団塊ジュニア世代
日本において「第2次ベビーブーム」に生まれた世代。おおよそ1971年から1974年までに生まれた人々が該当する。
第1次ベビーブームに生まれた団塊の世代が成人し、家庭を持つようになったことで毎年200万人以上が生まれる「第2次ベビーブーム」が発生した。ただし、この世代の中には団塊の世代より年上の戦中生まれ世代(焼け跡世代)の親(特に父親)を持つ人も多い。
この世代の幼少期は前世代のスーパーカーブーム(スーパーカー消しゴムなど)から引き続いた80年代初期のモデラー文化を継承しておりRC(ラジコン)カーブームや第1次ガンプラブームの最大の牽引世代。
さらにはジャンプ黄金期の前半期を読者層として支えた世代でもあり、特にキン肉マン(キン消し・ゆで理論)や北斗の拳など黄金期前期作品への傾倒は常軌を逸する(時に崇拝・信仰の)レベルにある人もたまに見られる。
オタク文化においてはオタク第2世代のど真ん中にあたる。
特に幼少期には宇宙戦艦ヤマトやファーストガンダムの洗礼を受け、のちの青春期においては第2次SFブーム(『うる星やつら』に代表される美少女SFブーム/あるいはロリコンブーム)のムーブメントの主流を担った。
この世代が高校生から大学生くらいになった頃には『三宅裕司のいかすバンド天国』(通称:イカ天)が全盛期を迎えイカ天ブーム(バンドブーム)が到来。多くのビジュアル系がブームに乗り飛び立つ姿にあこがれた者を多く産み出した。
また同時期にトレンディドラマブームも巻き起こった。新人類やバブル世代の価値観の元に描かれた、大人(社会人)になって様々な責任に縛られてもなお「オトナの恋愛」の名の元に自由闊達かつ身勝手に青春の続きをなおも謳歌しようとする姿や、企業に縛られず若いゆえの天衣無縫な発想で年長者の経験則を罵倒して社会を強かに渡り歩く「勝ち組としての派遣社員」の姿は、特にこの世代にとっての強い憧れとなった。
この世代、人によっては、この2つの憧れが悪魔合体を起こし、結果として自ら破滅に向かってしまった(そしてよくない結果に追い込まれた)ケースもまま見受けられる。
おおむね氷河期世代の前半にあたる。バブル崩壊による1990年代の就職氷河期がこの世代を直撃した。
上述したイカ天やトレンディドラマが作り上げた虚像による「強い憧れ」につけこむ企業も増加。当時の社会もこれに迎合しまくり、この動きを諌める者や修正する者は誰も現れず挙げ句、事態を悪化させた。
その結果、就職難に襲われ所得も激減し、何とか就職できても生活苦にあえぐ人々(ワーキングプア)も多く発生したため結婚できない人、結婚できても出産を諦める人々が多く生まれ「第3次ベビーブーム」は起こらなかった。
関連項目
バブル世代:前世代
氷河期世代:別名(雇用研究・社会動態の観点から、後世代であるポスト団塊ジュニアを含んだ呼称)