PCゲーム
パソコン(PC)用のゲーム。ほとんどがWindows用であり、Macintosh用ゲームの多くはWindowsからの移植である(Macオリジナルのゲームも無いわけではないが)。
家庭用ゲーム機(CS機)とは違いハードメーカーによるライセンス制度が無く、誰にでもゲームが作れ流通できる環境にあるため、同人ゲームが多く制作されている。単に「PCゲーム」と言う場合は、同人ゲームやアダルトゲームを除き、全年齢対象の商業タイトルを指す。
PCはハードウェアの仕様が一定でないため、遊ぶ際には必要/推奨スペックを確認する必要がある。またOSの互換性も問題になる。例えばWindows10でWindows98以前の古いタイトルを遊ぶ場合は動作確認が必須である。新しいハードウェアやOSで古いソフトがまともに動かない場合は、リマスター版を購入するか仮想環境を用意しなければならない。
2010年代以降はダウンロード販売が主流で、国産古参シリーズの『Aが列車で行こう』も2010年の9がパッケージ版の出た最後のタイトルであった(以降はSteamに移行)。海外タイトルですらパッケージ版が出るのはA~AAAクラスの特別限定版のような「特典が山盛りでつく物」が大半で、販路も「自社通販限定」(+「極一部の特定ショップ限定」な場合もある)だったりする。インストール容量が肥大化していることや、光学ドライブが標準搭載されなくなった影響でパッケージを買っても物理メディアが提供されず、代わりにSteamなどで使用するDLキーコードが同梱される形に変わっている。この点もCS機とは大きく異なっている。
PCから家庭用に移植されるタイトルも多いが、逆に家庭用タイトルがPC用に移植されるというケースも。2010年代にはPCとCSの互換性が良くなってきたため「ほぼ同発」だったり、「CS機から遅れて1年前後」にリリースされることもある。中には「CS機で出たゲームのHDリマスター版がPCでのみ発売された」なんてのもあった。例:『英雄伝説 零の軌跡』、『ロックマンX』シリーズ(6と7以外。8は同時発売)、『真・三國無双』(3以降)、『バレットウィッチ』、『Killer7』など
歴史
日本での全盛期はPC-98時代で、1990年代中盤からはプレイステーションをはじめとするCS機が隆盛を極めたため、国産の商業タイトルは『信長の野望』シリーズ、『三國志』シリーズ、『A列車で行こう』シリーズなどの限られた定番シミュレーションゲームに限られるようになった。このため、ひところは「PCゲーム=洋ゲーかエロゲ」というイメージが定着した。
一方、2000年代にはインターネット上で個人~少数制作のフリーゲーム・同人ゲームが多数発表された。また、国産が少ないFPSを中心に海外ゲームの輸入が活発化。2010年代にSteamなどのDL配信が主流となると海外ゲーム輸入の流れはさらに加速した。CSとPCの間の互換性が高くなってきたため、どっちも出ることも多い。
なお1980年代半ばには既にソフトベンダーTAKERUという、PCゲーム用の自販機があり、ゲームをネットワーク経由で取り寄せることもできた。当時は通信コストが非常に高く、ソフトウェア販売による収益よりも通信経費の方が高く付いたためビジネスとしては失敗だったという。
海外は日本とは逆で、国や地域によってはCS機が販売されない事情も絡んでか総合的に見ればPCゲームのシェアはCS機よりも上の位置にあることもザラである。