概要
本物の夏油傑は、『呪術廻戦』本編から一年前の前日譚『東京都立呪術高等専門学校』のラストで五条悟が直接手を下し死亡しており、本編に出てくる夏油は過去篇を除いて、基本的には偽物。
つまり、何者かが本物の夏油の遺体に脳みそを移植してその遺体を乗っ取り、作品序盤から暗躍を行っている。
人物
そもそも、作品自体が『呪術高専』を読まずとも大丈夫なように描かれているため、本誌派であれば当然のことながら、言動や挙動においては呪術高専の頃から大きくは変わっておらず、五条に偽物と看破されるまでは読者の多くが彼が偽物であることに気づかなかった。
しかしその一方で、実は下記の通りかなり初期から伏線が張られており、偽物ではないかと指摘していた読者も一部存在した。
本物の夏油との違い
- 非呪術師を猿と呼ばない。
- 五条のことを"悟"ではなくフルネームで呼ぶ。
- 若い呪術師が死んでも気にも留めない。
乗っ取った人物の正体は現在不明。
作中中盤の渋谷事変にて、特級呪物である獄門疆(ごくもんきょう)に五条を封印した際に、五条によって偽者であることを見破られた。
一方で夏油の肉体そのものは第91話で五条の呼びかけに反応して自らの首を絞めていることから。乗っ取った何者かの意思に反した動きを見せている。
その為、偽夏油の目的は夏油とは違うものであることが考えられる。
五条の封印に成功後は、獄門疆の中に居ても破格の強さを見せつける五条に驚愕しつつも、その後の行動は不明であった。
しかし、真人と虎杖悠仁との最終決戦決着後、真人の前に「助けてほしいかい?」と出現する。
美々子・菜々子らのように、生前の夏油に惹かれて集った一派の残党は、現在の夏油の計画に協力しながら、彼の肉体の奪還を図っている。なおそのことは現在の夏油も把握している。
正体
夏油を乗っ取った人物の正体については諸説あるが、ファンからは既に登場しているキャラクターではないのか?と言う考察が主流。
また、渋谷で冥冥と対峙した際の「"最近の"術師にしてはよくやる」という台詞や、己の意思に反して夏油の肉体が五条の呼びかけに反応したことに対して「こんなのは初めてだよ」と発言したことから、肉体を乗り換えながら永い時を生きてきた人物ではないかと推測されており、そこからすでに登場しているキャラクターの中でも、特に歴史的な人物を上げることが多い。
- 正体候補1:天元
多くが謎に包まれた存在で、呪術高専を始めとする呪術界の結界を張る人物と言うこと以外は不明。
不死の存在ではあるが不老ではなく、周期的に新しい肉体を用意する必要がある。夏油が闇落ちしたきっかけを間接的とはいえ作り出した存在。
性別すらも不明で、その存在感と他人の肉体を利用して正体候補の一人に考えられている。
- 正体候補2:加茂憲倫
作中時間軸で、100年以上前の人間。しかし、呪術界で最も忌まわしい人物とされており、自分の趣味や好奇心の為に呪胎九相図を始めとする多くの呪物を作り出した狂気的な人物。
作中で描写されている人間性から、正体候補の一人として挙げられている。
- 正体候補3:九十九由基
夏油と同じく特級呪術師であり、彼が呪詛師へ堕ちることになった直接的なきっかけを作った人物。
性別は少なくとも顔出しで出演した限りでは女性で、術式も謎であることから。
彼女については東堂葵の師匠的な存在でもあるということ以外では、多くの事柄が不明である為、正体候補の一人として挙げられる。
この三名が特に有力視されてるが、今後登場する新キャラというのも十分あり得る話である。
余談
- 夏油とは明確に別人であることが分かってからは、読者からは「メロンパン入れ」と言うあだ名をつけられるようになった。
- これは、五条に自分が偽物であることを白状する際に、自分の頭部を取って脳みそを見せたことが由来で、その姿が往年の人気バラエティ番組『トリビアの泉』の視聴者プレゼントである金の脳がメロンパン入れになっていたことから、これに引っ掛けたあだ名であると思われる。
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