類似作品→きかんしゃやえもん
概要
きかんしゃトーマスとは、イギリス牧師であるウィルバート・オードリーによる絵本「汽車のえほん」シリーズをベースとするテレビシリーズ作品。
1984年の第1シリーズから2008年の第12シリーズまでは鉄道模型を使った人形劇で、2009年の長編第4作から2020年の第24シリーズまでをCGアニメーションで映像化され、2021年の第25シリーズからは2Dアニメーションとして製作。
幼少時代、ポンキッキで本作を見ていた方々なら、このOPを聞くだけで分かる方も多いはず。
歴史
『きかんしゃトーマス』誕生前史
きかんしゃトーマスの歴史を語る前にそれ以前に2つ計画された汽車のえほんの映像化計画について解説する。
BBC版
1953年、The Railway Seriesの出版社であるEdmund Ward, Ltd. (エドモンド・ウォード社)にBBCからの手紙が届きました。手紙には2日間でThe Three Railway Enginesの2話分のテレビ放送を検討している節が書かれていました。その手紙には他にも放映権料に1分放送につき1ポンド支払う事、10分放送のために内容を脚色する事、イラストに描かれる機関車に近いOOゲージの模型を使用する(ただし完全に同じ物とは限らない)事が書かれていました。The Railway Seriesの編集者のエリック・マリオットは、完璧主義のウィルバート・オードリーの反対を防ぐために使用する模型をEdmund Ward, Ltd. (エドモンド・ウォード社)で改造することを伝えて映像化することになりました。Edmund Ward, Ltd. (エドモンド・ウォード社)が改造した模型はウィルバート・オードリーの納得できる姿にBBCで渡され、映像化が行われました。しかし、撮影方法が生放送形式で、スタッフが意図しない脱線が発生してスタッフの大きな手が機関車を線路に戻したり、The Sad Story of Henryには登場しないジェームスの登場・作品の大幅な着色と言った不手際を連続させてしまいます。
この放送を見ていたウィルバート・オードリーは放送に対して不満を持ち、その事が新聞記事に掲載されたことで同情したファンから怒りの手紙がBBCに送られる事態となり、第2回放送は中止となりました。
BBCは代償としてEdmund Ward, Ltd. (エドモンド・ウォード社)が撮影施設を用意するのであれば再度映像化するとEdmund Ward, Ltd. (エドモンド・ウォード社)に伝えましたが、Edmund Ward, Ltd. (エドモンド・ウォード社)が申し出を断ったため再度映像化される事はありませんでした。
ミュージカル版
1973年、幼少期からThe Railway Seriesのファンだったアンドリュー・ロイド・ウェバーがミュージカル風のテレビアニメーション製作を提案します。アンドリュー・ロイド・ウェバーはウィルバート・オードリーと出版社取締役のスタンリー・ピッカードを交流を深めたものの、アメリカ市場からの資金調達のためにThe Railway Seriesの出版権の譲渡を迫ると対立し、ウィルバート・オードリーからアメリカに作品が流通して則られると作品が汚されるとして猛反発を食らってしまいます。しかし契約は成立しました。が、アンドリュー・ロイド・ウェバーはミュージカルの『エビータ』の成功でそちらに注力するために計画は断念されました。
ちなみにアンドリュー・ロイド・ウェバーはThe Railway Seriesをかなり心残りだったのか、『エビータ』成功の1年後にThe Really Useful Groupと言う会社を設立(「Really Useful Engine(役に立つ機関車)」からフレーズを取ったと予想される)したり、機関車をテーマにした『スターライト・エクスプレス』をミュージカルとして公開したりしている。
ウィルバート・オードリー存命時のブリット・オールクロフト社体制の『きかんしゃトーマス』
放送権獲得
1979年、ブリット・オールクロフトは鉄道文化のドキュメンタリー番組の制作の際、ウィルバート・オードリーとクリストファー・オードリーが執筆したイギリス蒸気機関車のガイドブックを見つけて読み、ウィルバート・オードリーにドキュメンタリー参加を呼び掛けて、インタビューする事になりました。ブリット・オールクロフトはインタビューに際し、The Railway Seriesを拝読すると絵本の世界に入れ込み、TVシリーズ化を考案します。
後日、ブリット・オールクロフトはウィルバート・オードリーにその事を話すとウィルバート・オードリーは2回の映像化の失敗から釘を刺す形で反対されます。
しかし諦めきれなかったブリット・オールクロフトはテレビ放送権購入を出版社に交渉し、条件付きで交渉を成立させます。
パイロット版と第1シリーズ
テレビ放送権を取得したブリット・オールクロフトは製作方法を検討しました。
案としてはセル画方式とストップモーション方式が検討されましたが、前者は制作費が高く後者は製作時間が多大に掛かるため没となりました。その頃ブリット・オールクロフトはTHUNDERBIRDS製作に関わったデビット・ミットンに出会い、鉄道模型で撮影する方式を提案します。しかしブリット・オールクロフトの夫のアンガス・ライトは高度な技術を要すると考えこの案には否定的でした。そんな時、モデルメーカーのピーター・イーブズが鉄道模型に「目を動かす装置」「煙を出す装置」「車輪を動かす装置」を組み込むことに成功した事で機関車はこの方式で行くことになりました。一方、人間に関してはストップモーション方式で動かすことを検討しましたが、予算面と機関車に拘るべきという考えから人形をただ置くものに落ち着きました。
こうして1983年にパイロット版としてDown the Mineが製作されて成功すると、他のエピソードの撮影とDown the Mineの撮り直しが行われました。その後、車体番号が1のトーマスがヒーローに相応しいと言う理由から正式タイトルに「Thomas the Tank Engine & Friends」が採用されることになりました。
一方声に関しては、ナレーターによる読み聞かせ方式に決まりますが、理想の人材がなかなか見つかりませんでした。そんな時、テレビに元ビートルズのリンゴ・スターが出演していて、それを見たブリット・オールクロフトは理想の声はリンゴ・スターだと思い、ナレーターにリンゴ・スターを採用しました。
こうして1984年、同年に起業したばかりの「ブリット・オールクロフト社」が「Thomas the Tank Engine & Friends」の放送を開始しました。当初はリバプール訛りのリンゴ・スターが受け入れられないのではないかと言う意見も存在しましたが、結果は逆でイギリス中で人気となり、多くの賞に受賞するほどに受け入れられたのです。
第2シリーズ
第1シリーズの放送から2年後の1986年、放送の成功から第2シリーズの製作が決定しました。
第2シリーズの映像化には、原作で「人気」「奇抜さ」「当時の技術的に映像化が可能」の3つの条件が揃う話が選ばれることになりました。ところが条件を絞った結果、原作のストックが足らないことが判明します。一見すると、オリジナルの話を作れば問題ないだろうと思われるだろうが、実は原作のみ映像を許可するという契約のためオリジナルの作品が出せないのである。そこで2代目の原作者であるクリストファー・オードリーにテレビ用エピソードの執筆を依頼し、問題を解決しました(More About Thomas the Tank Engine・Thomas and the Missing Christmas Treeがその時に書き起こした作品である)。他にも「Thomas the Tank Engine annuals」に掲載されていた「Thomas and Trevor」も映像化されることになった。
一旦は解決したものの、撮影中だったThe Missing Coachが子供には分かりづらいとの判断で撮影中止となり、代わりにMore About Thomas the Tank Engineの「Thomas, Percy and the Coal」を追加で映像化する決定をしました。
第3シリーズ
1991年、第3シリーズの製作が決定しましたが、2点の問題が発生します。
- ナレーターの交代
1980年代後半にアルコール依存症に悩まされていたリンゴ・スターは1989年にアルコール依存症から改善したことから音楽活動を専念することになりました。
そのため、ブリット・オールクロフトは惜しみつつも降板させ、代わりのナレーターに後任候補だったマイケル・アンジェリスに任せることにしました。
- オリジナルストーリー
原作の枯渇と1988年にアメリカ進出した「Thomas the Tank Engine & Friends」の市場浸透の観点から出版社にオリジナルストーリーの創作の許可をもらって草案が作られますが、それを見たウィルバート・オードリーは設定無視の物語に愕然とし、「ヘンリーのもり」を例に挙げ、森に近くを走ったり、独自の判断で路線上に止まったりする事は物語の舞台ではあり得ないし、製作者サイドが鉄道を知らずにリアリティーが無い作品を作ったことを自分に対する侮辱だと言う意見をイギリスの新聞に報道されました。
それに対しブリット・オールクロフトは、視聴者第一に視聴者が楽しめる番組制作をしたと反論します。
では実際の視聴者の評価はどうだったかと言うと、The Railway Seriesのファンの視聴者からは番組に対して非難が殺到する事態となったとのこと。
第4シリーズ
1994年初頭、第4シリーズの製作が決定します。
従来のシリーズで培った技術で、従来では映像化が不可能だったノース・ウェスタン鉄道より規格が小さいスカーロイ鉄道の映像化が可能になりました。そのお陰もあり第4シリーズでは、殆どの話が原作を元にした話となりました。しかし、万人受けを狙ったステップニーを救助するオリジナル回の「Rusty to the Rescue」は原作の現実味がない話だったため、現実さを作品に大事にしたウィルバート・オードリーを幻滅させる結果を招きました。
ウィルバート・オードリー死去後のブリット・オールクロフト社体制の『きかんしゃトーマス』
第5シリーズ
1996年、当時のThe Railway Seriesの出版社であったHeinemann(ハイネマン)が児童書籍の販売権を売却し始め、The Railway Seriesも対象になっていました。
1997年3月21日、The Railway Seriesの初代原作者のウィルバート・オードリーが亡くなりました。
これを機にブリット・オールクロフトは、所有権と著作権を取得し、出版権をEgmont Publishing(エグモンド・ブックス)へ移管させました。権利を取得したことによって原作を映像化する必要が無くなったブリット・オールクロフトは第5シリーズの製作を決定し、全話オリジナル回で放送を開始します。
第5シリーズではストーリーコンサルタントとして慈善鉄道のCHARITY RAILWAY CHILDREN(チャリティー・レイルウェイ・チルドレン)の創設者のデビット・メイドメントを加えます。デビット・メイドメントは実話を元に物語を製作しました。またブリット・オールクロフトは新奇さを求めて、従来の平凡な話を避け、アクションや急展開といった話を製作しました。
キャラクターの面ではオリジナルの新キャラを登場させますが、人気が無かったキャラクターは以降は出さない対処がされました。
一方、The Railway Seriesはテレビ版と設定が異なり、子供たちの混乱を招く恐れから『テレビ版の写真絵本の製作』『原作本の市場コントロールによる枯渇の実施』『大人向けに大判の全巻合本・高価な全巻BOXの流通の実施』『原作サイドが許可を取らないと原作を執筆できない処置』を実施した。
この処置は、The Railway Seriesに対する冷遇と言え、10年程The Railway Seriesの新刊が発表されない事態を招きました。また大判の全巻合本・高価な全巻BOXも製作されたものの、新デザインの新装版はファンから不評を呼ぶ結果となりました。
長編第1作
ブリット・オールクロフトは、きかんしゃトーマスの映画化を狙い本作の製作を実行しました。
従来のナレーターによる読み聞かせから、キャラ別の声優起用による違和感・難解なストーリーなどを盛り込んだ結果、興行的に失敗をし、2000年9月にはこの責任を負う形でブリット・オールクロフトは社長を退任しました。
長編第1作の詳細については『きかんしゃトーマス魔法の線路』を参照。
第6シリーズ
2001年、第6シリーズの製作が決定します。本シリーズでは道徳的な話に重点が置かれました。
この頃、「ブリット・オールクロフト社」改め「Gullane Entertainment(ガレイン社)」は、きかんしゃトーマスのノウハウを生かしたきかんしゃトーマスと関連性が無い建設車両の物語として「Jack & the Pack」を計画していました。しかし2002年、「HiT Entertainment Limited(ヒット・エンターテインメント社)」がガレイン社ときかんしゃトーマスの権利を購入したことで「Jack & the Pack」を本作のスピンオフシリーズとすることを決定します。そのため、パイロット版と言える2話が第6シリーズの話として製作されました。
2003年、ガレイン社の権限を失ったブリット・オールクロフトは退社し、きかんしゃトーマスの製作から足を洗いました。
ヒット・エンターテインメント社体制の『きかんしゃトーマス』
第7シリーズ
2003年、第7シリーズの製作が決定します。
グローバル展開を目指すヒット・エンターテインメント社の方針で機関車の仲間にそれまで少なかった女性人格の機関車のエミリーを追加し、人物も白人のみだったものを他の人種を混ぜることにしました。
一方、物語の面ではこの時期のイギリス国内の悲惨な鉄道事故を考慮して大きな事故の描写は制限されました。
その後日本でも2005年にJR福知山線脱線事故を始め日本国内でも鉄道事故が相次いだ為か当面の間事故シーンがあるお話を自粛したようです。
本シリーズからはヒット・エンターテインメント社のスタッフが制作総指揮に加わりましたが、代わりにデビット・ミットンと言った従来のスタッフは第7シリーズを持って退陣させられました。
第8シリーズ
第8シリーズからは大幅に作品にテコ入れが行われることになりました。
変更は以下の通りです。
- 尺を5分から7分に変更。
- 教養を従来より強化する方針に転換。
- 極力、トーマスを登場させる。
- 撮影記録媒体を35mmフィルムからHDCAMに変更された。
- ミニコーナーの追加。
- 雨や雪と言った部分はCGの採用。
- 主要キャラクターや一部キャラクターを除くキャラクターの登場の見送り。
以上の変化は作品を大きく変化させてしまいました。第8シリーズではその変化の違和感を減らすため、新キャラが登場せず、主要メンバー主体で話が作られました。
Jack & the Pack
第6シリーズでパイロット版と言える話が2話製作されたJack & the Packの本格的な作品である。
全13話が製作された。
長編第2作~長編第3作
- 2005年、長編第2作となるみんなあつまれ!しゅっぱつしんこうが公開される。
- 同年、第8シリーズから取り入れた新フォーマットの定着したと判断したヒット・エンターテインメント社は第9シリーズの放送を開始。新キャラの登場を行った。
- 2006年、従来の全26話から28話に増やした第10シリーズの放送を始める。
- 2007年、第11シリーズの放送が始まる。
- 2008年、長編第3作にして最後の模型による長編作品となるトーマスをすくえ!!ミステリーマウンテンが公開される。
第12シリーズ
2008年5月、本作のCG制作に体制変更する事が新聞で発表された。
理由は制作費用や模型による表現方法の限界などが挙げられる。
それに先駆け、第12シリーズでは機関車の顔・人間・動物がCGで再現した。ただし、技術上合成が難しい部分は、従来の模型が使用された。
CGの製作はカナダのCG会社ニトロゲンスタジオが請け負った。別のCG会社に交代するまで担当することになる。
なお、本シリーズからシリーズの総話数が全20話に縮小された。
長編第4作~長編第7作
2009年、フルCG製作による制作が開始された。
CG製作はカナダのCG会社ニトロゲンスタジオが請け負うことになった。
- 2009年、長編第4作にしてフルCGでは最初の作品となる伝説の英雄(ヒロ)が公開された。
- 2010年、フルCG初のテレビシリーズの第13シリーズの放送が始まる。
- 同年、長編第5作としてミスティアイランドレスキュー大作戦!!が公開された。
- 同年、第14シリーズの放送される。
- 2011年、第15シリーズが放送される。
- 同年、長編第6作としてディーゼル10の逆襲が公開された。
- 2012年、第16シリーズが放送される。
- 同年、長編第7作としてブルーマウンテンの謎が公開された。
長編第8作~第20シリーズ
2013年、制作体制の見直しが行われた。
まず、CG製作会社をカナダ・トロントのアーク・プロダクションに変更し、制作話数を20から26に増加、
シリーズ構成にマガジンストーリーの執筆をしていたアンドリュー・ブレナーの採用、他の製作陣の一新、鉄道アドバイザーの復活が行われた。
そのため、作風がブリット・オールクロフト社時代に近づき、原作を尊重するようになった。
- 2013年、長編第8作としてキング・オブ・ザ・レイルウェイトーマスと失われた王冠が公開された。
- 同年、第17シリーズが放送される。
- 2014年、長編第9作として勇者とソドー島の怪物が公開された。
- 同年、第18シリーズが放送される。
- 2015年、長編第10作として汽車のえほんを原作に使用したトーマスのはじめて物語が公開された。
- 同年、第19シリーズが放送される。
- 同年、長編第11作として探せ!!謎の海賊船と失われた宝物が公開された。
- 2016年、第4シリーズぶりに汽車のえほんを原作とした話を3話製作した第20シリーズが放送された。
mattel体制の『きかんしゃトーマス』
長編第12作~第24シリーズ
時は2011年4月に遡る。
2005年にエイペックス社に買収されていたヒット・エンターテインメント社でしたが、エイペックス社がヒット・エンターテインメント社の売却を開始しました。その結果、アメリカの大手玩具メーカーのマテル社に買収されることになりました。とはいえ、ヒット・エンターテインメント社の体制で本作の制作が続けられておりました。
しかし、事態が変わったのは2016年3月の事でした。ヒット・エンターテインメント社を含むマテル傘下の子会社が統合される形でマテル・クリエイションズが設立されます。そのためマテル・クリエイションズが製作を行うことになりました。
一方、CG製作会社のアーク・プロダクションが破産したことで、破産と同時期に3D制作会社のジャム・フィルド・エンターテインメントをマテル社が買収し、ジャム・フィルド・トロントとして支社化させて製作を続行します。
マテル社が国際連合との共同制作とするため主要キャラクターの男女バランスの調整やグローバル展開の強化が行うことに決定する。そのため、第21シリーズでエドワード・ヘンリー・トビーがティドマス機関庫から独立する話が作られた。第22シリーズからは、新レギュラーの女性キャラの追加と舞台を世界に拡大・ナレーターの廃止が行われた。
- 2016年、長編第12作として走れ!世界のなかまたちが公開された。
- 2017年、長編第13作としてとびだせ!友情の大冒険が公開された。
- 同年、第21シリーズが放送される。
- 2018年、長編第14作としてGo!Go!地球まるごとアドベンチャーが公開された。
- 同年、第22シリーズが放送される。
- 2019年、長編第15作としてチャオ!とんでうたってディスカバリー!!が公開された。
- 同年、第23シリーズが放送される。
- 2020年、第24シリーズが放送される。
第25シリーズ~
2020年10月12日、マテル社はカナダのアニメーション製作会社のネルバナ(ぞうのババールやタンタンの冒険のアニメ制作を担当していた)と提携して、2Dアニメーションとして製作することが発表された(参照リンク)。
日本での歴史
フジテレビ時代
ひらけ!ポンキッキのコーナーを検討していた1980年代後半、フジテレビの関係者がイギリスに渡った時に本作の紹介される事があった。
この事をキッカケに交渉が行われ、その結果日本で放送が決まり、キャラ数や日本の状況からナレーターによる一人語りから各キャラ別に声優を起用する方針を取った。
日本での初放送は1990年10月4日から放送が始まり、番組が方針転換でリニューアルを何度か行っても引き続き、2007年10月の海外番組の放送版権返上で本作の権利を返上するまで放送が行われた。
シリーズは第1シリーズから第8シリーズでの放送であった。
なお、フジテレビ時代に放送されていた声優の多くがウルトラマンシリーズ、『ゲゲゲの鬼太郎』、ドラゴンボールシリーズ、『それいけ!アンパンマン』、『ちびまる子ちゃん』、『キテレツ大百科』、『ウルトラマンキッズ』、「ドラえもん」「クレヨンしんちゃん」「プリキュア」「ポプテピピック」『ONEPIECE』でも共演している。ちなみにフジテレビ版きかんしゃトーマスの声優はテレビ東京とNHK Eテレ版(初代)きかんしゃトーマスの声優と他のアニメ作品と共演している。
テレビ東京時代
2008年、のりスタ!のコーナーとして放送されることが決定した。
引き続き各キャラ別に声優を起用する方針となったが声優が一新されている。
のりスタ!のリニューアルに従い、2011年で放送が終了した。
シリーズは第12シリーズを除く第9シリーズから第13シリーズでの放送であった。
NHK Eテレ時代
2012年4月8日より単独番組として放送が開始された。
声優に関しては基本的にテレビ東京時代の声優が引き続き担当することになったが、一部変更が行われた。また81プロデュースに所属してた江原正士が青二プロダクションへ移籍と同時に一部の声優が移籍やフリーランスとして独立個人事務所を設立している。
2022年放送予定の第25シリーズより、2Dアニメーション化に伴い、14年ぶりに声優陣を一新する。
登場キャラクター
汽車のえほんにも登場・のみ登場するキャラクターは汽車のえほんのキャラクター一覧へ
きかんしゃトーマスのみのオリジナルキャラクターはきかんしゃトーマスのキャラクター一覧へ
各話リスト
長編作品
評価と批判
さて、きかんしゃトーマスの評価についてはどうだったのだろうか?
簡潔に言うと、新作になる程評価が下がる傾向にある。
作品
各シリーズの評価について載せていく。
- 第1・2シリーズ : 評価が高く好評であった。
- 第3・4シリーズ : 一定の評価を得たもののオリジナル回のせいで原作者のウィルバート・オードリーやThe Railway Seriesのファンから批判が出ている。
- 第5・6・7シリーズ : デビット・ミットンなどの第1シリーズから製作に携わったスタッフがオリジナル作品のみで、ある程度作風を維持したため、悪い評価はあまり聞かれない。
- 長編第1作 : 一部では高評価を受けたものの、一人語りから各キャラ別に声優を起用したり、難解な話となった結果、興行収入で失敗した上に酷評も受けている。
- 第8シリーズ以降の模型時代 : 作品のテコ入れで賛否が分かれ、特に第8シリーズ以前からの視聴者からは作風の違いから否定的な声もある。
- ニトロゲンスタジオ時代 : 話の内容に関しては第8シリーズ以降の模型時代と同じ評価で、模型からCG体制に移管した事でCGに対する賛否が分かれている。
- アーク・プロダクション時代 : 第8シリーズ以降の模型時代とニトロゲンスタジオ時代の評価を引きづっているが、原作を尊重したり、模型時代では映像化が困難だったアールズデール鉄道の登場である程度評価が上がっている。
- ジャム・フィルド・トロント時代 : メインキャラクターの降格、ソドー島以外の舞台の登場、ナレーターの廃止などを行った結果、従来のファンから批判が殺到する事態に発展した。
- ネルバナ時代 : 2020年10月のマテル社の発表がされた時点で、作画が2Dアニメーションになることに対し、以前からマテル社やHIT社(第8シリーズ以降)の製作したシリーズに不満を持っていたファンは元より、現行のシリーズを寛容に見ていたファンからも批判が殺到し、ジャム・フィルド・トロント時代と同じかそれ以上の批判が殺到している。
日本の場合
基本的には、上記の評価と変わらないが、日本版は他国版と異なり、1人語りではなく各キャラ別に声優を起用しているため、以下のように少し異なる。
- フジテレビ時代 : 第1シリーズ~第7シリーズは高い評価で、第8シリーズは賛否が分かれてはいるが放送当時は大きな批判は無かった。
- テレビ東京時代 : 声優の変更や第8シリーズからの作品のテコ入れ、第13シリーズのCG化で賛否が分かれている。
- NHK Eテレ時代 : テレビ東京時代と変わらない評価となった。
制作会社
本作の製作はブリット・オールクロフト社、ヒット・エンターテインメント社、マテル社と変貌している。
ブリット・オールクロフト社、ヒット・エンターテインメント社に対する評価は、特に言われないので省略する。
マテル社に関しては、ファンからの賛否が大きく分かれていて、ブリット・オールクロフト社時代のシリーズが好きなファンからは批判が多い。
マテル社とはアメリカに本拠を置く大手の玩具メーカーでバービー人形の販売元でもある。
本作の作風に関してはジャム・フィルド・トロント時代やネルバナ時代に書いた通り、従来のファンから批判が殺到させる事態を2度も引き起こしている。
だが、マテル社の評価が従来のファンから良くないのは作風の変化だけではない。
- 製作関係者 : マテル社の制作関係者の本作に対する否定的な意見に対して、本作が嫌なら旅番組を見ればいいと言ったため、マテル社制作の本作に否定的な意見を持つファンの怒りをさらに買う結果となった。
- 玩具 : 本作の玩具製作はマテル社の子会社であるフィッシャー・プライス社が担当しているのだが、2017年に『Wooden Railway』(日本での名称は『木製レールシリーズ』)を終了させ、代わりに『Wood』と言う後継商品を販売開始しますが、『Wood』では木目を所々に大きく残す姿で販売されたため、ファンからの批判が殺到し、後に完全な塗装を施したリニューアル版を販売する結果となりました。
関連タグ
【「擬人化」イラストに関して】
きかんしゃトーマスの擬人化イラストは「擬人化きかんしゃ」というタグに今のところは集中しています。
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