UF-0
ゆーえふぜろ
概要
第11話「第47格納庫」に登場する地球に立ち寄った目的と正体が一切不明である、ワタリガニ(もしくはザリガニ)に似たの謎の円盤生物。
円盤形態は目、足、尻尾を収納した姿をとる。円盤形態はメカさながらにコックピットがあり、操縦者が腕を挿入し、思考に応じた動きをさせると言う操縦方式である。
目と触角から破壊光線、鋭利な爪「ゼロカッター」からは金縛り光線を放つ。頭部には天体から光の光や放射線等を感知して位置情報を計測する「ソーラーソーサー」なる器官がある。
以上の特徴から自律型の生体兵器か機械生命体の類であると考えられるが、詳細は今もって全くの謎。
円盤形態(いわゆるUFO)で地球へと飛来し、オーストラリア軍の第47格納庫に保管されていたが、世界征服の野望を持つエコテロリストである科学者ノルバーグが格納庫を強襲して強奪。UMAのグラント隊長への復讐のために利用されたが、逆にノルバーグを吸収して巨大化し、円盤生物としての正体を現す。
今までにグレートが戦った怪獣の中で最も巨大な体で彼に迫り、地上から迎撃するグレートとの光弾の撃ち合いの中、金縛り光線で捕縛するなどして彼を苦しめたが、最後はグレートのマグナムシュートを受けると、戦いに興味をなくしたのか再び円盤形態に変化し、宇宙へと去って行った。
総じて、地球人同士の争いに利用されてしまった野良怪獣という、ウルトラシリーズでは珍しい立ち位置にある。
ノルバーグ
地球環境保護にかこつけて世界征服を目論むマッドサイエンティスト。
体は不自由で車椅子に乗っており、左腕は義手のようなアームになっている。
私設軍隊を保有し、人間を捕えて洗脳を行い反対勢力を抹殺させる悪魔の所業に手を染めていた。
物語冒頭では既に死亡したとされていたが、実は生き延びており、脳死状態にされ廃人となった人間を自身の傀儡として第47格納庫に送り込んで中を探らせていた。
UMAのジーン隊員を捕らえ人質にし、さらに精神医を装って潜伏している彼に近付くべく囮として近づいてきたジャックも捕らえて洗脳装置にかけるが、ウルトラマンと一体化していた彼には効かず、操られたフリで油断した隙にジーンを救出されるが、UFOの強奪には成功する。
これに搭乗してUMA基地を襲撃し、グラント隊長に降伏勧告する最中、円盤生物としての本性を現したユーエフゼロに吸収されてしまう。
なお、ノルバーグはゴーデス陣営以外で唯一UMA基地に直接攻撃を仕掛けた存在であり、ユーエフゼロに取り込まれてなお、ノルバーグの意思を反映してしばらくUMA基地を攻撃し続けていた。
漫画版
話の流れはほぼ同じだが、こちらは完全にノルバーグに意識を乗っ取られUMA基地を攻撃。駆け付けたグレートと空中戦を展開する。グレートに片腕を切り落とされ、ノルバーグが死に呪縛が解けて宇宙へ飛び去った。ジャックとグレートの会話から、ユーエフゼロに暴れる気は無かったという。
ゴーデスが乗る宇宙船として登場し、ゴーデスが右腕の一部を変形させた触覚で呼ぶと何処からともなく飛んでくる。
コダラーから逃げる時にも使用されたが、その直後に飛来して来たシラリーの絶命光線の巻き添えを食ってゴーデスと共に消し炭にされてしまった。
余談
ちなみにウルトラマンレオとは世界観が異なるため、レオが戦ったブラックスター由来の円盤生物達とは別の種類だと思われる。
そもそも円谷作品はUFOという意味で「円盤」という単語を使うので「UFO怪獣」という方が正確かもしれない。
そのへんは「円盤生物」を固有名詞としてとらえるか普通名詞として考えるかで違ってくる。
初期案での名称は「ロボム(ROBOM)」。デザイン画では2体の円盤が変形合体するロボット怪獣として描かれている。
※画像右下
脚本の初期稿も異なっており、第47格納庫に保管されていたのは、機能停止していたロボット円盤。その円盤を求めてもう一機のロボット円盤が飛来し、合体する事で再起動。しかしそのロボット円盤は、それ自体が巨大な爆弾で、迂闊に攻撃できない……という内容だった。
名称も『ロボ』と『ボム(爆弾)』を掛け合わせたもの。しかし紆余曲折あり、UF-0が登場する本編へと至る。