せつな(半妖の夜叉姫)
せつな
CV:小松未可子
概要
『半妖の夜叉姫』に登場する3人のヒロインの1人。殺生丸がりんとの間に儲けた双子の娘のうち妹にあたる。犬夜叉の姪に当たり、もろはとは従姉妹同士となる。
脚本を担当する隅沢克之は、夜叉姫全員に添い遂げる相手との運命の出会いがあると明言している。せつなは退治屋つながりで同僚の翡翠と比較的仲が良いが、翡翠は愛矢姫から好意を寄せられており、現状はお互いに特別な好意を抱いてはいない様子である。
容姿
一部が赤く染まった黒髪をポニーテールにしたクールビューティで、瞳の色は青。(高橋留美子の描くイラストでは瞳の色は黒寄りのグレー)右眼に金色の虹色真珠が封じられている。
外見は父親に似ているとは言い難いが、右半身には殺生丸同様に毛皮が巻き付いている(幼少期には見当たらなかったが、とわとはぐれてから間もなく身に付けている)。
普段の服装は退治屋の装束だが、現代では萌から借りたのかノースリーブの青いワンピースとパンプスを着用していた。
人物
性格的には冷静沈着で無表情であり、「殺生丸譲り」と公式から推測されている。
壱の章
「妖怪でも人間でも無い存在が麒麟丸を殺す」という預言の成就を恐れた是露に命を狙われ、生まれてすぐ父の殺生丸によって母のりんから引き離されて時代樹のある森に匿まわれる。その為にとわと同様、両親のことは全く知らない。
幼いころは姉のとわ(日暮とわ)と共に父・殺生丸につれられて楓に預けられた後、邪見が麒麟丸の姉・是露の目から隠す為に結界を張った森で暮らしており、彼女を姉として慕う大人しい少女だった。
しかし、森で起きた山火事に巻き込まれ、姉のとわと生き別れることになり、さらに、夢の胡蝶の影響で眠ることができなくなった上に幼少期の記憶も喪失し、自分に双子の姉がいた事実さえも忘れてしまった。
森が焼け落ちた後は、邪見の導きによって「半妖の隠れ里」へと辿り着き、紫織や他の半妖の子供たちと共に6年ほど生活し、その間、名も知らぬ人物から小刀を与えられ、時おり届けられる木簡のメッセージに従い戦うための修行をしていた。
10歳頃に一旦里を出て生まれ故郷である楓の村に戻るが、胡蝶の影響による記憶の欠落や修行の日々によって現在のような人格が形成されており、生きるために他者の命を奪うことを躊躇わないようになっていた。
村を襲う野盗を追い返すか殺すかで楓と揉めたことで村での居心地が悪くなり、再び里で暮らすことを望むも、里を襲った蛾ヶ御前に追い詰められたことで妖力を暴走させてしまい、里の仲間たちまでも手にかけようとしたため、弥勒に妖力を封印された。そして外の世界で暮らす覚悟を決めて村に戻った後、スカウトされる形で琥珀配下の妖怪退治屋として生きていた。
せつなの非情な性格に楓は、せつなが姉・とわを力不足と感じて殺したのではないかと誤解、誤解は14歳になったとわが、せつな、もろはと現代から帰ってくるまで続いた。
14歳の時に従姉妹のもろはと出会った後、妖怪・三ツ目上臈との戦闘中に時空トンネルが開き、もろはと共に令和の東京・日暮神社へタイムスリップ。10年の時を経てとわと再会を果たした。
しかし、記憶がないためとわを姉と認めようとせず、自分に近づこうとした彼女に容赦なく刃を向けた。だが、自身の幼少期の記憶が無いことは自覚しており、それ故かとわの言い分を完全には否定できずにいる様子。
本人は「(眠れない体質は)油断のできない戦国時代を生きるには都合がいい」と表面上は意に介さない発言をしていたが(若干、強がっている節がある)、この話を聞いたとわには自責の念を生じさせることになる。
彼女から胡蝶によって奪われた夢は、母親であるりんが生命を失わないよう、眠らせ続けるために使われている。
眠りを奪われたことで、半妖なら避けえないはずの月に1度の妖力喪失もなくなり、現状、彼女には表立った弱点はない。(退治屋の仲間が半妖だと知らなかったのもそれがあるのかもしれない)
眠ることはできなくとも、大ダメージによって気絶するという形では意識を失うことはある。
現在、夢の胡蝶の呪いがなくとも妖力が他の2人より勝っていると描写されている。
6歳のころのせつなが紫織の作った結界に気づき14歳になったとわが気づかなったこと、妖力を暴走させた4年前の蛾ヶ御前との戦い、4年後の饕餮の戦いではそれぞれ弥勒が封じたことが判明、せつなが是露に封印を解かれ暴走すると国崩しの紅夜叉を発動させたもろはが歯が立たないほど強力な妖力を発動、金烏に妖力を封じられても完全に抑えることがきずに妖力があふれる危険な状況となっており、姉妹の父・殺生丸が「まだ抑えきれないのか」とつぶやいていることから、夢の胡蝶はりんの生命維持だけではなく、せつなの妖力を抑えるためのリミッターである可能性が高くなっている。
上述の通り、普段は冷静沈着に振る舞っているが、もろはの軽口や振る舞いに反応して表情を崩すなど、同年代の同性との交流を経て軟化しつつある。
また、日暮家滞在中にとわの養母である日暮萌からヴァイオリンの演奏を勧められ、その筋の良さを「500年に一人の天才」と評されて頬を染めて照れた反応を見せ、彼女から貰ったヴァイオリンを大切に扱っている。
また、戦国時代に帰還して琥珀達と再会できたことを素直に喜ぶなど、心を許した相手には優しげな一面を見せており、本質的には記憶を失う前と変わっていない模様。
普段の冷静な態度からわかりにくい面もあるが、常に男装しているとわやガキ大将気質で羞恥心も皆無なもろはと比べて見ると、何気に3人の中では一番女性らしい性格と嗜好を持っている。
能力
修行中は木簡に添えられていた短刀を使用していたが、蛾ヶ御前との戦いで失われ、代わりに業物の薙刀「兼光の巴」を新たな得物として用いている。麒麟丸との戦いで一度死亡した際に刀身を折られ、駆け付けた刀々斎によって鍛え直され「所縁の断ち切り」という新たな銘の薙刀になったが、現時点での全力戦闘ではこの大業物を振るっても大量の雑魚妖怪を一掃出来る程度でしかない。
他に退治屋の道具である毒や眠り薬、小太刀を常備している。
殺生丸から毒耐性を引き継いでいるが、毒液などの液体に特化している。
なお、とわにも言えるが、殺生丸の娘であり虹色真珠を持つので、(血が妖力の強さを決めるなら)単純にかんがえると犬夜叉と同じか犬夜叉以上の妖力を持つ可能性がある。