「俺は貴様を倒す。そうしなければ俺は俺になれないのだ・・・!!」
概要
変身時の声:咲野俊介/シャドーの演者:土屋圭輔(正体が明かされるまでは岡元次郎と高岩成二が演者を担当、声を咲野が担当)
ジャマールに所属しており、3幹部とは異なる立ち位置で独自の行動をする闇の戦士である。
ガオームによって命じられた魔導師ジャグールの手によって生み出された存在であり、大量のカミキリムシから無理やり取り出された昆虫エネルギーを、ジャマール製のプロトタイプアーマーへと融合。
人間体であるシャドーが邪甲し、ビーファイターのデータを元にしたカミキリムシ型インセクトアーマーを纏った姿がブラックビートである。
地球とジャマールの技術格差の為か、スーパーブルービートには敵わないもののビーファイター達のインセクトアーマーよりもあらゆる面で基本性能が高く、3人と纏めて戦ってもほぼ優位に立っている。
シャドー
黒い帽子と服に身を包んだミステリアスな風貌をしており、首からは金色のカミキリムシの顔のようなネックレスを下げている。
ブラックビートにならずとも高い戦闘力を持っており、格闘技で敵を攻撃する。
当初は顔を隠していたが、実はブルービートこと甲斐拓也の遺伝子がコピーされた存在であり、シャドーは彼と全く同じ顔をしたクローンである。
拓也とお互いに痛みを共有するほか、遺伝子操作の弊害か寿命も長くはなく、自らの元になったブルービートを倒す事のみに執着していく為、徐々にジャマールの作戦を乱すようになっていった。
ジャマールの一員らしく非情かつ冷酷な性格をしているが、終盤では共にジャマールを離反したジェラを仲間と認め、自らの寿命を縮めてまで彼女を救うなどこれまでに無かったヒーローらしい一面も見せている。
武装
ブラックコマンダー
ブラックビートの変身アイテムであり、「邪甲(じゃこう)!!」の掛け声でシャドーが変身する。
見た目はビーファイターのビーコマンダーそっくりであるが、カラーリングや内部に収納されているアーマーの形状が異なっており、先端には角ではなく長い触角が付いている。
ジャミングマグナム
ブラックビートの武器であり、ビーファイターの持つインプットマグナムに酷似している。
カラーリングが異なるほか、ボタンの文字もジャマール文字になっている。
スティンガービュート
右腕に付いているメインウェポン。
先端にはカミキリムシの鋭い歯に似た剣が付いており、伸縮自在である。
ある程度伸ばしサーベルモードとして使えるほか、長く伸ばすとワイヤーモードとなり電撃ムチとして使用可能。
ビーファイターのスティンガーウェポンとは異なり常に展開されている。また小型であるが、ブルービートのスティンガーブレードを破壊するほどのパワーを持つ。
光と闇の終止符(ピリオド)
終盤、地球に「永遠の命をもたらす存在」と言われるセントパピリアが出現。ガオームは地球侵略を中止してセントパピリアの捜索を命じる。この言動で3幹部は不信感を抱き、ジャマールの崩壊にもつながっていく。
自分の命が短いと気付いたシャドーは、自分を利用していただけのガオームを見限って離反。単身でセントパピリアを探し求め、遂にはガオームに先んじてセントパピリアを確保した。
しかし、セントパピリアはシャドーに問いかける。
「では、お前は永遠の命を手に入れて、その後で何をするつもりなのか?」
「勿論、ブルービートと決着を付ける」
「永遠の命を持つ者には、敵など無いだろうな」
「………」
問答の末、シャドーは自分の命が尽きる前に、セントパピリアを立会人にしてブルービートと一対一の決闘を行う。
一度は敗れ去るものの、一瞬の隙を付いてブルービートを倒すことに成功している。
しかしその直後に寿命が訪れ、自らが出来損ないのクローンであることを認めつつ、拓也が見守る中で消滅していった。壮絶な相討ちだった。
その後、ガオームを倒してきた仲間達が駆けつける。甲斐拓也が沢山の人々に慕われていると気付いたセントパピリアは、拓也を蘇生させ、地球から去っていった。
過酷な戦いが、今、やっと終わったのか…
と思ってたら、その後、次回予告でブルースワットのショウがニヤニヤしながら現れるので、かなり驚くことだろう。
余談
- いわゆる王道なライバルキャラかつダークヒーローであり、メタルヒーローを代表する名悪役として高い人気を誇っている。
- 一方で、その外見から(特に初見の人などに)しばしば「モチーフはクワガタムシ」だと誤解されたり「カミキリムシをベースにしているのにネーミングが『カブトムシ(ビート)』なのはおかしい」と冗談交じりでネタにされる事がある。もっとも、前者に関しては「触覚の部分が『クワガタムシの細い角』にも見える」ので言われてみればそれなりの筋は通るし、後者も「名前に『ビート』が含まれてるのは『拓也のクローン』だから」と解釈されている上、そもそもカミキリムシは英語で「ロングホーンビートル」であり、そこを略して「ビート」にしたとも考えられる。
- 商品化も多数行われており、悪役にもかかわらずなりきりセット(DX版ではないものの)が発売されたのは当時としては異例中の異例である。
- シャドーは甲斐拓也を演じられた土屋大輔さんの双子の兄である土屋圭輔さん(天時星・知)が演じられており、クローンという設定の通り顔がそっくりである。前年の「忍者戦隊カクレンジャー」でも双子役で出演していた事を知っていた特撮マニア(現代ほど多くない)は、正体を予想していた。
- ブラックビートのテーマソングである「黒き十字架 BLACK BEET」も人気が高く、劇中でも挿入歌として何度か使用された。
関連タグ
ビークラッシャー四鎧将…続編に登場する類似ポジションのキャラクター。
マッドギャラン…メタルヒーローシリーズにおける元祖ダークヒーローキャラ。
仮面ライダーZX、仮面ライダーギルス…カミキリムシモチーフのヒーロー。
ジョーカーアンデッド…黒いカミキリムシモチーフ、青いカブトムシモチーフのヒーローと縁が深い、という点が共通している。
魔進チェイサー ナイトローグ仮面ライダー滅 ダークメフィスト インパクター・ロギア…こちらも変身道具を持つ敵キャラなどと言った、いくつか共通点がある。
ダークプリキュア 境遇が非常によく似たダークヒロイン。
ジュウオウザワールド 敵首領がヒーローを模倣して創造し、首領に見放されてアイデンティティに苦しむという立場は同一。こちらは晴れて正義の味方となっている。