「あなたも参戦、だれでも参戦」
概要
『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U』からは、自分で作ったMiiを大乱闘に参戦させることができる。
参戦してほしいけれど参戦できなかったキャラクターや芸能人なども、だれでもスマブラに参戦させることが出来るのだ。
前作スマブラXの時点では、Miiを参戦させる案はあったものの、Miiには直接殴られるような表現については一定の自主規制が存在し、Miiは殴ったり蹴ったりするのに向いていないという判断から見送られた経緯がある。
また同時に桜井氏は自身のTwitterにて、Miiが参戦しなかった理由として「いじめみたいなことが起こるのと、対戦相手として面白くなさそうだったから」という懸念とその発言(こちらを参照)もしていた。
それにも関わらず、今回敢えて実装に踏み切ったのは、インターネット経営のノウハウが当時と比べて上がったことに加え、前作で改造ツールなどを使って他社のゲームやマンガのキャラを作ってプレイしていたユーザーがいたこと、Miiverseで毎日のように「他社のゲームキャラやアニメ・マンガキャラをもっと参戦させてほしい」といった要望が多数寄せられていたことなども関係しているのではないかと思われる。余談だがその中にクラウドがファイターとして戦っている動画がいくつもあったが、本当に参戦するとは誰も思わなかったであろう。
恒例の参戦ムービーは、Nintendo Of America社長・レジナルド・フィサメイと任天堂社長・岩田聡がガチで殴りあうムービーから始まる非常にインパクトのあるもので、Nintendo Digital Eventの冒頭でいきなり流れたために、「岩田社長が体調不良で休んでいるのはこれが原因か」などとネタにされた。
また、「誰でも参戦できる」というムービーで有野課長のMiiが登場し、爆笑を呼んだ。
さらに発売1週間前、「AKB48参戦」版TVCMが放送された。
AKBをモデルとしたMiiファイター軍団がマリオたちに総攻撃を仕掛けるもので、
「だれでも参戦」というMiiファイターのテーマにインパクトを加えるものであった。
なお、ここで使われているAKBのMii達は、角川ゲームス発売の『AKB48+Me』に準じている。
特徴
スマブラfor
内蔵ソフト『Miiスタジオ』で作ったMiiをスマブラ側に登録することで、Miiファイターとして使うことが出来るようになる。
格闘タイプ、剣術タイプ、射撃タイプの3タイプが存在し、Miiを登録するときにそのどれか一つを選択する。
Miiファイターは複数登録することが可能で、各々に個別のカスタムが出来る。
ゲーム中で入手した「カスタマイズパーツ」を利用することで、計12種類(4方向×3種類)用意されている必殺ワザのみならず、スマブラ内での「ぼうし」と「からだ」コスチュームを変えることができる。
このコスチュームにはメタナイトやサムスのようにファイターを模したパーツもあるので、スマブラならではの思い思いのファッションをコーディネートすることもできる。
ディレクターの桜井政博氏曰く、「中途半端を良しとせず、非常にまじめに取り組みビルドアップした」とのことで、単に殴ったり蹴ったりのアクションだけではなく、空中を舞って飛び蹴りを繰り出したり、素早く踏み込んで斬りついたり、ビームをぶっ放したりと、
およそMiiらしからぬ、しかしながらスマブラならではのダイナミックなワザで、ニンテンドーオールスターに殴り込みをかけられるのだ。
『for』ではMiiの体格設定もキャラ性能に影響を及ぼし、高いとパワーファイター、低いとスピードファイター寄りの性能に自動的に設定される。ただし体重はあまり変わらない。
また、著名人や他作品のキャラクターも容易に模せる関係上、著作権や肖像権等の問題を考慮してか、「インターネット>だれかと」では使用することはできなかった。
ゲームモードの1つである組み手では、従来の謎のザコ敵軍団の代わりにこのMiiファイターの3タイプが「謎のMii軍団」として登場する。
ファイターと違い雑魚役なので崖つかまり・アイテム・必殺ワザは使えないが、3種とも通常ワザがなかなかに尖っているので、前作よりも更に厄介になっている。
なお、このMii軍団の外見は本体に登録されているものから参照される。ただし、登録されているMiiが少ない場合は、あらかじめプリセットされたものがランダムで登場する。
スマブラSP
『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』でも続投決定。
頭身が少し上がった他、体型の設定による性能の変化もなくなり、タイプによって体重が異なるようになった。声も追加され、12種類×3段階の高さから選択できるようになった(声なしも可能)。Miiファイターに限り、『for』と同様に必殺ワザの変更が可能。上記の映像では『世界を救え!勇者よ!(アレンジ)』が使用されている。
さらに「オンライン>だれかと」でも使用できるようになった。
オンライン対戦では通信遅延の都合上遠距離からの対応力に優れる剣術タイプや射撃タイプの二体は使用率が高い傾向で、ほぼ接近戦メイン、かつスピードの緩急が激しい上級者向けの格闘タイプはやや低い。
剣術タイプは通常攻撃のリーチとふっとばし力がバランス良く大きめなうえ、飛び道具と突進の必殺ワザが豊富で、かつカウンター・反射ワザもあるので、セッティングの幅が広い。中でも当てた後の追撃がとてもやりやすいトルネードショットが人気。
しかしワザの発生が遅めで、至近距離が微妙。飛び道具をかいくぐってくる相手に不安が残る。
射撃タイプは射程の長いワザが多いためアイク、ガオガエンなど接近戦メインのファイターには強く、主に相手に全く近づけさせないようにして戦うのが得意。
主に撃墜可能な飛び道具のチャージショットと、着地をケアできるグラウンドボムがよく使われる。しかしグラウンドボムの代わりに反射または吸収ワザも選択でき、勇者やサムスを対策することもできる。
発生だけでなく移動速度やふっとばし力自体も少し劣る(これがチャージショットが人気な理由でもある)ため、近づかれないことを前提に、近づかれたらスマッシュ攻撃か空中攻撃でなんとか引き離して距離を取る迎撃型戦法がテンプレ。
格闘タイプはメリハリの付いた通常攻撃・非常に素早い移動速度とトリッキーな必殺ワザを揃え、熟練者が使えば通常攻撃のコンボだけで相手を追い詰めることもできる。
鉄球投げは唯一の飛び道具で飛距離は短いが威力は高いので、復帰妨害などにも使える。中でもガード不可能な移動投げのスープレックスと、奇襲・復帰の両方に便利な反転キックが人気。
しかしその素早さの割に隙の多さが目立つ上、リーチも短く扱いは難しい。発生の早い技は吹っ飛びが中途半端なものが多く、ダメージがたまりすぎた相手にはかえって長く凌がれやすい(バ難になりやすい)のも懸念点。
Miiファイター共通で、どのタイプも戦法がほぼワンパターンになってしまう点で対策されやすい。個別の弱点は上記したが、慣れてしまうと隙を付かれてあっという間に倒されるのでとくに手数で攻めるファイターには警戒が必要。
バージョンアップでは射撃タイプがほとんど弱体化されているが、遠距離戦に強いことは変わりなく未だに使用する人は多い。剣術と格闘タイプの方は上方修正が多く行われてきており、とくに格闘タイプは熟練者層での使用率が少しずつ上がっている模様。
イレギュラーのポジションで「勝ち上がり乱闘」は選択不可だが、敵役としてはいくつかのファイターのルートに登場する。『組み手』の謎のMii軍団も続投。
Mii/大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ参戦ファイター
No | ファイター | 初登場 |
---|---|---|
51/52/53 | Miiファイター | for |
50.ゲッコウガ→51/52/53.Miiファイター→54.パルテナ
"原作"オマージュ
初登場から8年が経過しており、様々なゲームにも出演し、立派な任天堂キャラクターとして認知されているMiiだが、他のファイターと異なり"原作"を意識した動きは皆無に近く、多くが既存ファイターのノウハウを使ったワザになっている。
マークが『スマブラ』のもので、勝利BGMも各作品のメインテーマのアレンジであることからも、Miiファイターは任天堂キャラクターとしての「Mii」ではなく、大乱闘にだれでも参戦させられるエディットファイター兼スマブラオリジナルキャラとしてMiiのシステムを使ったということになっている。
実際、スピリットでは『Mii』シリーズではなく『スマブラ』シリーズ出典の扱いになっている。
数少ない"原作"オマージュとして、カスタマイズパーツの帽子に「王様のぼうし」「花マイスターのぼうし」など、『すれちがいMii広場』に登場する帽子の多くが収録されている。
また、ステージとしては『すれちがい伝説』「トモダチコレクション」「パイロットウイングス」「ウーフーアイランド」が収録されている。
『SP』では、ファイターに原作と同じシリーズのアタッカースピリットをセットすると、シリーズボーナスとして攻撃力がすこし上昇するのだが、Miiファイターの場合は『Mii』シリーズと『スマブラ』シリーズの2カテゴリが対象となる唯一の例外となっている。
また、スピリット名鑑で『Mii』シリーズに分類されるスピリット戦では、ほとんどがメインファイターもしくは護衛としてMiiファイターが登場する。
ワザ一覧
必殺ワザ
スマブラfor
格闘 | B | →B | ↑B | ↓B |
---|---|---|---|---|
1 | 鉄球投げ | 瞬発百烈キック | 天地キック | くい打ちヘッドバット |
2 | 究極アッパーカット | 燃焼ドロップキック | 昇天スピンキック | 反転キック |
3 | 爆裂サイドキック | 脳天割り | 突き上げピストンパンチ | 百裂ラッシュ |
剣術 | B | →B | ↑B | ↓B |
1 | トルネードショット | 変則急襲斬り | ロケット下突き | カウンター |
2 | 光手裏剣 | 疾風突き | ソードダッシュ | リバーススラッシュ |
3 | ラピッドスラッシュ | チャクラム | 回転斬り | ジェットスタブ |
射撃 | B | →B | ↑B | ↓B |
1 | ガンナーチャージ | フレイムピラー | ボトムシュート | リフレクター |
2 | ラピッドショット | ステルスボム | キャノンジャンプパンチ | グラウンドボム |
3 | グレネードランチャー | ミサイル | アームロケット | アブソーバー |
スマブラSP
格闘 | B | →B | ↑B | ↓B |
---|---|---|---|---|
1 | 鉄球投げ | 瞬発百烈キック | 天地キック | くい打ちヘッドバット |
2 | 閃光マッハパンチ | 燃焼ドロップキック | 昇天スピンキック | 反転キック |
3 | 爆裂サイドキック | スープレックス | 突き上げアッパーカット | カウンター投げ |
剣術 | B | →B | ↑B | ↓B |
1 | トルネードショット | 変則急襲斬り | ロケット下突き | カウンター |
2 | 光手裏剣 | 疾風突き | ソードダッシュ | リバーススラッシュ |
3 | ラピッドスラッシュ | チャクラム | 回転斬り | ジェットスタッブ |
射撃 | B | →B | ↑B | ↓B |
1 | ガンナーチャージ | フレイムピラー | ボトムシュート | リフレクター |
2 | ラピッドショット | ステルスボム | キャノンジャンプキック | グラウンドボム |
3 | グレネードランチャー | ミサイル | アームロケット | アブソーバー |
最後の切りふだ
タイプ | 最後のきりふだ | 詳細 |
---|---|---|
格闘 | 超絶ファイナルラッシュ | アッパーカットで相手を上空中央にかちあげ、猛烈なラッシュ攻撃をかける。 |
剣術 | ファイナルエッジ | 掲げた剣から無数の衝撃波を放って前方を斬り刻み、相手を押し出す。 |
射撃 | フルスロットル | 出現させた2つのオプションとともに極太のビームを発射し、直線状の相手をまとめて攻撃する。 |
注意
Miiスタジオに保存してあるMiiでも、公式で配信されたり冊子のQRコードでダウンロードした「(下半身が金色の)特別なMii」をファイターに使用することはできない。
関連タグ
Mii 大乱闘スマッシュブラザーズfor 大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL スマブラ参戦シリーズ 謎のザコ敵軍団
Sans(SSB):Miiコスチュームのキャラクターの専用記事。