シャークドライバー
しゃーくどらいばー
概要
カクレンジャーが使用する必殺技の一つ。
端的に言えば、後述の専用マシン「シャーク号」を用いた突撃であるが、そのプロセスから広義の必殺武器(合体武器)と看做すこともできる技でもある。順を追って説明すると、
- 走行する3台のシャーク号が光に包まれ、シャークスライダーとシャークランチャーの側車の装備が展開・合体して、カタパルトが完成する。その際搭乗していたニンジャホワイトとニンジャブラックが降車する。
- カタパルトの合体完了とともに、ニンジャレッドが搭乗した状態のシャークブリッダーが搭載され、レッドの「シャークドライバー!」の掛け声に合わせて、シャークブリッダーがマッハ2の速度で射出される。
- 射出されたシャークブリッダーは赤いオーラを纏い、そのまま超高速で妖怪へと突撃、これを撃破せしめる。
というプロセスが取られている。見方を変えれば、シャークドライバーは「2台のサイドカーをバズーカ砲に見立て、バイクを弾丸として撃ち出す」、変則的な必殺バズーカであるとも言える。
物語序盤から登場する技ではあるものの、その使用頻度はそこまで高い方ではなく、TVシリーズ外も含めてもわずかに5回、さらに言えば確実に妖怪を撃破した例はわずかに2回のみ(※)に留まっている。
そもそも翌年の『オーレンジャー』ほどではないにせよ、本作もカクレンジャーボールを始めとする追加の必殺技や必殺武器がそれなりの頻度で登場したり、回によってはメンバー個人の得意技で戦闘に決着を付けることも少なくはなく、その点を踏まえると登場頻度が低めとなるのも無理からぬ話ではある。
(※ ヒトツメコゾウ(兄)とヌリカベがこれに該当する他、後に再生したもののノッペラボウも一度はシャークドライバーで粉砕している)
シャーク号
カクレンジャーの専用マシンの一つ。
その名の通り、いずれもサメの意匠を織り込んだバイクやサイドカーであり、シャークドライバーとして用いるだけでなく移動の足としても活用される他、3台に共通する機能として、走行中に車体を透明化させることもできるようになっている。
使用の際には鶴姫の「現れよ!シャーク号」との号令に合わせ、忍法によって召喚される。
シャークブリッダー
ニンジャレッド専用のバイク。ホオジロザメをモチーフとした赤い車体が特徴で、最高速度は320km/hにまで達する。この猛スピードを活かした体当たりは、コンクリートでできた城壁でさえも難なく打ち破るほどの威力を発揮する。
シャークスライダー
シュモクザメをモチーフとした、水色のサイドカー。主にニンジャブルーが運転を担当し、ニンジャホワイトが側車の方に搭乗する。最高速度は260km/h。
作中では未使用に終わったものの、サイドカー部分には2門のキャノン砲が装備されており、シャークドライバー使用時にはこれが展開してカタパルトの前部を構成する。
備考
前述の通り、変則的な「必殺バズーカ」とも言えるシャークドライバーであるが、実際にスポンサーサイドとしても必殺バズーカの新機軸を狙ったものであることが、当時バンダイの担当者であった野中剛の証言により明らかにされている。また、野中はこれ以外にも合体機能の導入について、レッドのマシンに玩具人気が集中することへの対策としての側面もあったと語っている。
関連タグ
他作品関連
スーパー戦隊シリーズ
ジャイアントローラー:『超力戦隊オーレンジャー』に登場する武器の一つ。レッドが内部に乗り込んで敵に突撃するという点で近似点が見られる一方、乗り込む対象がバイクであるシャークドライバーに対し、こちらは巨大なタイヤそのものという点で相違している
戦う交通安全:『激走戦隊カーレンジャー』に登場するキーワードの一つ。ある意味では、これと対極にある存在の一つがシャークドライバーである・・・のかもしれない
機動馬ガレオパルサー:『星獣戦隊ギンガマン』に登場するマシンの一つ。こちらも動物の意匠が盛り込まれたバイクで、敵目がけて突撃する必殺技を有している点でも共通項が見られる
ボルテックバズーカ:『未来戦隊タイムレンジャー』に登場する武器の一つ。こちらも物語序盤より登場する必殺技であり、なおかつその登場頻度や撃破率の低さにおいて、シャークドライバーとの近似点を持ち合わせている
鬼頭はるか/オニシスター:『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』の登場人物、およびヒーローの一人。必殺技ではないものの、作中で車を運転中に敵を轢き逃げするというエピソードが描かれている
スーパー戦隊以外
ライダーブレイク:仮面ライダーシリーズに登場する必殺技の一つ。バイクによる体当たりであるという点で共通項が見られるものの、シャークドライバーのようにカタパルトを利用して行われるパターンは、2023年現在同シリーズでも類を見ないものでもある