概要
遠い昔、天から降り立ったという3柱の神。お互いを恐れて争いを始め、その争いに巻き込まれた者を幻獣へと変貌させた。
やがて争う愚かさに気付いた3者は、互いに力を打ち消し合うことで自らを石像に変貌させ、眠りについた。
最後に幻獣達に心を与え、自分達を目覚めさせないよう命じたという。
魔法の源たる存在であるため彼らの消滅は魔法の消滅も意味する。それは幻獣も含まれ、彼女も例外ではないとされる。
なお、そもそも地上に何をしに来たのかは一切不明である。
ゲーム中にて
石化したまま幻獣界に安置されていたが、ケフカによって封印を解かれ、その暴走した魔力は世界を壊滅寸前に追いやった。
その後魔力の源をケフカに吸い取られ、なれの果ての姿となって主人公達の前に立ちはだかり、倒される。
いずれも戦闘BGMは『死闘』。このBGMが流れる敵は、彼ら以外はアルテマウェポンのみ。
なお3体とも性格描写は一切ない。
女神
三闘神の1体。人間の女性の姿をしており、羽衣のような薄物を身に纏っている。露出度が高いため、海外版では服が描き足されている。
雷と聖なる攻撃を吸収する。また三闘神の中で唯一弱点属性を持たないが、HPは3体中最低である。
雷魔法や青魔法「クエーサー」を唱えるほか、自分への攻撃を敵に肩代わりさせる「愛の宣告」や、全員をゾンビ化させる「クラウディヘブン」といった悪質な特殊攻撃を持つ。魔法攻撃なら前者は無視できるし、即死耐性があれば後者には掛からない。
これらの技を使用する際「私を守りなさい」「死しても呪いは消えぬ!」と表示されるが、実際にそういうセリフを発しているという設定なのかどうかは不明。
倒すと聖なる剣・エクスカリバーをドロップする。
なおデザイン画では「ソフィア」という仮称が付いていた。
鬼神
三闘神の1体。赤い巨体と白い翼を持ち、巨大な槍を装備している。
火と風の攻撃を吸収する。毒の攻撃が弱点。
火属性攻撃の他、即死攻撃の「ブラスター」や、複数の物理攻撃技を使う。
また三闘神で唯一透明化しないため、バニシュデスの裏技が通用しない。
倒すと最強の槍・グローランスをドロップする。
なおデザイン画では「サウァヴァン」という仮称が付いていた。
また近年SFC版とPS版ならバグにより瓦礫の塔のコンベアを逆走できることが発覚し、鬼神戦をスルーできる方法が見つかった。それで鬼神ではなくガーディアンが三闘神の新メンバーとされ、守護神や機神と呼ばれることも。
ラスボスを倒し、魔法の力が消え、瓦礫の塔が崩れゆく中で、スルーされた鬼神がその後どうなったかは本人にしかわからない。
魔神
三闘神の1体。黒ずんだ巨体が特徴。
冷気と毒の攻撃を吸収する。聖なる攻撃が弱点。三闘神の中でHPが最も高いがMPは逆に極端に低い。
冷気攻撃の他、青魔法「フォースフィルド」で属性攻撃を無効化する。これの使い手は彼のみ。
特にリメイク版ではこのフォースフィルドが後に猛威を振るうことがあるため、ストラゴスを連れて行くとよい。リメイク版では彼らと何度でも戦える為、瓦礫の塔でラーニングを逃しても問題ない。
倒すと最強の刀・陸奥守(むつのかみ)をドロップする。
なおデザイン画では「セフィロス」という仮称が付いていた(FFにおけるセフィロスといえば言わずと知れたFF6の次作のラスボスだが、この没ネームが流用されたのだろうか? ちなみにFF6には雑魚敵で「クラウド」が登場する。)
神々の像(真の三闘神?)
ケフカとのラストバトルの前座として現れる、謎の巨大ボス。様々な怪物や人間(のような姿をした存在)が入り混じり合うことで象っている。合計9つのパーツからなっており、3段階に分けて戦っていくことになる。
何の説明もなく出現する為設定的なものは一切不明だが、書籍『ザ・コンプリート』では「真の三闘神」と呼称されている。
「ながいうで」「みじかいうで」「とら」以外のパーツは全て「浮遊」状態にあり、地属性の攻撃が通用しない。
なお、各パーツは戦闘中は名前が表示されていない他に全てグラフィックのない透明の敵として内部処理されている(プレイヤーが目にしているグラフィックは背景扱い)。適当すぎる名前はおそらく開発者が識別する為に付けたとみられる。
ちなみに戦闘画面では名前が表示されていなかったが、ゲームボーイアドバンス版のモンスター図鑑では以下の名前でちゃんと分類されていた。
第1段階
地面から上半身のみを生やした巨人。以下の3つのパーツからなる。
かお
巨人の顔の部分。弱点は炎。またデータ上は人間扱いであり、武器「マンイーター」が有効。
地属性の攻撃を得意とする。
ながいうで
巨人の右腕部分。風属性を弱点とするほか、即死耐性を持たない。
攻撃は「衝撃波」のみ。
みじかいうで
巨人の左腕部分。弱点は水。
物理攻撃技「真空波」を使用するほか、こちらの攻撃に対し高確率で反撃を繰り出してくる。
第2段階
巨人の背中から伸びた触手状の物体に、虎の生首と5人の人間が埋め込まれているという、非常にグロテスクな存在。以下の4つのパーツからなる。
とら
主人公達を威嚇するかのような顔をした、虎の生首。地属性の攻撃を吸収する。弱点は冷気。
複数の全体攻撃技のほか、ゾンビ化攻撃も使う。
まほう
こちらに背を向けている男性。「かお」同様データ上は人間扱い。
その名の通り数多くの魔法を身に付けているが、状態異常の「沈黙」で封じる事も可能。全パーツの中で最も高いHPを持つ。
きかい
赤いビキニブラジャーとリボン型の腰布を身に付けた女性。露出度が高い為、海外版では服が描き足されている。弱点は雷。また即死耐性を持たない。
ミサイル・魔導レーザー・絶対零度など、魔導アーマー系の敵が使用するのと同じ技を身に付けている。
なぐる
青白い体色をした筋肉質の全裸男性。海外版ではパンツ状の布が描き足されている。弱点は毒属性。このパーツも人間扱いである。
物理攻撃しか行わないが、倒されると反撃として10回殴り付ける技「10連打」を使用する。
第3段階
以下の2つのパーツからなる。
ねむり
触手の最上部で目を閉じている男性。弱点属性を持たないが人間扱い。
トルネド・メルトン・トラインなど豊富な全体攻撃を持つほか、倒された際に即死技「安らぎ」でこちらを道連れにしようとする。リレイズでしのぐか、バニシュなどで回避しよう。
まりあ
「ねむり」の背後に浮かぶ、聖母マリアの様な白い女性の影。海外版ではグラフィックが変更され、髪ブラ状態になっている。
HPは全パーツ中最低だが、全ての属性攻撃を吸収しHPを回復できるという特性を持つ。
回復技「ホワイトウィンド」や蘇生魔法のアレイズを唱える為、「ねむり」より先に倒すべき相手である。
備考
魔石「ジハード」を使用すると、三闘神を呼び出す「天地崩壊」という召喚魔法が発動する。
しかしこの魔法で召喚される三闘神は、敵として現れる姿とはまったく外見が異なっている。
この魔石は「強すぎる力を封印したもの」と説明されているため、三闘神が争っていたころの「過去の姿」の可能性もあるが、明言はされていない。
なお、ラグナロクが盗める事がある為、SFC・PS版は最終戦において魔石ラグナロックを選んだ場合のみラグナロクとラグナロックの両立が可能。
GBA版はクリアデータを記録するとファルコン号の甲板から再開するので、この事を頭に入れて魔石ラグナロックを選び最終戦でラグナロクを盗むと両立できる。
派生
「ファイナルファンタジー14」拡張パック第一弾「蒼天のイシュガルド」にて、クロニクルクエスト「古の神々」が実装。
古代アラグ帝国がアバラシア雲海に築いた「魔大陸」アジス・ラーの魔科学研究所にて、「三闘神」こと魔神セフィロト、女神ソフィア、鬼神ズルワーンが封印されている。
これはアラグ帝国が南方大陸メラシディアに侵攻した際、現地の民が召喚した「闘神(蛮神)」を捕獲し、武器とすべく研究した後で封印したものである。しかし封印術は不完全であり、万が一封印が破られれば世界の破滅につながるとして、光の戦士は仲間と共に挑む事となる。
封印術を求めるガレマール帝国軍との三つ巴となりつつ、犠牲の果てに三闘神は討滅。世界の脅威は排除された。