「だが断る」とは本来ッッ!!
自分に対し有利な条件を出したいけすかない奴にッ!!
「NO」を叩きつけてやることだッ!!
ただ単に断るときに使うものでは断じてないッッ!!
解説
pixiv上に置いては、主に無茶な頼みや性的行為をやめることを要求された場合につけられる。
元ネタはジョジョの奇妙な冒険の第4部のキャラクターである岸辺露伴のセリフ。
印象的なシーンや台詞回しの多い同作に於いても、トップクラスの知名度を持つセリフである。
用法
使い方として「●●しろ(してくれ)」→「だが断る」というものが多いが、本来の使用用途ではなく、正確には誤用である。
完璧に使いこなすならば
「●●しろ」→「本当に●●すれば○○してくれるのか?」→「もちろんだ」→「だが断る」→「ナニッ!?」
といった具合に一度相手の要求を呑むそぶりを見せ、あえて断るといった使い方がベネ(良し)。
○○の部分が自分に有利に働くことであるにもかかわらず、断るのならディ・モールド・ベネ(非常に良い)。
単に「断る」だけでなく、「だが」という逆接が意外性や流れの転換を表しているのであって、なんの意外性もなく順当に断る際に「だが断る」を使うとにわか扱いされても文句は言えない。
近年では一次創作物のパロディでも散見されるミスになりつつあるが……。
ちなみに原典での表記は「!」がつかない「だが断る」であり、「だが断る!」は厳密には誤りである。
劣勢にありながらも、静かな威圧感で相手を圧倒する雰囲気を醸し出している。
元ネタ原形
トンネルの中に巣食い、おびき寄せた人間から養分を吸い取るスタンド「ハイウェイ・スター」に囚われた露伴。喧嘩別れしたはずの東方仗助が、露伴を心配して探しにやってきたのを見て、「ハイウェイ・スター」は露伴の耳元で囁く。
「『助けてくれ』…って叫べよ…おまえの『養分』は今…ほんの少しだけ残しといてやっている…やつに向かって『助けてくれ』と叫べば命だけはとらないでやろう」
(中略)
「あ…あいつを引き込めば…あいつを差し出せば…ほ…ほんとに…ぼくの「命」…は…助けてくれるのか?」
「ああ~ 約束するよ~~~~~~~~~っ やつの『養分』と引き換えのギブ アンド テイクだ 呼べよ…早く呼べ!」
「だが断る」
「ナニッ!!」
「この岸辺露伴が最も好きな事のひとつは自分で(自分のことを)強いと思ってるやつに「NO」と断ってやる事だ」
この瞬間、数百万のジャンプ読者が「そこにシビれる!あこがれるゥ!」と心の中で叫んだことだろう。
最初は危険な敵キャラとして登場し、以降もその偏屈ぶりで仗助と対立し続けてきた露伴は、命の危険も顧みず、自分のプライドを貫いたこの一言により、不動の人気を得ることになるのである。
『岸辺露伴は動かない』によるバリエーション
「だが断る」は出てきていないが、この名台詞を意識している言葉がある。
「だが帰る」
「だが行こう」
他にも、「だから気に入った」など。
ドラマ版第1話においても、漫画家として絶体絶命の危機に陥った露伴が相手からこのまま帰るならこれ以上のことはしないと勧告された際に「だが断る」と切り返す原作からのアレンジが登場する。脚本担当の小林靖子による一種のファンサービスである。
余談
2016年にジョジョ第4部がアニメ化されたため、昨年や一昨年にジョジョ第3部の名台詞(?)がアニメ流行語大賞に見事受賞したことから、本年度はこの台詞が受賞するのではと期待されていた。
最終的には惜しくも受賞こそ逃したものの、上位25位の中にノミネートされている。
更に今回は、彼のこの名台詞と共に仗助の口癖もノミネートされている。
また、『斉木楠雄のΨ難』(アニメでは第2期)では才虎芽斗吏がモロにパロっていた。
『王様の仕立て屋』においては第二部「サルトリア・ナポレターナ」のorder14「与一の弓」(単行本3巻)にてジョナタ・ジャイオッティ(本誌掲載時ではジョナタ・ジョイオッティ)が披露した。
「ファッション界が知りたがる秘伝が習える学校の委員長スか。そらぁ好き放題やれそうっスねェェ~~~」
「だが断る」
マルコ&セルジュ「言った―――っ!! 」
2018年末放送のアニメ版『風が強く吹いている』第10話では、過労でダウンしたハイジに代わって主将代理を頼まれたユキの「やはりそう来たか…だが断る!」に漫画オタクの王子が反応、突如座り込んで「だが断る」の構図を再現する珍事が発生した(一瞬作画まで変わっている…)。
「…何やってんすか?」
「知らないのか…?『だが断る』をッ!」
ユキに対し「お前はジョナサンだろうが」と思った視聴者も相当数いたと思われる(まあ、言うたらジョータもフーゴだし)。
2020年版『ダイの大冒険』では、アバン先生が魔軍司令ハドラーの、(また)「世界の半分をやろう」「部下になれ」との誘いに、「断る」と返答する。同じ中の人の似た啖呵の切り方に、名セリフの共演を感じた視聴者も多かったのでは。
2022年3月にはジョジョ好きの力士である志摩ノ海の化粧まわしにこの台詞のコマが描かれ、話題を読んだ。
更に2022年の5月場所の新序出世披露では須山がこのセリフの化粧まわしを披露していた。
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志摩ノ海:令和4年春場所で土俵入りでの化粧まわしにこのセリフが描かれている