勇者(ファイター)
ゆうしゃ
概要
2019年6月12日のE3の発表にて『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』に、『ドラゴンクエストⅪ』の主人公が「勇者」名義で、有料追加ファイターとして参戦する事が発表された。配信日は同年7月31日。
スクウェア・エニックスからの参戦はクラウドに続き2体目。(旧エニックスからとしてでは初。)。
また、ドラゴンクエストシリーズの歴代の勇者の中から『Ⅲ』、『Ⅳ』、『Ⅷ』の勇者もカラーバリエーションとして参戦。
参戦PV「伝説の勇者」
混沌と闇の化身ダーズによって複製された2人の剣士と交戦中のハイラルの勇者リンク。
絶体絶命の彼を救ったのは、馬に乗り颯爽と駆けつけたもう一人の勇者だった。
そんな彼も複製の大軍には敵わず、危機的状況に陥ったその時、さらに3人の勇者が現れる。
その中には、あの伝説の勇者の姿も…
つかいかた
ワザ
通常必殺ワザ | メラ(6) / メラミ(16) / メラゾーマ(36) |
---|---|
横必殺ワザ | デイン(8) / ライデイン(18) / ギガデイン(42) |
上必殺ワザ | バギ(5) / バギマ(9) / バギクロス(18) |
下必殺ワザ | コマンド選択(1~100) |
最後の切りふだ | ギガスラッシュ |
※()内は必要なMP
最大の特徴はMPゲージ。各種必殺ワザを発動する度に消費し、足りないと不発になってしまうため管理が重要(通常ワザを当てるか時間経過で回復する)。
通常・横・上必殺ワザはメラ、デイン、バギ系の呪文で、いずれも溜める事で3段階に変化。メラ系のみ溜め段階の保持が可能。
下必殺ワザはコマンド選択。入力するとランダムに選ばれる4つのワザから、好きなものを選んで発動できる。もちろんMPを消費するので注意。使いたいワザが無ければシールド等でキャンセル→再度下Bでシャッフルもできる。
このコマンド選択の存在により、現時点で全ファイター中最多のワザ数を誇る。
各コマンドについては後述の「使えるコマンド」を参照。
勇者の独自の特徴はまだあり、スマッシュ攻撃が8分の1の確率でかいしんのいちげき(クリティカルヒット)に変化し、攻撃力とふっとばしが上がる。この時のSEは操作する勇者ごとに異なるという拘りっぷり。
最後の切りふだは、ナンバリングシリーズの歴代主人公(Ⅰ・Ⅱ・Ⅴ・Ⅵ・Ⅶ・Ⅸ・Ⅹ)が全員集結し、彼らの力を集め「ギガスラッシュ」を放つ。
使えるコマンド
コマンド | 性能・効果 | 必要MP |
---|---|---|
イオ / イオナズン | 光の呪文をとなえて、相手に当たるか時間経過で爆発する弾を放つ。イオナズンは、爆発前に相手を引き寄せ、イオより大きく強力な爆発を起こす。 | 9 / 37 |
ギラ / ベギラマ | 高速で閃光を飛ばす、炎の呪文。閃光は、相手や地形に当たると、燃え上がる。ベギラマは、ギラよりも弾が大きくなり、威力も高い。 | 8 / 20 |
ザキ / ザラキ | 当たった相手を、たまに即撃墜する。自分や相手の蓄積ダメージが高いほど、撃墜確率が上がる。ザラキは、より広い範囲に効果がある。 | 10 / 30 |
メガンテ | 自爆して、周囲の相手に大ダメージを与える。自分はミスとなる。このミスは、1対1の対戦では、相手の得点になる。 | 1 |
マダンテ | すべてのMPを消費して、自分を中心にした大爆発を起こす。消費したMPが多いほど、爆発の範囲や威力が大きくなる。 | 1~100 |
ラリホー | 相手を眠らせる弾を放つ。弾が飛ぶうちに、眠らせる範囲が徐々に広がるが、早めに当たるほど相手は深く眠る。 | 16 |
ホイミ | 自分の蓄積ダメージを回復する。何回か使うと、一度ミスになるまで、選べるコマンドに出てこなくなる。 | 7 |
バイキルト | しばらくの間、自分が出す直接攻撃の攻撃力とふっとばし力をアップさせる。代わりに、防御力が少しだけダウンする。 | 16 |
ピオリム | しばらくの間、自分の移動速度とジャンプ力をアップさせるが、少しだけ、ふっとばされやすくなる。 | 13 |
マホカンタ | しばらくの間、相手の飛び道具を反射するようになる。跳ね返したものは、受けた時より、少し攻撃力が上がる。 | 14 |
アストロン | しばらくの間、自分を鋼鉄化して、あらゆる攻撃を防ぐ。ただし、効果が切れるまで動けず、自分で解除することもできない。 | 6 |
ルーラ | 真上に大きく上昇してから、足場へと安全に戻ることができる。上昇中は相手の攻撃を受けないが、頭上に地形があると、頭をぶつけて落下する。 | 8 |
パルプンテ | 何が起きるか分からない、運任せのワザ。他のコマンドが発動することもあれば、自分の状態や大きさが変わることもある。 | 4 |
かえん斬り / マヒャド斬り | かえん斬りは炎、マヒャド斬りは氷をまとった剣で、斬りつける。マヒャド斬りが当たると、少しの間、相手を凍らせる。 | 12 / 11 |
まじん斬り | 渾身の力で、相手を斬りつける。攻撃までに少し時間がかかるが、相手に当たると必ず「かいしんのいちげき」になり、大ダメージを与える。 | 15 |
メタル斬り | メタル化、またはアストロンで鋼鉄化している相手に当てると、一撃で倒せる。ただし、他の相手には、1しかダメージを与えられない。 | 6 |
ためる | 力をためて、次に出す直接攻撃を、1回だけ強化する。相手に攻撃を当てると効果が切れるが、からぶりした時は切れない。 | 14 |
※「性能・効果」は、ゲーム中の「スマちしき」の内容を転載(全角数字も含め原文ママ)。
性能
運が絡むものの対応の幅が広く、マホカンタでの飛び道具封じ、「かいしんのいちげき」や「まじん斬り」での(重量級ファイター相手でも)早期撃墜、バイキルトやピオリムでの自身の強化、ザキ(ザラキ)での即死狙いなど、いろんな戦術を取る事が出来る。
また、コマンドを使わなくても単発の火力が高いため、それなりに扱いやすい。
ただし弱点もあり、下必殺ワザが豊富かつランダムな点と、MPが少なくなると途端に弱くなる点は特に注意が必要。しっかりMPの管理していないと、復帰用のワザが使えずそのまま撃墜される事もある。
呪文は強力なものが揃ってるが、メガンテ以外は全部ガード可能なので無闇にぶっぱなすのは危険。
飛び道具が多いため、反射・吸収ワザにも注意。
また、剣を使った攻撃は発生がかなり遅く、隙も大きいものが多いため反撃されやすい。
更に出来るコンボも少ない為、単発攻撃メインで戦うしかない。
MP管理とランダム性・アドリブ性の高さが難点だが、使い込むとそこまで苦労しなくなり、特にタイム制大乱闘で存分に暴れられるようになる。
得意な相手は近接型、軽量級、攻撃の隙の多いファイター。反射持ち及びカウンター持ちのファイターは逆に苦手となっている。
その他
音楽
ファンファーレは参戦PVでも流れた「序曲」のアウトロ。ロックマンのように戦闘勝利時やレベルアップ時の曲では短すぎるからで、逆にミニゲームや派生作品等でよく使われるカジノ大当たりのファンファーレだと少し長すぎるからだと思われる。ちなみに序曲自体はスマブラでは収録されていない。
BGMは新規アレンジこそ無いものの、『Ⅺ』、『Ⅲ』、『Ⅳ』、『Ⅷ』からそれぞれ通常戦闘曲とフィールドBGM、合計8曲から選べる。
余談
ディレクターの桜井政博氏がファミ通で連載しているコラムによると「勇者同士の乱闘は御法度だったが、特別に許可してもらった」とのこと。生放送では「人気作品のドラゴンクエストⅤの主人公も候補に挙がっていたが勇者ではなく魔法使いだったことや武器が杖なので没になった」と告げている。
当時はSwitch版DQ11が未発売だったため、宣伝も兼ねて選出された可能性もある。
Miiファイターを除けば、シリーズ初の漢字使用のファイター。キャラクターウィンドウ等に表示されている英語名は「HERO」だが、日本語版ナレーションからはむらびとやゲッコウガ等の日本語名キャラ同様「勇者」とコールされる。
リンクはかつてある形で勇者ロトに纏わるもの(?)と遭遇していたりする。詳細はこちら。
スマブラ参戦記念で、アプリ版『Ⅲ』・『Ⅳ』・『Ⅷ』の期間限定の割引サービスが実施された。
ギガスラッシュに登場する歴代勇者のグラフィックは、『モンスターバトルロード』シリーズなどで使われているのものを流用している。また、後に「スキャンバトラーズ新3弾」で「究極ギガスラッシュ」として逆輸入されている。