概要
声:久川綾(『新・光神話パルテナの鏡』以降)
1986年の『光神話・パルテナの鏡』から登場する古参キャラクターだが、本格的な活躍は2012年の『新・光神話パルテナの鏡』から。
ピットの上司(弓を与えた人物でもある。)にして、天空界「エンジェランド」を統べる光の女神。人間を愛し恵みを与える。
闇の女神・メデューサと対を成す存在。
人間に悪事を行うメデューサに罰を与えたが、そのことでメデューサから憎まれ、怪物になったメデューサに捕らえられてしまう。
だが、最後の力で捕らわれたピットを開放し、ピットはメデューサ撃退とともにパルテナ救出のため戦うこととなる。
『新・光神話』では、25年ぶりに復活したメデューサに対して、ピットと共に戦いを挑む。
外見
緑色の髪を持った、若く美しい女性の姿をしている。
旧作においてはパッケージには登場せず、ゲーム中ではエンディングに登場するのみ。
当時配布されていたゲームチラシの裏側のキャラクターイラストの中に彼女の公式絵も載っていたものの、当時発売された攻略本などでは書き下ろしの独自イラストが掲載されることも多かったため、正式なデザインについては長らく不明瞭であった。
衣装の左脚の部分はスリットが入っており、太ももが見えるなどチラリズムを醸し出している。
3DSで発売された『新』では、『大乱闘スマッシュブラザーズX』に準じた割と若い風貌(身体年齢22歳)で登場している。
キャラクター
慈悲深く、ピットを初めとする天使達から多大な尊敬と忠誠を受ける女神らしい女神。
人類同士の争いに対し、女神である自分が、人類に対して十分な恵みを与えられていないために起こっているのだと考えて心を痛める一面も見せる。
さまざまな奇跡を起こす力を持っており、『新』においては、飛べないピットを5分間だけ飛行させる「飛翔の奇跡」をはじめとして様々な力でピットをサポートする。
が、少なからずお茶目でマイペースなところがあり、会話が導入された『新』においてはそれが顕著になった。
もともと、旧作においても、助けに来たピットをスコア次第でメガネハナーンにしてしまうなどちょっとおかしなところがあったが、『新』においては、俗っぽく天然ボケな一面がどんどん前に出てきている。
桜井氏曰く「意外と冷徹で短気な一面」があり、プレイ中、下画面でピットと延々と夫婦漫才を繰り広げ続け、あまりの腹黒さに周囲からもドン引きされることも……。
「ぱんぽろぴろぴろ~♪」「マジヤバでちゃけぱねぇですから」「天使の丸焼きですか……味見してみたいですね」など、茶目っ気のある発言は枚挙に暇が無い。
オリジナルアニメ『おいかけて』『おいかけられて』(シャフト製作)では、料理をしようとして失敗し、天界に混乱を巻き起こしたのにもかかわらず、後始末(意思を持った野菜の回収・捕獲)をピットと親衛隊たちに任せきって、自らはのうのうと入浴するという暴挙に及ぶ。このとき、「一般兵は大変ですねぇ~」とだらけきった声で笑っていた。
入浴シーンに加えて、爆発アフロ・宙吊り・カボチャまみれなど、完全に“三の線”へと脱線している。ちなみに、彼女の衣は逆さまに宙吊りになっても裾が絶対にひっくり返らない鉄壁の衣となっている。どうなっているんだ……。
そのため、同じ任天堂発のメガミである『斬撃のレギンレイヴ』のイズン様と共に駄女神の烙印を押されつつある。ちなみに、イズン様のパロディが作中に登場する。
ファミ通の特集・及び同コーナーの4コマ『ぱるてなっ!』では、食いしん坊(ブラックタイガーと焼きピット)、あきんど(ビン底メガネとそろばん付き)、腐女子(冬コミケ参加する気満々)など、
女神にあるまじき一面を表すセリフを連発し、なおかつパルテナ専用のビークルの外見は、どう見ても聖帝バイクだった。
本人の装備など
ピットの飛翔の奇跡は、手に持っている杖を上下左右に振って動かす様である。その様子は、さながらファミコンでコントローラーごと動かしているかのよう。
また、世界観考えると明らかにオーパーツ的な物まで所有している。
電池で動くパルテナビジョン、料理の際に使っていたスマートフォン風のアイテム(パルテナフォン?)など。
ピットと同様の神器も使用でき、『おいかけられて』の後半にて射爪レッドウルフを使用している。
外部出演
大乱闘スマッシュブラザーズ
『大乱闘スマッシュブラザーズX』においてピットが大幅にディティールを掘り下げられて登場したのに伴い、パルテナも新しくリアルなデザインになって登場した。
このときのパルテナは、ピットの最後の切りふだ「パルテナ親衛隊」発動にあわせてステージ背景に現れるのと、アドベンチャーモード「亜空の使者」でピットに亜空軍を討伐を命じるシーンだけで、キャラクターとして言葉を発することは無かった。
次回作『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U』からは、『新・光神話』仕様でファイターとして参戦。
必殺ワザでは、原作でピットをサポートするために使用していた「奇跡」を自分に使う。
詳しい解説はパルテナ(ファイター)を参照。
元ネタ
名前の由来はパルテノン神殿とその祭神たるギリシャ神話の戦争と智恵の女神アテナと思われる。パルテナの鏡同様メデューサを醜い怪物の姿に変えたのは他ならぬこの方である。ちなみにメドゥーサを怪物に変えた理由としてはパルテナの鏡シリーズでは人間に悪事を働くメデューサに罰を与えるという至極まともなものなのだが、元ネタとなったギリシャ神話では美しい髪を自慢したメドゥーサに怒って怪物に変えたとか、神殿でポセイドンとメデューサがアレをしていたために神聖を汚した罰として怪物に変えたとか(あ、アレ?ポセイドンはお咎め無し!?とかいう突っ込みは無しで。)などの説がありもはやマトモと呼べるレベルでは無くなっている。更にアテナは自分より優れた織物を作ったというだけで織物をビリッビリに破いた末に少女を蜘蛛に変えたり(その少女はアテナを愚弄していたという説もある。)と何かと黒い説話も多く、パルテナのどこか腹黒い部分はそこから来ているのかもしれない。ギリシャ神話の女神にはよくあることである。
関連イラスト
関連タグ
Palutena:英表記
グループ・カップリング
その他
以下、『新・光神話』第18章以降のネタバレ
ピット、意識がもどったのなら、あなたはここで死になさい!
3年後の世界では なんと別人のように豹変。パルテナ軍を率いて人間界への侵略を行う。
パルテナはある日突然一転して、いつもの愉快さが微塵も感じられない、かつてのメドゥーサのような残虐非道な女神に変貌。
パルテナ軍を指揮して、何と地上界に戦争を仕掛けた。
女神の奇跡によるものか、地上は巨大な竜巻が蹂躙し、イカロス達は街ひとつ制圧する程に地上を地獄絵図に変え、人間達の恐怖の対象となっていた。
更に、対ヒュードラー用に検討されていた無人兵器が戦線に投入され、魂が抜けたピットの体も戦うだけの人形と化し、イカロス達と共に破壊活動を行っていた。
そして第20章では、苦節した末に肉体を取り戻したピットの前に敵として立ちはだかる…!!
あまりに衝撃的な人間へと、ピットへの裏切り。
大ボケをかますものの 「冷酷な一面もある」 と常に書かれていたパルテナ様。
これが彼女の正体だったのか…!?
真相
パルテナの方は完全な被害者である。
混沌の遣いはオーラム軍との戦いで疲弊しきっていたパルテナ軍の隙をつき、まんまとパルテナを支配することに成功。
ピットの魂を「混沌の指輪」に封じて地上界へ捨てた。
第18章開始時点では、いきなり指輪の状態から説明ゼロで放り出されるため、ピット(プレイヤー)は混沌の遣いの存在はおろか、まさかそんな大事件が起きていたなんて知る由もない。
第20章は、操られているパルテナ様+混沌の遣いと戦うことになり、彼女をある程度攻撃して倒しまうとゲームオーバーになる。
直接対決でも混沌の遣いは姿を隠し、実体化してもパルテナを盾に攻撃をやり過ごすなど卑劣極まりない。
「一度も攻撃を当てずに操り主を倒す」というゲーム中の課題があるので是非とも攻撃を当てないようにしよう。
敗北後、パルテナも混沌の遣いから解放され、めでたしめでたし…とはいかなかった。
混沌の遣いはピットが油断した隙をついてパルテナの魂を強奪、そのまま自身の生息する異次元世界「混沌の狭間」へ逃走を図った。
ちなみに初見では勘違いしやすいが、この時パルテナが石化したのは自分の意志であり、ピットの二の舞を防ぐために彼女の取った最終手段であった。彼女の復帰はその後の章まで待つことになる。
混沌の遣いは失敗作であったが、結果として、今まで光の女神として人々の篤い信仰を受けていた彼女の威光や尊厳は地に堕ちることとなってしまった。
パルテナを陥れることを考えていたハデスにとっては非常に嬉しい誤算となった。
これには流石のメデューサも怒りを感じていたらしく、最終章にて彼女がハデスに反旗を翻したのは、自身の誇りと同時に、かつての親友であり、長年戦い続けた好敵手であったパルテナの誇りを汚されたからだったものと思われる。
幸いその戦いにおいて、ハデスの虐殺から人々を守り抜いたピットの大勝利を人々が賞賛していため、人間達からの信頼もある程度は取り戻せたようである。