リュウオーン「邪機竜グランド、起動!」
登場話数:Task.33「レムリアの太陽」、Task.34「遼かなる記憶」
概要
従来の大邪竜の強化型という位置付けであり、赤いティラノサウルスが戦艦を思わせるパーツで重武装した様な姿を持つ。
無数の強力なキャノン砲に加えて、体内で大量の大邪竜ゾラドを生成する能力を持ち、これは後述のレムリアの太陽と併用することで、自身の周囲に要塞を作り出すという応用も可能となっている。
口からアルティメットダイボウケンのアルティメットブラスターと相殺できる光線「グランドブラスター」を放ち、ある程度のホバー飛行も可能と攻守共に隙の無い、強力な巨大戦力となっている。もっとも、その高過ぎるポテンシャル故に起動には膨大な量のエネルギーが必要であり、クエスターから提供されたゴードムエンジンだけでも必要なエネルギーを賄えなかったことから、運用に際しては強力なエネルギー装置であるプレシャス「レムリアの太陽」が必要不可欠である。
作中での動向
前述の通り、動力源として必要な「レムリアの太陽」を入手するべくリュウオーンはクエスターと結託。菜月が10万年前に滅びた筈の古代レムリア人の生き残りだったことに気づいていたクエスターは、レムリアの太陽が彼女をコールドスリープさせていたと推測、ボウケンジャーを誘き寄せようと街中で破壊活動を始める。
その狙い通り現れたボウケンジャーと大剣人ズバーンを迎え撃つや、主導者であるリュウオーンとの合体技「アナザースペイシス」で苦戦させ、ブラックとイエローを拉致した。
かくして、真墨に菜月が眠っていたレムリア遺跡へ案内させ、推測通り遺跡に残されていたレムリアの太陽をリュウオーン達は入手、更に菜月に素性を告げて動揺した隙を突き、レイの術によって洗脳する。
彼女にレムリアの太陽をセットさせたことでグランドも起動の時を迎え、駆けつけたボウケンジャーに対しレムリアの太陽に呼応したズバーンも参戦して迎撃にかかる。ズバーンがサイレンビルダーを撃破、アルティメットダイボウケンさえもブラックとイエローが不在で出力不調だったとはいえ、その驚異的なパワーと無数のゾラドによる物量攻勢をもって合体解除に追い込む
が、ここで緊急出動したゴーゴーボイジャーの砲撃でゾラドを一掃され、これを返り討ちにしようとしたグランドもまた、レムリアの太陽に秘められたエネルギーが切れたために一時撤退を余儀なくされた。
その後、菜月の生命力をレムリアの太陽に吸収させるも、真墨の必死の説得によって菜月は正気に戻り、レムリアの太陽もエネルギー吸収が不完全に終わってしまった。
それでも十分にエネルギーの貯えられたレムリアの太陽によってグランドは再起動し、前述の生成能力で周囲に要塞を構築してゴーゴーボイジャーを迎撃するも、その攻撃をものともしないゴーゴーボイジャーの突撃で要塞は突破され、自身もゴーゴーボイジャーからの一斉砲撃を受けて怯まされる結果となった。さらに超絶轟轟合体したダイボイジャーの、自身を遥かに上回る戦闘力とパワーに為す術も無く圧倒された末、止めのアドベンチャーダブルスクリューを喰らい爆散した。
備考
デザインは篠原保が担当。ダイボイジャーの初戦の相手であることから、それに対抗する意味合いで「戦艦の艦橋が付いた巨大なメカ恐竜」というイメージでデザインが起こされた一体であり、両サイドのキャノン砲にスーツアクターの腕を入れ、腕の角度を変えることで空母の甲板としても機能するというギミックが想定されていた。一方で、デザイン画稿で俯瞰のアングルで描いてしまったがために造形の際に足回りのボリューム、とりわけ正面からのそれがかなり不足してしまったことを、反省点として挙げてもいる。
ちなみに、そのモチーフやフォルムの近似などから、ネガティブシンジケートの共通項の一つである「歴代戦隊ロボをデザインモチーフの一つとしている」に準じる形で、ブイレックス(『未来戦隊タイムレンジャー』)がグランドのデザインモチーフとして採用されていると見る向きも根強く残されているが、少なくとも2022年現在、デザインモチーフについては公式に言及されている訳でない(※)ことにも留意されたい。
(※ 2012年に刊行された、スーパー戦隊シリーズの怪人を取り扱った公式図録『百化繚乱』において、ネガティブシンジケートのデザインモチーフについてもその殆どがデザイナーコメントの中で言及されているが、グランド(と、艦載機とされていたゾラド)については例外的に言及がなされていない)
関連タグ
ドグラニオ・ヤーブン:『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』の登場人物の一人。赤というイメージカラー、それにモチーフがティラノサウルスであるという共通項を有する
恐竜戦車:『ウルトラセブン』に登場する怪獣の一体。こちらもグランドと同様に、恐竜と兵器の合体怪獣という位置づけとなっている