概要
アミノ酸から構成される高分子化合物、有機化合物の総称。生体の主な構成物質であり、無数の種類が存在する。タンパク質を構成するアミノ酸は全部で22種類あるが、通常生体中で働くのは20種類である。そのうち11種類は人体内で合成することができる。
構成するアミノ酸の数や種類、また結合の順序によって種類が異なり、分子量約4000前後のものから、数千万から億単位になるものまである。アミノ酸が単に結合したものはポリペプチドと呼ばれ、これが立体構造(二次構造や三次構造)をとることでタンパク質としての機能を果たすようになる。タンパク質に高熱をかけたり酸やアルカリで処理すると立体構造が壊れ変性する。
生体中のタンパク質の設計情報は、細胞内のDNAに記録されており、mRNAを介して翻訳され、細胞内小器官のリボソームで合成される。
栄養学の観点では、人間が合成できない9種類の必須アミノ酸の摂取が必須であり、糖(炭水化物)や脂質(脂肪)とともに三大栄養素のひとつと言われている。
主な役割
主にからだを形づくるもの
主にホルモンとして働くもの
インシュリン(インスリン) - 膵臓のランゲルハンス島で生成され、糖代謝において重要な役割を果たす。不足すると糖尿病の原因になる。
主に物質の運搬・貯蔵に関与するもの
主に運動に関与するもの
主に触媒として働き、生体内の化学反応を補助するもの
主に免疫機能に関与するもの
インターフェロン - ウイルスを無害化。C型肝炎の治療に使われる。