概要
「月のアルテミット・ワン」
「タイプ・ムーン」
「原初の一」
「真祖を作った存在」
「真祖の参考元(オリジナル)」
『月姫』シリーズの端々で語られる超存在。
厳密に言えば真祖ではないが、吸血種であることは間違いないので、プライミッツ・マーダーやORTのように死徒でないにも関わらず死徒二十七祖として数えられている(同人版では第三位。リメイク版ではリストに彼と思しき名前の一部が確認できるが、現状不明)。
「朱い月」と書いて「あかいつき」と読む。
通常の読み方と異なるのはTYPE-MOON作品によく見られるいわゆる「きのこ語」のせいである。
彼のTYPE-MOONにおける正式な呼び名は「朱い月のブリュンスタッド」となる。
故人でありかつ設定として語られるだけで特定の作品に本人が登場したことは未だがないが、
時系列上最後に当たる鋼の大地に最後の敵として復活するらしく、名前を含めTYPE-MOON作品全般の隠しボス、もしくは黒幕として示唆されるような存在でもある。
死徒二十七祖が存在する月姫世界と英霊召喚が成立するFate世界が一線を画す最たる理由は彼が現役であるか否か、その一点である。
彼本人ではないが関連するキャラクターとして、朱い月の可能性の側面が顕現したアルクェイド(通称姫アルク)も存在する。
こちらについては『Fate/GrandOrder』の7周年記念に『アーキタイプ:アース』の名で登場し、久々にその姿を見せる事となった。
容姿・性格
詳細不明。グランスルグ・ブラックモアやメレム・ソロモンに絶対の忠誠を誓われたりと、ある種の人望はあった模様。
ただし自らの器として作り出した真祖からは地球の侵略者として認識されており、紅朱色の王様とされつつもかなりの警戒心と危機感を持たれている。
上述のようにオリジナルの朱い月のビジュアルが未発表なことから、ピクシブを含むファンアートでは姫アルク(メイン画像参照)の姿で描かれることがほとんど、というよりほぼ100%と言っても過言ではない。
ただしこのようにファンアートで朱い月として彼女の姿が描かれることがもっぱらなことや、時折、アルクェイドが朱い月のように振舞うことから誤解されやすいが、ファンアートで描かれるアルクェイドの姿をした朱い月は「彼女の中の朱い月の可能性・側面」であって、オリジナルと同一視されるものではない。彼女はあくまでアルクェイドであり、この「朱い月のブリュンスタッド」とは別人なのである。
「彼」と書いたが、ビジュアルノベル月姫におけるロアの言によると元々は男性人格であったらしい。
人物・略歴
彼の目的を端的に言えば、地球を我が物とすることである。月からやって来たインベーダー(侵略者)。元々自分の国であった月に自分以外の何物も存在しなくなったため、地球を自らの領地として掌握することを目指している。
名目としては「地球を真世界に戻す(詳細不明)」ことを目的としており、これには地球の意思(ガイア)も同意しているらしい。
地球を人類から守るための抑止力として自らをモデルとした生命体を作ることを提案し、地球はこれを受け入れ、朱い月を参考に「真祖」という地球の分身とも言うべき受肉した精霊を創りだした。
しかしこれは、いずれ己が地球(ガイア)・人類(アラヤ)双方の抑止力から廃絶対象になることを予見した朱い月が、「地球のシステムに即した後継者(器)」を創りださせるための方便であった(アルクェイドはその最有力候補である)。
そのため全ての真祖の深層意識に朱い月は存在するものらしい。アルクェイドの深層意識にも朱い月があり、姫アルクモードではこれが表に出る(ただし、あくまで呼び名が朱い月というだけで、姫アルクにせよアルクェイドの別人格と言うわけではなく、通常のアルクェイドと本質は同じであるらしい)。
他にも自らの器を創りだすため死徒二十七祖を筆頭に試行錯誤を繰り返していた。
時計塔の年表によると西暦20~100年頃から魔術世界に死徒が頻繁に現れ、魔術師達を敵とみなして襲っていた(恐らく朱い月の差し金と思われる。理由は不明)。
一方で紀元前から見込みある魔術師を死徒にするという活動を行っており、現在の死徒二十七祖にも数人は直接朱い月が手掛けた死徒が座に居座っている。
西暦300年頃、朱い月と魔術協会の一大戦争である「夜の森の都、千年城の戦い」が勃発。
魔道元帥ゼルレッチに戦いを挑まれ、これに応戦するも滅ぼされた。
結果的にはFateシリーズでも月姫シリーズにおいてもゼルレッチ率いる魔術師達が勝利したとされているが、この戦いにおいて前第三位の突貫により「ゼルレッチが死徒になったかならなかったか」或いはそれに至った原因こそが月姫世界とFate世界を分ける原因とファンからは考察されている。
能力
形態こそ人間と同じような姿をしているが、桁外れの力を持った生命体。
切り札とされる「月落とし」は、虚像の月(実際の月ではなく本当の月のような質量はない)を相手へと向けて叩き落すという、特撮やアメコミじみた荒技(ただし本物の月とは言われていない)であるらしいが、宝石剣を駆るゼルレッチには跳ね返されたらしい。
その他「鋼の大地」に登場する際には魔剣「リアル・オブ・ザ・ワールド(真世界)」を持つとされ、最高位である「虹」ランクの魔眼も保有する。
人間関係
『気に入らない』という理由で彼に戦いを挑まれる。死闘を繰り広げたが、魔法に対する不勉強さから敗北したとされる。
しかし、月姫世界では先代の二十七祖第三位の死徒が血を吸って死徒化させるという形で一矢報いている(リメイク前では朱い月本人に吸血されたことで死徒化したとされていた)。これにより、若々しかったゼルレッチの肉体は老化が進み、その力を衰えさせてしまった。
自らの死を予見し、ガイアやアラヤの干渉を受けない器を得るために創造した後継者の一人。真祖にして、最も色濃く朱い月の性質を受け継いでおり、真の後継者として目されている。
アルクェイドと同じく後継者として創造した。失敗作とされており、真祖と死徒の混血なんだとか。
最初の従者として朱い月に仕えた。あくまでオリジナルの朱い月にのみ忠誠を示しており、アルトルージュはおろかアルクェイドですら後継者とは認めていない。
何れも死徒化する以前に朱い月に戦いを挑まれて敗北し、そのまま従者となった。朱い月に絶対の忠誠を誓うと同時に、後継者たるアルクェイドにも恭順の意を示している。
真祖アルクェイドとして登場した際に「粗悪な祖など我が前に現れるな」と語っている。
幼き姫の想い人と理解者。朱い月も気に入っているようで、世界を滅ぼそうとした際も二人を残そうと考えている。
『路地裏ナイトメア』にて、彼女たちのシミュレーションにより眠りが遮られたとして介入。『世界の代弁者』として裁定を下す。
余談
彼の呼び名の一つ「タイプ・ムーン」。これがサークル名TYPE-MOONの由来となっている(この呼び名の詳細は鋼の大地を参照)。