ポー(カンフーパンダ)
ぽー
「好きだ!カンフー!」
「でもここに来る前の、何物でもない自分のほうがもっと嫌だった。」
「腹減ってません。」
「秘密の材料は無いんだ。在るのは自分だけ。」
「シュカボーン!」
概要
CV:英語版 ジャック・ブラック/日本語版1&2 山口達也/日本語版3 佐藤せつじ/テレビシリーズ版 小松史法
カンフーパンダシリーズの主人公であり、翡翠色の瞳をしたジャイアントパンダの青年。
ガチョウのラーメン店主であるミスター・ピンの息子で、親子でラーメン屋を営んでいる。料理の腕前は一作目の時点ではポーの作ったラーメンに、マスターファイブが舌鼓を打つレベル。
重度のカンフーオタクで、カンフーへの愛は人一倍。その知識量はカンフーにかかわる物なら記憶のみで語ることができ、シーフーが感心するほど。
一目でわかるとおり肥満体で、さらに食欲がとても強く、食が絡むと非凡な才能を見せる。
一人称は「僕」もしくは「自分」。小説版では「ぼく」。
二人称は「名前呼び」、「あなた」。ピンに対しては「父さん」コミカライズ版では「パパ」。
一作目で偶然かはたまた運命によるものなのか、想定外のアクシデントの末に、伝説に伝えられる龍の戦士に選ばれる。
しかしカンフーなんて習ったことがない彼がいきなりカンフーの達人になれる訳もなく、また兄弟子のマスターファイブや師匠のシーフー(ウーグウェイの教えに従い、渋々彼にもカンフーを教える事にした。)から厳しい修行を受けていた(因みにシーフー老師とマスター・ファイブは彼を追い出そうとしていた。)。
さらにカンフーを身に付ける暇なくタイ・ランが脱獄。ポーは恐怖から逃亡しようとするが、シーフーとの押し問答の末、食欲を利用した修行を経てタイランと相対する。
翡翠宮に入門した当初は、シーフーやマスターファイブから早々に見限られてへこんでいたが、ウーグウェイ導師の助言を聞いて一念発起し、まずは現状を楽しむことから始める。
その後、ウーグウェイに諭され半ば意地でポーを鍛えると宣言したシーフーと押し問答となるが、そこでシーフーに本音を吐露し、さらにやけ食い中の現場でポーの眠っていた才能(食い物が関わると身体能力が異様に跳ね上がる)を見たシーフーによって、ポー向きの修行(食べ物の取り合いや、腕立て伏せでスープを舐める等)を施されたことで、一気に才能を開花させていった。
ピンとの関係はもちろん義理の親子。ピンに拾われてから自分以外のパンダを見たことがないせいか、自分とは何かというものを常に追い求めていた。
さらにブヨブヨの体形、カンフーへの憧れと現状のズレによる自虐的な性格で、何かジョークを言う時も基本的に自虐が基本。
しかし彼に備わったカンフーの才能は天賦の才。正しい修行を積んだのはたったの1日または数日から数週間前後なのに、マスターファイブが束になっても勝てなかったタイラン相手に勝利を収めたり(タイランが龍の巻物に執着していたのを利用していたが)、記憶頼りにカンフー究極の技である、「ウーシィの指固め(指を摘んで光を放ち、異世界へと葬る究極の奥義)」を自力で編み出している。(この時タイランは「シーフーは教えてないはずだ!ハッタリだ!」と絶叫しており、ポーもそれを認めた瞬間は安堵していたが「自力で編み出した」と聞き、一転絶望した表情をしている)
何より自分と向き合う克己心、カンフーの素人ゆえの発想の自由さ、使命やこだわりに固執しない柔軟さなど、精神的なタフさはほかのキャラクターとと違った風味を持っている。
二作目ではマスターファイブと共に中国支配を企む新たな悪党であるクジャクのシェン大老と戦う。
その最中に自分が、20年前にシェンが起こしたパンダ村虐殺事件の生き残りであると知る。
当時の出来事は赤ん坊であったため覚えていなかったが、両親が命がけで逃がしてくれたと後に思い出す。改めて戦う力を取り戻す。
そして同時に「内なる平和」にも目覚め、大砲の弾を素手で投げ返す技を身に着けシェンを倒す。
三作目では宇宙の導きにより父親である「リー」とも再開。しかし時同じくしてカイが蘇り、中国のカンフーマスターの全滅を阻止する為に、山の奥にあるもう一つのパンダ村で気功を学ぼうとする。
英語表記は「Po」。漢字表記は「熊貓」。
年齢はピンの発言から20歳前半あたりと推測される。
ピンとの親子関係は良好。映画シリーズ中では親子喧嘩すらしていない。ただし危険な目に合うカンフーより、ラーメンの道を選んで欲しいのが親の本音らしい。ただしアニメではピンに下着を売られている。
手先が器用で、木製のアクションフィギュアを自作できる。
作中で散々デブやボテ腹などと言われるが、一作目のオーディオコメンタリーによると実はジャイアントパンダ的には標準体型。というかジャイアントパンダは皆デブなので、決して中肉という意味ではない。
派生作品にて
「カンフーパンダ 秘密の巻物」によるとカンフーオタクに目覚めたのは10年前。さらに彼が切っ掛けで今のマスターファイブが結成されたが、これもパラレルワールドとも捉えられるので実際は不明。
前述にて天賦の才と記載したが、パラレルワールドと思われるアニメシリーズでは拍車がかかっている。闇堕ちするエピソードではポーVSシーフー&マスターファイブの6人がかりでも圧倒し、さらに波動拳のような技を繰り出したり、素手で石柱を切断したり、火球を生み出すような技を即座に体得している。
同じくアニメでは人並に邪心があることを描写されるが、その邪心が分離したりすると一人称は「俺」になったりする。
マスターファイブをこてんぱんにし、侮辱した初代マスターファイブのシーフー以外の4人を1人だけで蹴散らす実力を持っている。(『師の不名誉は弟子が取り返せ!』より)
お人好しで人を簡単に信じ込んでしまう欠点がある。(『昨日の敵は今日も敵』、『子供を甘くみるべからず』、『時には敵をも信じよ!』など)
こちらでは、ユキヒョウの雌と良い感じになったり、雌ヤギと婚約をした後に付き合い直したり、ツンデレ&ヤンデレ気味のアイベックスに襲われてディープキスをされ、それを見たモンキーと喧嘩になったりした。
なお、食べ物で遊ぶ、非常に汚い食事マナーなどの行動が見られ、腐っても食事処の出身ながらそれにあるまじき行いをしでかすなど、正史のポーよりかなり子供っぽい。他のキャラクターにも言えるが、年齢を気にしたら負けである。
余談
- ポーにちなんで子パンダがポーと名付けられたことがある。
- 上記の通り、「ウーシィの指がため」はタイ・ランを倒した時に使った技だが、この技は秦の始皇帝時代に生まれた技であり、編み出したウーシィ老師の名前から付けられた。相手の人差し指を掴み、その指をボタンを押すようにひねりつぶす。すると、敵は金色の光の元に消え去る。原理は不明だが、気に関する技なのかもしれない。因みに、この最期は一部の視聴者によってはトラウマを生んだとの事。「タイ・ラン 最期」、「タイ・ラン どうなった」とググるとヒットするが、どうも「生きたままあの世に送られ、そこで苦しみ続ける」大技の模様
- 一時期、中国では十二支の辰の位置にジャイアントパンダがおかれていた。
- デザイン段階では、老体であるマスター・ゴールデンベアもいる(参照)。
関連動画
(ポーの修行は、実際にジャッキー・チェンが行った修行を基にしている。)