の名前もカイである。
演:浦野眞彦、声:加藤精三
イラスト上部の人面のようなモンスター。最凶最悪の大悪魔。異様な髪型をした巨大な人の顔という不気味な姿を持つ。
厳密にはバンドーラ一味の仲間ではないが、彼女らの裏で糸を引く黒幕であり、かつて恐竜を憎むバンドーラに力を与えて魔女に変えた張本人にして本作の実質的なラスボス。
余談
上記でも分かるとおり、バンドーラ達の封印を解いてしまったのは現代の人間達でありジュウレンジャー達は関与していない
はたから見れば『子孫達がやらかした事の尻拭い』をさせられてるとも解釈出来る(しかし、それでも不平不満を言わない・思うことすらないゲキ達は本当に立派である。この意思は後輩にも引き継がれている)。
・・・・そういえば、十二年後に始まった作品にも似たような展開が多いような。
この記事で載っている『ネンドーラ』はドーラモンスターを誕生させる上で不可欠なアイテム(設備)なのだが、驚くことにこのネンドーラ…ジュウレンジャー放送当時は子供向け玩具として販売されていたという…
実際、Amazonや楽天市場といった通販サイト等で検索するとその存在を確認できるのだが『悪の組織の所有する設備(アイテム)が子供向け玩具として販売される』とは極めて珍しいケースである。