「閻魔の裁きはそんな易しいものでは無い。決定を覆すことは不可能よ。 もし私が裁きを担当すれば、貴方は非ね。」
「人間もそう。貴方みたいに小さな所にずっと引きこもっていると…… 他人が見えなくなる。自分の心だけが毒で攻撃的になる。 貴方は典型的な人間と同じ、小さな心の持ち主です。」
概要
種族 | 閻魔(元地蔵) |
---|---|
登場作品 | 『花映塚』最終面ボス・自機 『文花帖』LEVEL 10、『求聞史紀』キャラ解説、『三月精』4部5話、『秘封ND』悪夢月曜ボス、『鬼形獣』妖夢オオカミED |
二つ名 | 楽園の最高裁判長(花)、地獄の最高裁判長(求史,三)、口うるさい有難いお話(文)、幻想郷担当の閻魔様(鬼) |
能力 | 白黒はっきりつける程度の能力 |
危険度 | 極低 |
人間友好度 | 普通 |
主な活動場所 | 彼岸 |
テーマ曲 | 六十年目の東方裁判 ~ Fate of Sixty Years |
※ただし危険度や人間友好度等の評価は作中登場人物の稗田阿求による。
是非曲直庁に勤め死者を裁く閻魔であり、何者にも影響されず迷うことがない別次元の存在。
「四季映姫」が名前、「ヤマザナドゥ」が楽園の閻魔を意味する役職名となる。そのためpixivのイラストでは「四季映姫」タグが使用される事も多い。
彼女は元・地蔵の閻魔である。書籍『求聞史紀』によると殆どの閻魔は地蔵出身らしく、漫画『三月精』3部6話の小野塚小町の発言から映姫も元は地蔵であった事が確定した。なお『三月精』で彼女本人が登場するのは約8年後に掲載された4部5話となった。
仕事に対して非常に真面目で、不真面目な部下である小町が怠けていると何時も怒っている。上下関係もあってか、小町からは「四季様」(あるいは映姫様)と敬称を付けて呼ばれる。
閻魔の仕事は二交代制なので自由に使える時間もあるのだが、その時間を幻想郷に出てきて説教して回るという事に費やしている。「そう、あなたは少し〜すぎる」と言われたらそれは説教の始まりである。
初出の『花映塚』では他の自機の最終面ボスとして登場。自機キャラに説教をしてくる。他キャラのストーリーをクリアしていくと最終的に彼女を自機としたストーリーが解放される。
名前について
先述の通り、『四季映姫』が彼女自身の名前で、『ヤマザナドゥ』は役職名である。
『ヤマザナドゥ』の「ヤマ」は閻魔、夜摩天の原語。
「ザナドゥ」はモンゴル帝国の夏都だった上都のこと。マルコ・ポーロが『東方見聞録』の中で西洋に伝え、のちに楽園の名前と考えられるようになった。「桃源郷」と訳されることもある。
『ヤマザナドゥ』のインパクトが強いせいか『四季映姫』という名前の由来にはあまり触れられないが、「四季」は『花映塚』の異変の内容を示していると考えられており、
「映姫」については
- 彼女の道具である『浄玻璃の鏡』が相手の過去の行いを映すから
- 移りゆく季節や、花に乗り移る幽霊をあえて「映る」という漢字で表した
- 『花映塚』の異変の原因、そして彼女のテーマ曲である『六十年目の東方裁判』が大東亜戦争や東京裁判を元にしているという説が有力であることから、
東京裁判で裁かれた東條英機 → 英機 → えいき → 映姫
など、様々な考察がされている。
能力
白黒はっきりつける程度の能力
己の中に絶対的な善悪の基準を持ち、決して迷うことが無い。全ての存在は彼女に対して嘘をつくことが出来ず、弁明することすら許されず、一度下された判決を覆すことは不可能である。
彼女はそもそも他の生き物と干渉することが無い特殊な波長を持っており、何者にも染まらず惑わされない別次元の存在である故にこの様な裁断が行える。
「花映塚」のマッチモードでは「ルナサ又はメルランが勝利すると、通常なら泣き顔になる筈の相手の立ち絵が強制的にウンザリ顔又は笑顔になる」という演出に準じている。
八雲紫は性格故か能力故か、彼女を苦手としている。
容姿・服飾
身長は博麗霊夢や十六夜咲夜より高い。かなり高身長の小野塚小町よりは若干低いものの、ほぼ同じ。だが原作絵の顔立ちは愛らしく、いい感じにロリ。
厳かな帽子に紅白のリボンを付けている。かわいい。紅は「出生」白は「死・別れ」を意味するという説がある。意味が重い。けどかわいい。
髪は緑色で、向かって右側が長い。これは、花映塚のパッケージのシルエットやエンディング画面などから判断できる。
花映塚のゲーム画面においては1P2Pでキャラクターの画像が左右反転する影響(特にストーリー上で映姫をボスとして戦うとき)で、二次創作のイラストでは左側が長く描かれているものも存在する。かわいい。
というかZUN絵を見る限り、左が長い方が違和感が少ない。
もちろん白黒はっきりしていないイラストも……
◆浄玻璃の鏡(じょうはりのかがみ)
この鏡の前ではプライバシーも何もなく、過去の行いが全て明かされてしまう。東方Projectの世界では浄玻璃の鏡は閻魔ごとに形状が違うとされており、映姫のものは手鏡である。
◆悔悟の棒(かいごのぼう)
閻魔が右手に持つ笏。笏は本来、笏紙を貼るものであり、紙に字を書く。この悔悟の棒に罪状を書き込むと、罪の重さや数で棒の重みが増し、叩く数が増える。昔は使い捨ての木簡形式だったが、現在は何度でも消して再利用できるようになっている。
二次設定
小野塚小町の長身かつグラマーというイメージの対比からか、貧乳の幼い少女(ロリ)として描かれることが多い。そして必然的に比べられ、胸囲の格差社会なイラストが多数描かれている。
ただし上述の通り、原作イラストを見ればほぼ小町と同じくらい身長が高い。だがやっぱり雰囲気がロリ。
原作と同様に説教をして回ることが多く、やはり周りの者にはあまり好かれていない様子。
人間関係が部下である小町以外とは疎遠であること、真面目な映姫と奔放な小町で好対称な組み合わせであることから、小町とセットで描かれることも多い(こまザナ、こまえーき)。
かつては「山田」と呼ばれていたことも。ただし殆どのケースで蔑称と捉えられるうえ、中国・PAD長などと同じく現在ではネタ自体が風化している。
というか前述の通り「ヤマザナドゥ」は役職名であって、本名ではない。
彼女の「白黒はっきりつける程度の能力」は、八雲紫の「境界を操る程度の能力」のアンチ能力とされることがある。