「変……身!!」
CV:西島秀俊
概要
特撮ドラマ『仮面ライダーBLACKSUN』に登場する仮面ライダーであり、1987年に活躍した仮面ライダーブラックのリブートキャラクターである。変身者は南光太郎。
光太郎が敵に対して許せない怒りと大切な人を守れなかった悲しみを抱いた時に至った姿で、バラオムは「完全体」と称している。
変身は原典ブラックと同じく両拳を握るポーズを取ることで、腰部に展開状態のサンドライバーが出現。原典ブラックと酷似したポーズ(後述の通り原典とは若干異なる)をとることでドライバーが変形し、黒殿様飛蝗怪人の姿を経てからブラックサンへと変身する。
荒々しい接近戦を得意とする他、口部のクラッシャーを展開させて噛みつきが可能。特殊能力というものは持っていないが、フィジカルが強くダロムの念動力を強引に突破してみせた。
容姿
TV版以上に真っ黒な姿と非常に生物的なデザインが特徴。モチーフはバッタだが、顔が面長なため蟻やコオロギのようにも見える顔立ちをしている。
同時にクラッシャーやボディーラインは平成初期に活躍したZO、Jなどのネオライダーの意匠を受け継いでいるようにも感じられるものとなっている。
更に肩周りをバッタの脚のような物が覆っており、遠目から見るとさながらジャケットを羽織っているような外観になっていて、両腕にはバッタの足よろしくトゲがびっしりと生えている。
体に赤いラインが走っているが、目は赤く発光していないのが大きな特徴でさながら日食を思わせる配色となっている。ブラックの系譜にあるキャラクターの中でも一際黒いボディが彼の最大の特徴といっていいだろう。
因みに、当初は原典と同様に眼は赤色だったが、コンセプトビジュアルを担当した樋口真嗣の提案で、「同じことを現在でやってもバリエーションの一つにしかならない」と考えた為、眼は黒くなったらしい。ただし、変身時や必殺技発動時などでは赤く発光している。
使用アイテム
ブラックサンの変身ベルト。変形機能を有しており、展開→収納状態への移行が完了することで変身する。
なお、同時期に発表されたCSM版(COMPLETE SELECTION MODIFICATION = 大人向けなりきり玩具)との連動が意識されているのか、ブラックサンの変身ポーズは原典のポーズとほぼ同じながらも、CSM版のセンサーを反応させるためポーズ途中で腰に据えていた右手をドライバー左上部に添える動きが加わっているのが特徴である。
黒い昆虫の脚のような歪な剣。自身の両肩周りに付いたバッタの脚を無理矢理引きちぎり、勢いよく振るって遠心力で剣状へと変化させたもの。元がバッタの脚にもかかわらず、ビルゲニアの左腕を一振りで切断するほどの凄まじい切れ味を誇る。ただし引きちぎった脚は変身解除をしようと再生せず失われたままであるため、生涯で2本しか使えない。
光太郎の愛車であるライダーマシン。1972年当時から乗り続けている。
黒殿様飛蝗怪人
光太郎がサンドライバーで変身するバッタ怪人。BLACKSUNと同じく真っ黒な体色でバッタにより近く、背中にはバッタの脚が生えている。
凄まじい怪力や機敏性を持つ他、防御力も高く劇中では蜘蛛怪人に脚で貫かれても意に介さず逆に折れさせた。また、バッタの顎を活かした噛みつきを繰り出せる。
余談
同時期の会見で相棒であるバイク「バトルホッパー」も公開されているが、こちらは漫画版よりの造形となっており、配信後はTV版のように自我を持ったマシンではない事が判明した。
黒い体色に長い発達した足を持つ虫といえばコオロギがおり、今回のブラックサンの「縦向きに吊り上がった目を持つ顔」もバッタよりはコオロギに近いものがある(バッタもコオロギも同じバッタ目の仲間である)。
ちなみに、比較的珍しくはあるものの真っ黒なバッタ自体は現実に存在している。
物語で初登場するのが5話と非常に遅い。黒殿様飛蝗怪人の姿で物語序盤に活動していたこともあってかファンからは「仮面ライダーブラックサンは平成シリーズで例えると最強フォームもしくは強化フォームの立ち位置ではないか」と言われている。しかし最終話でリブート元により近くなった特殊な形態が登場したのでどちらかと言えば強化フォームの立ち位置である。
テーマ曲は「MAIN THEME」や「BLACK SUN」などで、変身シーンなどの重要シーンで流されている。
曲調から「テレレレ-」と呼ばれ、作曲者の松隈ケンタの中では「テテレテー」という認識だった模様(参考)。
関連タグ
仮面ライダーメタルビルド 仮面ライダージョーカー:同じく歴代ブラックライダーの中でも黒の占有率が高いライダー。
HEROSAGA:仮面ライダーを題材とした外伝小説。作中における仮面ライダーブラックがブラックサンに似た生物的なデザインとなっている。