概要
長浜ロマンロボシリーズ第3作。
総監督:長浜忠夫
西暦1993年(本放送当時から15年後の世界)、故郷の惑星を失い遠い宇宙の彼方よりやって来た10億人ものバーム星人の一団がに地球へ到着する。
移住を求め、地球との交渉に取りかかるものの…
何者かにバーム側の全権大使が暗殺されるという悲劇にみまわれる。
大使暗殺を地球の陰謀と決め付け、侵攻を始めたバーム星人から地球を守る為に戦う竜崎一矢。
戦いの最中、彼は記憶を失くした女性エリカと恋に落ちる。
しかし、彼女はバーム星人であった……
つまりストーリーを一言で言えば、ロボットアニメ版「ロミオとジュリエット」である!
超電磁ロボコン・バトラーV、超電磁マシーンボルテスVに続く「長浜ロマンロボ」のシリーズ3作目にあたり、それまでいわゆる幼児・低学年児童と言った低年齢層向けとされていた「ロボットアニメ」に一石を投じる人間ドラマを描いたコン・バトラー、そこから更にドラマ性を高め大河ドラマのような作りを意識したボルテスに続き、ロボットアニメに恋愛要素を取り入れ更に国益・名誉をかけた戦争の描写などよりドラマ性を強めた意欲作となっている。
また、ロボットの空手アクションには殺陣師のアクションが忠実にトレースされており、いわゆるモーションキャプチャーの先駆けともいえる手法が取り入れられている。アニメ作中に三節棍(トップ画像)を持ち込んだ初の作品かもしれない。
その為アニメファンからの支持は良好だったようだが、低年齢層を主ターゲットにした玩具については売れ悩んだようであるとされたが、本作品のプロデューサーを務めていた鈴木武幸氏によれば関連商品の売上、視聴率も合格ラインであったが、後番組の「バトルフィーバーJ」の放映開始を1979年4月から2月に前倒しにして欲しいとの放映局側の強き要望であった事を明かしている。44話という中途半端な話数で終わっているのは打ち切りの憂き目にあったためとされており、ストーリー自体はちゃんとまとめ切っているものの後半は駆け足な展開となっており、いわゆるエピローグもない。
長らく再ソフト化もされておらずレンタルビデオすら存在していない作品であったが、スーパーロボット大戦シリーズの参戦などもあって知名度が高まり、2007年にようやくDVD-BOXが発売された。
外部出演
スーパーロボット大戦には黎明期である第4次スーパーロボット大戦にて初参戦しており、当時のスーパーロボット大戦シリーズにしては珍しく原作ストーリーをある程度なぞっている。ただしユニットの性能はお世辞にも高いとは言えず、必殺技の「必殺烈風正拳突き」が宇宙ステージでは一切使用できないなど不遇さが目立つ。また、この当時は前述の通りレンタルビデオすら存在していなかったため、資料不足からか本編と異なる描写・設定も多い。
スーパーロボット大戦A、第2次スーパーロボット大戦α、第3次スーパーロボット大戦αでは長浜ロマンロボ3作品が共演し、「A」と「第2次α」ではストーリー面でも主軸の1つに据えられている。「第3次α」ではコン・バトラー、ボルテスとの合体技も使える。
ちなみにそのスーパーロボット大戦シリーズでは登場人物の三輪長官がどの作品でも異様に目立っており、ほぼ毎回自軍と敵対して死ぬ事で有名。原作アニメでは敵軍に下る事は無く、逮捕されながらもしぶとく生き残っている。没になった最終話では精神を病むがそれでも死亡はしていない。
原作終了後設定の「第3次α」とスーパーロボット大戦MXでも、逮捕されているはずの三輪長官が登場し、最終的には死亡するという優遇されているのかされていないのかよく分からない扱いを受けている。
また長谷川裕一の漫画ゴッドバードに年老いた三輪長官と壮年の夕月京四郎が登場している。
関連イラスト
キャラクター
メカニック
地球側
バーム星側
- ガルンロール
バーム星軍の戦闘指揮艦。戦闘ロボなどは搭載していないが、胴体部から刃を出すことで接近戦も行える。
- コブラード
ガルンロールに代わる戦闘指揮艦。ピラミッド型をしており、四方には蛇の意匠が施されている。
- 戦闘ロボ
- メカ戦士
第26話から登場した。リヒテル提督の友人アイザムが開発した新兵器で、以後戦闘ロボに代わりダイモスと戦った。超弾性金属の装甲により防御力が大きく上がっている。
関連タグ
超電磁マシーンボルテスV(前番組)
未来ロボダルタニアス(次回作)
バトルフィーバーJ(次番組)
光戦隊マスクマン 鳥人戦隊ジェットマン - 同原作者による特撮番組 本作との共通点がいくつかみられる
伝説巨神イデオン 高年齢層を狙った重厚な物語が展開されたが、こちらの方は玩具不振で打ち切りを受けた。
機動新世紀ガンダムX こちらは放送局の都合で打ち切りされたが、終盤は大忙しの展開になる。