そんなんないよ…僕、お姉ちゃんの事…お姉ちゃんの事好きだったのに!!
母ちゃーん!
プロフィール
概要
ダイレンジャー6人目の戦士で吼新星を守護に持つ少年。
子供ではあるが、キバレンジャーに変身する際は大人の体格になる(これは相棒の白虎真剣曰く「子供のままだと舐められるから」とのことである)。
作中での活躍
リンとの出会い
スケボーに乗って悪戯しながら行くと、マンションの前でリンと出会う。「今日からお姉ちゃんの弟になるからな」と宣言するやいなや、リンのおっぱいを掴み、動揺したその隙をついてバッグを奪い去って鍵を奪い部屋に突入。道士・嘉挧が隠した袋(中身は天宝来来の玉)を見つける。
そして何者かのテレパシーで導かれ白虎真剣が刺さっている場所にたどり着いたが、そこではダイレンジャーとゴーマたちの戦いが始まっていた。出るに出られないコウだったが、白虎真剣が雷雲を呼び寄せ雷を落とした隙に剣を引き抜き、キバレンジャーとして転身できるようになった。
だが転身してもスケボーに乗って遊んだり、気力で風を起こして女子高生のスカートめくりをしたり、野球のボールを奪い指で弾いてキャッチャーを突き飛ばすという悪戯ばかりしていた。
しかしゴーマとの戦いで、リンがピンチに陥る様を見ており、ダイレンジャーと共に戦うよう白虎真剣に進言されるも「怖い」と拒否。だが「遊ぶ時だけ転身して大好きなリンをあのままにしておいて良いのか?」と白虎真剣に諭されてついに戦う事を決意。キバチェンジャーでキバレンジャーに転身した。
その後、リンはおっぱいを触らない事を条件に一緒に暮らす事を約束し、コウもリン姉ちゃんと言い彼女を慕い始める。…がスカートは捲ってた。
生い立ち
コウの右腕には虎の形をした火傷の痕がある。
これは彼が幼い頃、母親に虎の形をした焼印を右腕に押し付けられた痕であり、今でも彼のトラウマとして度々蘇っている。
その理由はコウはダイ族の母親とゴーマ族の父親との間に生まれたハーフの子供であるため。成長すれば体内のゴーマの血によって支配されてしまう危険性があり、それを防ぐために心を鬼にして封印の焼き鏝を使い力を封じたのだ。
しかし10歳の誕生日を迎えるまでに母親に会い再度儀式を行わなければ効力も消えてしまう。
(ちなみにその時に流れていたBGM(曲名は不明)は某動画サイトにて本編が公式配信された時には『焼き印のテーマ』という不謹慎そのものな呼び名のコメントがされていた。)
終盤になるにつれ、焼き印の効力が切れかけていたのか、何度かゴーマの血に支配されダイレンジャーを襲う場面もあった。
尚、ゴーマ側は当然コウを利用することを企んだが、血の覚醒が始まった同じ時期に大神龍が地球に飛来し、圧倒的な攻撃によって、ダイレンジャーとゴーマに戦いの放棄を脅迫。両陣営は屈する事になるが、ゴーマの血によって暴走するコウは阿古丸の暗躍もあってダイレンジャーを繰り返し襲撃し、この所為で戦いが継続中と見なした大神龍の攻撃が止まず、その猛威は儀式が完了するまで続くことになり、皮肉にもコウのゴーマの血は、ゴーマにとって益になるどころか甚大な被害をもたらす結果となった。
阿古丸との因縁
最初はゴーマとの戦いの時に人力車に引かれてやって来る阿古丸を見ただけの間接的な出会いだったが、彼はキバレンジャーの正体は右腕に虎の形をした火傷の痕がある少年だと知っておりそれがコウだと分かると必要以上に執念を燃やす。
ゴーマの力の源が「憎しみ」である事。それを増幅させる為、母親に捨てられたと思わせるため様々な策を講じ精神的に追い詰めゴーマの血を滾らせようとしたが、ダイレンジャー達の活躍により失敗し今度は「母に会わせる」という策に出て6年前に監禁していたコウの母親とコウを対面させる。コウは「母親と一緒に居たければゴーマになれ」と言う言葉を拒否し母親と共に逃げようとするが、阿古丸の妖力でコウの母は遠くへ飛ばしてしまう。その時、落石が起きて阿古丸が大岩に潰され助けようとするコウだが、「二度と母親に会えない、一生探して苦むがいい」と言い絶命。これによりコウは母の手がかりを失った。
後に復活した阿古丸はコウの母と再び会っており、「ゴーマになったコウを母親に見せその泣く顔が見たい」などと嘯く。しかし、何故かコウの母は阿古丸の父親がシャダム中佐だと知って驚き、シャダムもまた彼女の顔を見て驚く。
あろうことかコウの父はシャダムであり、皮肉にも敵としてぶつかり合っていた二人は双子の兄弟であった。
真実を知った阿古丸は激しく動揺し戦意を喪失する。
母との再会
終盤で母と再会し、母が洗礼の儀を行ったことで右腕の焼印がなくなりゴーマの血も消えた。
そして目覚めた時、母と再会できたが洞窟の崩落が発生。逃げろという母に初めは「一緒じゃなきゃ嫌だ!」と拒否してたが「キバレンジャー・コウとして大勢の人のために戦いなさい」と叱咤激励されて洞窟を脱出する。
そして洞窟では母とその場に居合わせた双子の兄がおり、二人はそのまま巻き込まれた。コウは母と、そして自身の知らないうちに兄をも失ったのであった。
しかしダイレンジャー達の支えもあり、挫けること無く前に進む事を決意する。
戦いの後、リンと共にクリスマスと自身の誕生日を祝い、2人で幸せな時を過ごした。
その後
最後の戦いでは、シャダム中佐が何も知らずに敵対するコウに父親である事を明かそうとしたが、リュウレンジャーに遮られて未遂となる。
結局、コウ本人はシャダムや阿古丸との血縁関係を知らずに終わった(最期に後悔を見せた阿古丸とは違い、シャダムは妻と息子の死や、心に深い傷を負って苦しむコウを見ても何も感じず、上述の行為も動揺を誘うのが目的の小賢しさからくる物で、父親らしさなど欠片も無かった。この様な男の為に血の繋がった肉親同士で争っていたなど、コウにとってはあまりにも皮肉で残酷な真実であり、彼の気持ちを考え、ダイレンジャー達は何も語ろうとはしなかった模様)。
ただし、シャダムに関してはその後さらなる驚愕の事実が明らかになった為に、違う意味でも彼との関係をコウに知らせる必要は無かったと言える。
全てが終わった後、ダイレンジャーは解散したがリンとはそのまま同居していた模様。ただ、生涯を共にしたかどうかは不明。50年後の時点では会社の重役になっていた模様(最終回より)。
性格
登場してからしばらくは窃盗やセクハラなど今の時代では出来ない事を平然とやってのける小学生だったが、リンと共に過ごし様々な経験をし阿古丸との対決を経て、母との約束を胸に終盤には一人の戦士として成長している。
お調子者でもあるが、将児が掛けた偽の電話を母親と思い込み喜びながら駆け出したり、それが偽の電話だと知って涙を流したりと、純粋に母を思う普通の子供で寂しがりやな一面もあった。
リンには心を開き、育ての親に邪魔者扱いされていた事を話したり、共にハイキングに行ける事を喜ぶほど懐いていたが、他の男4人も一緒に行くと知ったら落胆……そして「行かないよ……行くもんか!」と怒って1人で飛び出して行った事があり、リンに対しては母の様な、姉の様な、それ以上の様な、複雑で特別な感情があったことが窺える。
余談
- キャラクターは勿論の事、演者の酒井氏も当時小学6年生であり、役柄・俳優共に歴代最年少の戦隊レギュラーメンバーとして有名。後に登場した少年戦士の演者はいずれも当時中学1年生であるため、その座は未だに破られていない。
- コウの母親を演じた三輝みきこ女史は2年前の司令官を演じていた。あっちでは亀夫役の成瀬富久氏が戦隊ヒーローだった。
- 登場当初はキバレンジャーの正体がばれないよう、変身後は自身は喋らず名乗りを含めて白虎真剣が喋っていたが、これは酒井氏の義務教育の兼ね合いもある。ダイレンジャーに正体がばれてからは一度も名乗っていないため、コウ(酒井氏)本人がキバレンジャーの名乗りを行ったことは一度もなかった。しかし、後の2010年のイベント「五星祭」にすっかり大人になった酒井氏が出席、17年目にして初めて酒井氏自身がキバレンジャーの名乗りを行った。
- ちなみにコウを演じる酒井寿氏はダイレンジャーの前作『恐竜戦隊ジュウレンジャー』にて追加戦士ことドラゴンレンジャー/ブライの幼少期として先行出演している。