概要
(原作では斬鉄剣ではなく隕石(隕鉄)を元に作られた「流星」と言う刀を持つ。なお、『THE FIRST』では斬鉄剣に隕鉄が含まれている設定となっていた) 。
凄まじい斬れ味を誇るだけでなく、ビルを真っ二つにする等刃渡りを無視した長さを斬る事も可能。
鍔や鞘、柄などの装丁は整えず、常に白鞘の状態で使用されている。
しかし由来に関しては物語の都合でコロコロ替わる。
- PART1第5話。虎徹、良兼、正宗を熔かして一本に打ち直した物(自称)。
- PART1第7話。五ェ門の師匠がルパン二世の「鉄を切れるナイフ」の製法を盗んで作ったもので、師匠は勿論、兄弟弟子全員が持っている。
- PART2第131話。五ェ門の持つ「雄刀」以外に、半分ぐらいの長さの「雌刀」が存在し、300年に一度は二刀を添い寝をさせないとなまくらになるが、添い寝後は切れ味が増す。そして本エピソードはその300年目である(つまり300年前から存在していた事になる)。ちなみにこのエピソードでは雌刀が持ち主もろとも溶鉱炉に落ちてしまったため、300年後にはもう添い寝をさせられないと言う事になるが、一方で「ルパンVS複製人間」では折れてしまった際に「直せばいいだろ」と言われて五ェ門本人も否定しておらず、通常の破損程度なら修復はそれほど難しいわけではなく、他のルパン一味にもそれは知れ渡っている。
- TVスペシャル『燃えよ斬鉄剣』。五ェ門の先祖が開発した特殊合金によるもの。劇中ではそれを上回る合金も登場している。
- TVスペシャル『ファーストコンタクト』。ダイヤモンドよりも硬い金属「クラム・オブ・ヘルメス」に包まれたお宝を手に入れる鍵であり、同金属で作られた刀として登場。
もっとも、『THE FIRST』の設定と合わせて考えると「五ェ門の師匠が長年存在する斬鉄剣の雄刀である三つの名刀の内一振りや五ェ門の家宝であるクラム・オブ・ヘルメス、他二振りの名刀や隕鉄を加工して作ったのが五ェ門の所有する斬鉄剣」とも考えられる(雄刀の特性からして、元々特殊な隕鉄が雄刀に含まれていた可能性も否定できないが)。
斬れる物についてもまちまち。これも長期シリーズの宿命で、各脚本家の都合によって斬れなかったものが度々登場し、場合によっては折れてしまうこともある。たとえばダイヤモンドは基本は斬れるが一度斬れなかったこともある(実際のダイヤモンドは劈開面なら普通の刃物でも切る…もとい割る事は出来る。『バイバイ・リバティー・危機一髪』のスーパーエッグや『グッバイ・パートナー』のタイムクリスタルごと量子コンピューターを切断した事もある)。他にも、宇宙空間にあるはずの流星や人工衛星を地球から斬撃を飛ばして一刀両断したことも。
「コンニャクが斬れないのが弱点」として流布されているが、これはアニメPART2第61話「空飛ぶ斬鉄剣」だけにおいての設定である。それでも「良く切れる刀が唯一切れないのがとても柔らかいコンニャク」というギャップからたびたび他のメディアで紹介され、有名となっている(詳細は後述)。
しかし、そういった斬れない物が話題に上がるという事は、逆にそれ以外ならこの世に斬れぬ物はほとんどないというわけで、恐るべき名刀である事に変わりはない。
上記の「空飛ぶ斬鉄剣」ではリモコン斬鉄剣というとんでも兵器に魔改造されて猛威を振るっており、そのような例を始めとして誰が扱っても高い切れ味を持つ。
しかし、『ルパンVS複製人間』で斬れなかった際は五ェ門自身が自分の腕の未熟さによるものと語り、逆に『グッバイ・パートナー』ではAIの解析によると本来は斬鉄剣では斬れないものを五ェ門が切断して見せたこともあり、持ち主の技量に左右される一面もある様子。
ただ、アンデッドなど「斬ることは斬れるが斬っても意味がない(物理攻撃に対し耐性を持つ)」存在に対しては流石の斬鉄剣を持ってもお手上げである。もっとも、それは次元のマグナムにも同じことが言えるが。
斬鉄剣では切れなかったもの
先述した通り「コンニャクが唯一切れない」と五ェ門の口からも明確に回答されていたが、実際にはアニメ版では(五ェ門が申告していなかった)下記の物が斬られていない。
なお、以下で列挙する物には「1回で切断出来なかった」ケースを中心としているが、中には「斬り方を変えるか切断以外の方法で回避した」ケースや「斬ったつもりが失敗に終わった」ケースなども含まれているため、この場合は括弧内の出典話数説明の後に補足説明するものとする。
TV第1シリーズ
- 金満邸の屋敷の床板(第15話。アニメにおいて初めて切り損ねた例)
TV第2シリーズ
- 超人間化したスコーピオン総帥ミスターX(第1話。素手で受け止められ折られる)
- ジャンボ・ルビー(第14話)
- 飛行船ヘンデンブルク号のシャッター(第15話)
- 卵形金庫(第19話。最終的には「開けゴマ」の一言であっけなく開いてしまった)
- ゾンビ(第14話、第51話など。切れたが再生してしまったこともある)
- 吸血鬼(第34話)
- 墓場の落とし穴の蓋(第51話)
- コンニャク(第61話。五ェ門が「斬れない」と明言した唯一の例)
- 銭形の投げ手錠(第97話。手錠が斬鉄剣の切っ先から柄のほうへ、切れるでもなく回りながら伝って手首にかかった)
- インベーダー金庫(第111話)
- マイアミ銀行の金庫(第143話。ただしこれは「高周波振動装置を備えた金庫」ということからのシミュレーション上の話であり、実際に斬りつけたわけではない)
- 超硬質ガラス(第148話。ただし傷を入れる事は出来たため、何度も斬りつけてようやく「崩す」ことが出来た。しかし代償として五エ門が脱臼してしまいしばらく斬鉄剣が持てなくなった)
PartIII
- 銭形の作った巨大ガムテープ(第13話。切れてはいるが粘着剤がまとわりついている)
- ダイヤモンド(第22話。ただし、第2シリーズ74話では原石をブリリアントカットにしている他、ダイヤモンドが斬れなかったのはほぼこのエピソードのみ)
- ベイルート移動銀行の壁(第23話。ただし、キャタピラと銀行のつなぎ目は切れる)
- ピンカートンの金庫(第45話)
- 特殊防弾ガラス(第47話)
劇場版
- 合金チョッキ(『ルパンVS複製人間』。剣先が折れ、折れた部分はルパンがもらい受けたが、この刃先がマモーとの最終対決に大いに役立つことになる。この時、五ェ門は普段としては珍しく服などではなく人を斬っている)
- 漂流島の防御システム(『DEAD_OR_ALIVE』。斬れたものの、ナノマシンの自己修復機能によって再生してしまった)
TVスペシャル
- パンドラの箱(『ヘミングウェイ・ペーパーの謎』。ただし、最終的には「箱を斬鉄剣でポンと叩く」という斜め上のやり方であっけなく割れた)
- 超斬鉄合金製のステルス戦闘機(『燃えよ斬鉄剣』。ただし、最終的には「同じ箇所を寸分の狂いもなく何度も斬る」という五ェ門の技により切断に成功)
- 貞千代の脇差(『トワイライト☆ジェミニの秘密』。根元からたたき折られる。貞千代は五ェ門のかつての同門で、かなりの実力と才能を有していた上、同作の脚本家によると「脇差も斬鉄剣と同じ素材で作られていた」との事)
- オリジナル・メタル(『天使の策略 』。刃こぼれするもこの硬度を逆手に取り、斬鉄剣の研ぎ石とした)
余談
よく斬れる刀の代名詞的にも使われ、RPG等に同名の武器が登場することもある。
ファイナルファンタジーシリーズでは召喚獣オーディンの使う全体即死技としてお馴染み。また、同名の武器が登場したことも何度かある。
ゲームによっては斬鉄剣を上回る「斬鋼剣」が登場する場合もある(斬鉄剣でも鋼を切れるんだけどね)。
なお、実在の日本刀で切れ味の鋭いものを斬鉄剣と称していたケースもあるようだ。
関連イラスト
別の斬鉄剣
関連タグ
ダイヤモンド・クイーン:同じくなんでも切れる剣を持っている。ただし、こんにゃくは弱点で無く、中の人が3代目不二子だったりする。
赤石剛次:一文字流斬岩剣の使い手。「この世に斬れぬ物無し」と豪語している。