演:弓削智久
概要
北岡を「先生」と呼んで心から尽くしており、彼の自宅兼事務所にて常日頃サポートを行っている。北岡にとっても唯一全面的に心を許せ信頼できる相手であり、仮面ライダーの事情も教えていた(そのため、神崎兄妹および彼らの関係者を除けば、劇中唯一の「登場時から仮面ライダーの存在を知る非変身者」であった)。
北岡からの愛称は「ゴローちゃん」。
上京後に傷害事件に巻き込まれ、その時、北岡に弁護を担当してもらった。彼曰く、自分の弁護を担当した事で北岡は体の検査及び病の発見が遅れてしまったとのことで、「自分の弁護を担当していなければ病を早期に発見し治療できたかもしれない」との思いから恩返しと後悔の念を抱き、自ら北岡の秘書として身を置くようになった。
人物
寡黙な態度もあって、一見近寄りがたく不気味な雰囲気を漂わせているが、実際のところは誠実で心優しい。子供相手でも真摯に接し、北岡を付け狙う相手でなければ他のライダーにも特に悪感情を抱くこともない。特に真司とは意外に馬が合うらしく、北岡の策略でゾルダの変身者であると思わせて騙した際に、吾郎が無事だった事に本気で安堵していた彼に戸惑い、悪い事をしたと感じたのか慰めているような様子を見せたり、口笛や餃子を作るのが上手い事を誉めているなど、北岡以外の人間で吾郎が唯一好印象を抱いている人物とも言える。
スペックは非常に高く、料理、掃除、洗濯といった家事スキルから秘書としての技量、そしてボディーガードとしての高い戦闘力を持つというまさに完璧超人。第22・23話で浅倉威によって北岡を誘き寄せるための人質にされ、手錠をかけられた際は、隠し持っていた針金で手錠を外し脱出するという芸当もやってのけた。
しかし本人は自分の技量を鼻にかけることはせず、真司の餃子を偶々口にした際はその出来に感動し、わざわざ花鶏まで出向いて教えを請うたこともある(その後作り方を教わったらしく、第33話にて餃子を作っている)。数少ない欠点として口笛は下手だったが、後に(第33話時点で)克服している様子が見られた。
特に生身での戦闘力は作中トップクラスであり、男性4人程度なら難なく打撃で無力化できる。後述するが、あの浅倉も直接対決は避けた程である。
最終回では、ある理由から北岡に代わって仮面ライダーゾルダとして戦った。
ゴローちゃんVS浅倉どっちが強い?
作中、吾郎と浅倉は生身で決着が着くまで戦ったことは無く、どちらが強いかはしばしば視聴者の間で議論される(強いて言うなら残忍な性格で浅倉の方が有利かもしれないが)。
初戦(第18話)
脱獄した浅倉は、ミリタリーショップの電話帳から見つけた住所を元に北岡邸を襲撃。吾郎は北岡に殴りかかる浅倉の鉄パイプ攻撃を受け止め屋外まで追い出す。彼を倒して北岡を狙うのは困難と見たのか、浅倉は退散する。
二戦目(第22・23話)
北岡をおびき出すために、浅倉は外出中の吾郎を襲う。吾郎は戦闘態勢を取るが、ミラーモンスターを使っての捕獲を優先したため直接対決はならず。
その後浅倉は吾郎に手錠をかけて車に監禁したが、上述の通り手錠を外され脱出されている。
三戦目(第46話)
ミラーワールドから戻ってきたばかりの北岡に襲いかかるが、北岡を庇ってゴローちゃんがダメージを受ける。直後、東條悟が車に仕掛けていた罠(車に注ぎ込まれた灯油がエンジンがかかると共に引火)が発動して車が爆発、決着は付かず。
最終戦(最終回)
王蛇とゾルダの対決が行われ、王蛇のファイナルベント「ドゥームズデイ」でマグナギガが消滅。その影響でゾルダは変身が解けてしまうも、解除後に現れたのは吾郎であった。
吾郎は、「浅倉と決着をつけたい」と願いながらも病の進行で息絶えた北岡の意を汲み、彼の代わりにゾルダとして戦いに出向いていたのである。
この際、初めてのライダー戦&銃をメインウェポンとするゾルダというハンデにもかかわらずかなり善戦するが(徒手空拳を得意とする吾郎のスタイルとは全く合わない。北岡を装うため戦闘スタイルを切り替える訳にもいかなかったと思われる)、最終的には敗北。
「先生……また美味いもん買って帰ります……」と、吾郎は最期まで北岡を想いながら死亡。
遂ぞ殺めたと思った相手が北岡でなかったこと、そしてその北岡が自分が手を下す前に死んだことを理解した浅倉は怒りの叫びを挙げるのだった。
小説版
『小説 仮面ライダー龍騎』でも北岡に尽くしているが、人物像がTV版とは大きく異なっている。詳細はリンク先参照。
RIDER TIME 龍騎
仮面ライダージオウのスピンオフ作品『RIDER TIME 龍騎』にも登場。これまで他の仮面ライダー作品にも何度か出演した事がある弓削氏だが、彼が由良吾郎として映像作品に出演するのは実に16年ぶりとなる。
しかし発表された予告PVでは、彼がこれまで慕っていた北岡秀一の姿が見当たらず、なのに他のライダー達と戦うゾルダの姿が映っている(上述の経緯から、龍騎の戦いの歴史がなくなって17年も経ち、その間まで北岡の病が完治しなかった可能性も指摘されている。また、キャストメッセージでは弓削氏の一言セリフが「先生……」のみであった)。
その為、今作では北岡に代わって吾郎が再びゾルダに変身する事となる。
EPSODE1では、戦闘中だった王蛇とナイトに襲い掛かろうとしていたデッドリマーを狙撃して王蛇を援護。なんと吾郎は浅倉の事を「先生」と認識しており、デッドリマーから浅倉を庇ったのも彼に忠義を尽くす為だった。
それに困惑していた浅倉からは当然一度は拒絶されたが、ミラーワールド内の北岡法律事務所で自身の手料理を振る舞った事で浅倉に気に入られ、しばらくは彼に尽くす事になる。
何故北岡ではなく浅倉を「先生」と認識しているのかは不明。浅倉からは「記憶でも混乱したのか」と推測されているが…。
実は浅倉と同じくかつての記憶を保持しており、北岡の宿敵である浅倉を倒すべく虎視眈々とその機会を狙っていた。ちなみにTV本編では、上記の通りあくまで最後に一度だけ北岡の代わりにゾルダに変身しただけだったが、それだと矛盾する部分もある事から、こちらのジオウの世界における彼は、本格的にゾルダを北岡から受け継いで浅倉とも戦っていたようである。因みに変身ポーズは北岡のものと同じである。
EPISODE3にて、手負いの浅倉に対して遂に本性を晒し出しマグナバイザーで攻撃。更にギガランチャーの砲弾を命中させるが、砲弾の直撃を喰らってもなお突撃して来た浅倉の攻撃を喰らい相打ちとなる。浅倉に深手を負わせる事には成功したが自身も致命傷を負ってしまい、刺し違えてでも浅倉を倒せた事を北岡に報告するように消滅した。
「や……やりました……先生……」
しかし、浅倉はこの時点でもまだ死んでおらず……。
関連タグ
三島正人、阪東清治郎:多人数ライダー作品に登場するそっくりさん。
デネブ:プロデューサーと脚本家が同じ作品の登場人物、「一見すると近寄りがたい雰囲気を漂わせているが、実際は誠実で心優しい」「子供にも真摯に接する」「スペックが非常に高く、料理や掃除といった家事スキルや高い戦闘能力を持つ」「牛がモチーフの緑のサブライダーに変身する人物の掛け替えのないパートナーで献身的にサポートしている」「主人公達にも当初から友好的な態度で接していた」「自身もライダーに変身して戦った事がある(彼はパートナーに憑依する形でだが)」「戦い方がパートナーとは少し異なる」など共通点が多い。
下霜草司:プロデューサーと脚本家が同じ作品に登場するそっくりさんだが、人物像が皮肉にも浅倉と同様のサイコパスである。