概要
CV.小市眞琴
『モンスターハンター:ワールド』に登場するキャラクターの一人。
「新大陸古龍調査団」第5期団の一員で、主人公ハンターのバディを務める女性編纂者。
その呼称通り、本作におけるギルドガールこと「受付嬢」の立ち位置にいるキャラクターだが、設定としてはこれまでの受付嬢とは微妙に立場が違っており、新大陸という未開の地を調査するためにモンスターの狩猟等による調査地の拡大を担うハンターをサポートする、各地域の情報収集、まとめあげによる生態解明を担う「編纂者」という立場にある。
前期団員であるフィールドマスターの提案により、ハンターと編纂者によるバディ制が設けられたことでできた役職である(ただし、ゲーム内でのテロップ表記は基本「受付嬢」となっている)。
人物
アップヘアとそばかすが印象的な女性。
ハンターではないため武装はしていないが、左腕にはスリンガーを、頭にはボトムズのような左右非対称デザインの多機能ゴーグルを装着している。ゴーグルについては普段は額まで上げているが、遠方のを観察する際に目元に当て、レンズに搭載されたダイヤルを回しながら対象を確認している。肩からたくさんの付箋がついた大きな本をしまうホルダーを下げており、収集した情報を逐一書き込んでいる。
基本的には明るく礼儀正しい性格で、アイルー以外の人物たちには敬語口調で接する。主人公ハンターのことは「相棒」、とある経緯で助けてもらったフィールドマスターのことは「おばさま」と呼ぶ。主人公のオトモアイルーとも即座に打ち解けており、ストーリー上の各ムービーではプレイヤーが嫉妬するほどの交流が描かれることも。
探求心が強いとともに観察眼に優れており、波の音の変化で陸地が近い事に気づき、生態系の成り立ちやモンスターの特質を見抜くなど、研究者としてはかなり優秀。司令エリアや共に探索に出た上役たちとの話し合いの席でも、対象の生態についての議論で即座に的確な意見を掲示し、以降の作戦の立ち上げに貢献している。最終盤エリアである「収束の地」の存在を知らない状態でありながら「(新大陸は)パイ包み焼きのような状態」と、言い得て妙な表現をして新大陸の中で渦巻く真の脅威に本能的に気付く等、本編における「あと一押し」の一押しをする柔軟な思考をもって調査団を導いた。
実は1期団団員だった祖父を持ち、彼女が調査団に参加したのも「志半ばで帰郷した祖父の夢を代わりに叶える為」であり、様々な内情を持った上で調査団に志願した他のNPC組と比較しても特殊な理由を持って新大陸に来ている。そのため、ギルドへの調査報告書とは別にハンターや自分の活躍報告書を作成しているらしい。なお、彼女の祖父も1期団ではよく知られる人物であったらしく、ソードマスターからは「自身の好敵手の一人」としてその存在が挙げられている。
(このことから祖父自身はハンターもしくはその他の実働団員だったとおもわれる。また、もう一人のライバルとして大団長の存在も挙げられており、その実力は凄まじかったとも推察される。)
また、非常に食欲旺盛でもあり、調査拠点アステラ(『アイスボーン』では前線拠点セリエナも)では基本的に食事場におり、本をチェックしながら傍らの大皿に盛られた肉や果物を口に運んでいる。因みに、好きなものはドキドキノコ。
彼女の健啖ぶりは上述の祖父の影響も強いらしく、彼からの「迷ったら食ってみろ」という信条を胸に、今日もどこかで食材を探している。ついには『アイスボーン』で総司令から「三代目食いしん坊」とまで通称されてしまった。
活躍
ギルド推薦組であり、バディとして主人公であるハンターが内定していた。
しかし当のハンターが出航ギリギリまで任務についていた為に事前の顔合わせが出来ず、初めて対面したのは新大陸へと向かう船の中となった。
なおギルド推薦を受けるより前に、調査団入りに手を挙げていたとのこと。
大陸への到着を目前に控えた日の晩、ようやく主人公(とそのオトモ)と対面。
しかし自己紹介しようとした最中、船が海面から姿を現したゾラ・マグダラオスに接触し座礁。おもわず確認しようと甲板へと駆け上がり、それを止めようと追ってきた主人公共々大きく傾いた船から篩い落とされてしまう。
マグダラオスの背中に乗り上げてしまうも、翼竜の力を借りてなんとか脱出。しかし、今度は翼竜が暴れたことで古代樹の森の中に落とされ、その後は徒歩で調査拠点アステラを目指すことになる。途中ドスジャグラスやアンジャナフなどの大型モンスターに遭遇するものの、自身らを探しに来た調査班リーダーの助けもあり無事にアステラに到着。
この一件以来、主人公ペアはとある伝承に重ねて「空から降ってきた」と通称されることになる。
その後は総司令からの指示を受け、「古龍渡り」により大陸に侵襲したマグダラオスの痕跡を探すためにハンターと行動。その末に、マグダラオスが大陸を包み込むように切り立つ大峡谷を越えようとしていることが判り、アステラの全調査団による捕獲作戦が敢行される。ネルギガンテの妨害もあり作戦は失敗し、マグダラオスも見失ったことで捜索は振り出しに戻されるも、マグダラオスが通ったことで大峡谷に大規模な亀裂が生じ、奇しくも調査団も大陸奥地に侵入する手段が確立される。
主人公ペアも早速大峡谷を越え、その先に存在した陸珊瑚の台地の探索を開始しようとするも、今度はレイギアナの急襲を受け転落。そのまま共に昏睡してしまうが、偶然通りかかったフィールドマスターに救助され、3期団の研究施設に担ぎ込まれる。これにより、20年間音信不通だった3期団とアステラとの連絡手段が確立された。
痕跡探しのために陸珊瑚の台地の下層へ向かおうと、研究施設を再び気球船に改造して降下し、瘴気の谷に辿り着く。そこで再会したフィールドマスターに先日助けられた感謝を贈り交流。これ以来、受付嬢はフィールドマスターを命の恩人として敬愛し「おばさま」と通称するようになる。
その後、瘴気の谷を含めた新大陸の構造を見て、大陸で営まれている生命の廻りを識り理解すると共に、古龍渡りの真相に辿り着く。ようやく長年の謎が解明されようとした頃、現地の古代竜人族から、マグダラオスの古龍渡りにより巻き起こるであろう大災害の示唆を受け、調査団の命運を賭けた誘導作戦を立案。本土のギルドからの支援もあり、盤石の体制で作戦は決行され、再び現れたネルギガンテの妨害がありつつも成功。大陸侵入を諦め外海へ向かう老いた古龍を相棒と共に見送り、「新たな命」である陸珊瑚の台地の植物を、手向けのように捧げた。
その後しばらくは休暇を与えられたようだが、やはり好奇心のほうが勝り、その間に報告を受けたモンスターたちのこれまでにない行動を調査に出向く。そして、その最中にアステラに帰還した大団長から、先の作戦で撤退したネルギガンテを追跡して発見された龍結晶の地への同行を半ば強引に決定づけられる。そして、古龍渡りによって新大陸で息絶えた古龍の生体エネルギーが地脈を渡り、かの地に収束していることを知る。
この頃から、ネルギガンテの他3種の古龍の活動が活発化し、主人公たちもその対処に追われることに。すべての古龍を討伐した頃、再び大団長が現れ、現地で待つ竜人族のハンターと共に、生体エネルギーの行き着く収束の地へと足を踏み入れた。
生体エネルギーを依代として成長していた新種ゼノ・ジーヴァの発見により、40年に渡る古龍渡りの真相がとうとう解明され、ギルドからもはれて帰還許可が出されるも、同時に新大陸のさらなる調査も提案され、調査団は満場一致でこれを承諾した。本編終了後は「新大陸の食材大全」を作成する事に情熱を燃やしており、ハンターのクエストの編纂のついでに、新大陸の食べられそうなものを探しては記録している。
ゲーム中では
調査拠点アステラでは3Fの食事場において食事している彼女に話しかける事でクエストの受注とオンラインの集会場移動が可能(各階に設置されているクエストボードおよび集会エリアからでも行える)。
3期団の研究基地では彼女との会話だけがクエストへの移動手段である。
クエストや探索中はベースキャンプに常駐しており、探索の場合は彼女に話しかける事で探索を切り上げたり、クエストを新たに受注する事が可能。たまにアイテムBOXを漁っており、ハンターがファストトラベルなどで帰って来た時には慌てて定位置に戻るという可愛い姿が見れる。
また、アステラでしていない場合や食事効果が切れた時、テーブルに座ることで彼女に料理を作ってもらえる。大きな調理台も無いベースキャンプで、料理長顔負けの豪華な料理を作ってふるまう彼女の料理スキルは、ただの大食いに終わらない彼女の魅力である。
ちなみにこの時、アステラでの給仕アイルー同様、スキル全発動に成功した場合と普通に食事が終わった場合とで喜び方がちょっと違ったりする。かわいい
また、「かまど焼き」で携帯食料を作成してくれる唯一のキャラが彼女。かまど焼きにぶちこむ素材次第では増強剤や漢方薬、秘薬もついでの様に焼いて作るという神業をやってくれるため、素材に余裕があるなら積極的に使っていくといいだろう。
ベースキャンプからちょっと離れてファストトラベルして、別のベースキャンプにいてもどうやったのか一瞬で追いついて定位置にいるという不思議な力を持っている。彼女だけの知る最短ルートがあるのだろうか(あるいは現実とゲーム内の時差で実際には追い着ける程度に余裕があるとか)。
プレイヤーからの扱い
残念ながらプレイヤーからの評価は最悪で、発売直後からアンチスレが乱立する大惨事となった。
理由を列挙するならば
・そばかすや日に焼けたような赤い肌など、愛嬌はあるが美人とは言い難いビジュアル
・主人公をなれなれしく「相棒」と呼ぶわりに、相棒らしい仕事は何一つしない
・その割に右側に出てくるポップで色々と指示してくるので五月蠅い。
・しかも狩猟後は上記の通り特に活躍もしてないのに「私“達”の成果」などと主張してちゃっかり便乗している
・一応強敵と対決する主人公をベースキャンプから応援してくれる。「応援だけかよ」と思うプレイヤーのほうが多いだろうが
・相棒としてキャラメイクしたアイルーが、なぜか序盤の再会時主人公より先に飛びつくなど懐いてしまう
・他のメンバーが忙しく働いている拠点においても、一日中食堂でメシを食っている
・食べ方が汚らしく、素手で肉を食い散らかし、そのギトギトの汚れた手で本を捲っている。
・ファンゴと揶揄される程警戒心と学習能力が皆無
・そのため無鉄砲に飛び出してはピンチになり、主人公や仲間に助けられる、というシーンが多すぎる
・何度も周りを巻き込んで迷惑をかけるが、一度も謝らないし感謝もしない
・一挙手一投足のことごとくがワザとらしくウザったいと感じられるほどオーバー
・ついでにクエストボードに関しても五月蠅いと不評
・ハンターの重ね着は出し渋る割に、この嫌われ者の衣装はドンドン追加されていく。
狩猟の手伝いはオトモアイルーという頼もしすぎる真の相棒がいるため、そのお株を奪われているという事情もあるにせよ酷い。
特に本編におけるオドガロンと遭遇した時の一件はβ版やそれまでの本編で彼女を良く思っていたプレイヤーらの印象を180°変えてしまっており、動画サイトでは国内外問わずフィールドでの彼女にあたり判定がないのをいい事に、かつての山菜じいさんよろしく腹いせにスリンガーでこやし弾などの射出系アイテムを色々ぶつけているプレイヤーもいる。
続編のアイスボーンでも、無鉄砲に飛び出し周りに迷惑をかける行動は治っておらず、やはりお礼も言わないし謝る事も無い。
特にイヴェルカーナと初めて対峙した際、無策で狩場に急に表れて「相棒!いったん引きましょう!」と駆け寄ってきて格好の標的にされてしまい、攻撃からかばったハンターが後頭部を強打し気絶してしまうと言う大惨事に。
イヴェルカーナの気まぐれにより何とか逃げ延びたものの、総司令に得意げに調査報告をする姿はかなりトサカに来る。
勿論ハンターに対してお礼も謝罪も無いし反省もしない。
「狩りでの活躍が無い」と言うのは、彼女に限らず他のNPCも全くプレイヤーを援護しないのだが、それにした所で、他にいくらでも活躍させたり好感度を上げたりする事は出来た筈である(実際ゾラ・マグダラオス戦では大砲に弾を込めるモブNPC達が登場しており、彼女に限らず彼等の手伝いをさせてもよかったはず)。それがどうしても無理であるなら、そもそも相棒と言うキャラにせず他の役割で登場させればよかっただけであり、擁護するのは難しい。
一応捕捉すると上記のように「編纂」という仕事があり、しかもかなり重要な内容なのだがゲーム内描写では気づきにくい。また「ハンターとは最初からバディを組む予定だった」事も同様にゲーム内描写では気づきにくく、そのあたりで誤解をしているプレイヤーも少なくない。
狩りでの活躍が無いならまだしも、むしろ足を引っ張る事ばかりが目立つ。
ちなみに容姿に関しては「好みが分かれるところ」であり、テンプレ美人ではなく若干イモ臭いところを評価する向きもある。
また外見については公式DLCで配布されているスキン(歴代受付嬢モチーフの正統派な物からびっくりするほど濃いメイクにゴシック衣装、果てはアイルーの着ぐるみに「お前が戦え」と言いたくなるようなコラボ先の化け物まである)や、PC版ならプレイヤーのキャラ共々MODでいくらか変更が可能。
ウケツケ・ジョー
無料大型アップデート第1弾にて暴食の悪魔である「イビルジョー」が登場、追加ストーリーにて食料探しをしていた所をドスジャグラスに襲撃された上に、更にそれを狙ったイビルジョーに襲撃されるというとんでもない目に遭うも、そこから上手くイビルジョーの背中に乗るという離れ業を披露したりと、早速大食いの大先輩に大接近している。
そのあと主人公がイビルジョーを転ばせて助け出すのだが、逃げる時の動きの良さがまた腹立たしいと感じるユーザーもいた。
そんな大食いモンスター代表格のイビルジョーと本編、待機時等にずっとご飯を食べている大食いキャラである受付嬢を合わせて「ウケツケ・ジョー」なんてネタを作られたりしている。
イビルジョーはシリーズの人気モンスターで、その強さと存在感を表現したムービーを期待したユーザーも多かった。しかし上記のように実際は受付嬢が主体となっていたため、(特に彼女を嫌うユーザーからは)邪魔者扱いされてしまっており、落胆の声も多く挙げられた。
ライズ/サンブレイク
流石にカプコンへ不満が届いたのかナンバリングタイトルの続編「モンスターハンターライズ」では世界観やキャラクターこそ違うが受付嬢ポジションのヒノエ、ミノトが登場。可愛いだけではなく百竜夜行の際は最前線でプレイヤーをサポートしてくれるため、ウケツケジョーとは真逆の評価を受けている。
また、サンブレイクでは戦える相棒としてフィオレーネが登場、こちらも高い評価を受けている。
フィオレーネ以外のキャラクター達も性能に差はあれど、生命の粉塵を使ったり操竜したり、使わせる武器次第ではモンスターの攻撃に対してカウンターを的確に決めたりと所謂プロハン一歩手前の優秀なアルゴリズムが組み込まれている。
実写映画版
彼女をモデルにしたと思われる受付嬢:ハンドラーが登場する。
関連イラスト
関連タグ
ジャー・ジャー・ビンクス:一部の海外勢から扱い。
フィオレーネ:次々回作の相棒ポジション。メインストーリーの一部緊急クエストは初回のみ終始戦ってくれる。
バハリ:同上。探究心の強い事と一人で突っ走る似た性格。しかし自分の力で解明するほか、ハンター達に貢献している。
アフィン 同じく初対面から馴れ馴れしく「相棒」と呼んでくるPSO2のNPC。主人公とは本作のプロローグである研修の最終試験でタッグを組んでいたため「相棒」呼びはその名残であるが、その後のメインストーリーでは行動を共にする方が稀レベルで別行動しているため、なんだかんだで一緒に行動はしている受付嬢以上に相棒感が薄い。しかし、本作の多くのNPCは条件を満たすことで自由にクエストに連れて行くことが可能になるため、(実際役に立つかどうかはともかく)戦闘に参加させることも可能。連れて行けるようになると「アフィンの知り合い」の称号が手に入り、彼を何度も連れて行くことで「アフィンの相棒」「アフィンの最高の相棒」という称号を手に入れることも可能(逆に言えば彼を連れて行っていなければ知り合いでしかないとも……)。ちなみにメインストーリーにおいては主人公はその活躍で英雄視されるようになるが、行動を共にしていないので彼の評価は当然低いままだったりする。