「今、初めて明かされるルパンと次元の出会い!?」
概要
2002年7月26日に放送されたルパン三世TVスペシャル第14弾。
正式タイトルは「ルパン三世 EPISODE:0 ファーストコンタクト」
秘伝の金属「クラム・オブ・ヘルメス」とその製法が記された錬金術書の争奪戦を軸に、ルパンファミリーのファーストコンタクト（最初の出会い）が描かれている。演出は過去作をオマージュしている所があり初期シリーズやTVスペシャルを彷彿とさせる。
既出設定との矛盾が生じるが「ラストの展開」やエンディングに本作に登場したゲストキャラが何人か登場している、「記者に対して語った」とする事で「真実と虚構」を曖昧にして整合性を取っている。
OPとED両方で「ルパン三世のテーマ」を使用されたのは本作が初（オープニングは「89」で、エンディングが本作から登場した「78」の「2002バージョン」）。
視聴率は20.6％でその評価は高く2011年に実施された「ルパン三世アニメ40周年記念 マイ・ベストエピソード投票」の「TVスペシャル部門」で第1位に選ばれ、2019年に実施された後述のネット配信の作品を決める企画でも「ワルサーP38」「燃えよ斬鉄剣」を抑えて1位を獲得し、見事全編公開となった（デジタル作画作品では唯一）。
2019年8月23日にはYouTubeの「TMSアニメ55周年公式チャンネル」にて本編の無料配信（21時からのプレミア配信→アーカイブ配信）が行われた。なお、この配信のみ先述の2作品とは異なりほぼ映像ソフトに準拠した形で配信された。
ストーリー
ある夜、次元大介は女性記者のエリナにルパン三世との出会い「ファーストコンタクト」を語り始めた。 次々を起こる事件で峰不二子（過去シーンでは茶髪で現代のシーンでは金髪だが、両方のカラーリングが見られるのは本作が唯一である）、石川五ェ門、銭形警部との出会いも織り交ぜ話は進んでいく。お宝「クラム・オブ・ヘルメス」を巡る中で様々な人間関係が交差して行き、ルパンと次元はどう相棒になったか、五ェ門の持っている斬鉄剣の秘密、不二子との関係、銭形がルパンを追う理由、等ルパンと仲間達の過去が今明らかになる。
メインキャラ
本シリーズの主人公。「クラム・オブ・ヘルメス」を狙おうとガルベス一家に近づいた際、後に仲間となる次元と五ェ門、不二子、そして宿敵となる銭形の４人と出会う。相変わらず詰めが甘い部分があるがガルベスに捕まった時も彼を翻弄する抜け目の無さを顕在している。次元に一目置いている。
本作の影の主人公でルパンの一番の相棒。元々はガルベス一家の用心棒として雇われた時、美女に変装していたルパンと出会う。持ち前の早撃ちの自信からかほぼ互角の実力を持つルパンを倒すことに執着する。本作でも歯医者嫌いや女には疑り深いところは健在している。
本作の語り部であるが実は・・・
ルパン一味の紅一点。あらゆる者を魅力する悪女でもある。本作ではブラッドと行動していたが彼の死を知り、ルパンと行動するようになる。すぐ他人を裏切るところは顕在しており、その悪事から銭形に追われ、ジョージから逆に関心される。一方でブラッドを心のどこで想っていたのではという描写もあった。ちなみに年齢国籍共に不明という設定。
十三代目石川五右衛門の末裔で本作では斬鉄剣の追い求めており、ニューヨークにいるガルベス一家が持っていることを知り、ルパン達の前に現れる。テレビシリーズ同様、ルパンを敵視しており、彼に果たし状を出す。またテレビシリーズでの初登場では不二子と付き合っていたが本作ではほとんど絡んでおらず、付き合う描写もない。
ルパンの永遠の宿敵。元々はルパンではなく不二子逮捕するためにニューヨークに来るがルパンの予告状でルパンの存在を知り、後に不二子共々ルパン逮捕することを決意する。いつものコミカルさを見せながらも大人数のチンピラを一人で倒したり、ルパンの変装を見抜くなど有能の刑事らしさも見せる。
ゲストキャラ
ガルベス
CV：森山周一郎
ガルベス一家のドンで今回のお宝「クラム・オブ・ヘルメス」の所持者。ルパンが「クラム・オブ・ヘルメス」を盗もうとした所に雇っていた次元が立ち向かう所から物語が始まり、結果的に二人の出会いのきっかけを作った人物。オープニングでルパンの策略にはまるも、マフィアをまとめ、己を騙した不二子を利用するなど威厳を見せる。最後はマシンガンを片手に次元・五ェ門と戦うが敗北し、銭形に逮捕されたルパンに手錠をすり替えられ逮捕された。
シェイド
CV：咲野俊介
ガルベスの用心棒で「掃除屋」。外見は「マトリックス」シリーズに登場するネオ（演:キアヌ・リーブス）に似ている。
スーパーブラックホークを二挺拳銃で撃つことを武器にしている。次元を忌み嫌っており、彼の事でガルベスに抗議したり不二子に平手打ちを受けるなど醜態を晒すがブラッドを殺した張本人でもある。ガルベスを裏切り不二子と手を組んでルパンを殺そうとするが、真実を知った不二子の背後からの銃撃を受け、最後は二人を道連れにしようと手榴弾で自爆するが失敗し自分だけ爆死した（事実上の自殺と言える）。
ブラッド
CV：小杉十郎太
ルパンの当時の商売敵で売り出し中の泥棒で不二子の恋人だった。ルパンでさえ出来なかった「クラム・オブ・ヘルメス」の奪取に成功するが、直後シェイドに撃たれて傷を負い、やって来たルパンに看取られながら死亡する。ルパンが不二子と出会うきっかけを作る。
ジョージ
CV：永井一郎
老刑事。当初はやる気を失っていたが、銭形と行動を共にしていくうちに、昔の自分を取り戻し始める。ルパンが銭形警部と出会うきっかけを作り、銭形に対しICPOに入ることを勧める。エンディングでも登場し定年退職したと推測される。
クロフォード
CV：池田勝
当時のニューヨーク市警察本部長。権威主義者で、銭形を毛嫌っており、銭形が掴んだルパンの手掛かり（五ェ門がルパンに送った果たし状）を「（銭形が自分の手柄のために）自分で書いたのだろう」と破り捨てるなどしていた。ルパンが彼に化けた際殴り倒されてしまうなど散々な目に会い、ガルベス一味を壊滅させた銭形を褒め上げたが、逆に銭形の気に障り、ルパンの変装だと言い張った銭形によって、ガルベス一味と共に護送されてしまう。
ハンス・ダラハイド
CV：大木民夫
大富豪で「クラム・オブ・ヘルメス」を開ける唯一の鍵（斬鉄剣）の当時の所持者だったが、見事ルパンの策略にはまり鍵（斬鉄剣）を盗まれる。ルパンが五ェ門と出会うきっかけを作る。
エリナ
CV：朴璐美
記者で次元に張り付きルパン一家結成の謎を探る本作のゲストヒロイン。
ストーリーには直接絡まないが、物語の進行役の役割を果たしている（前作の「ゲストヒロイン」とされるモニカがストーリーの展開的にも空気であった事を踏まえれば、いくらかマシになっている）。
関連イラスト
関連タグ
※中にはルパンとは関係ないイラストもあるので注意
