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宇宙要塞ソロモンの編集履歴

2024-02-04 12:25:52 バージョン

宇宙要塞ソロモン

うちゅうようさいそろもん

宇宙要塞ソロモンとは『機動戦士ガンダムシリーズ』に登場する宇宙要塞である。

概要

ジオン公国軍の宇宙要塞。元々はルナツーと同じく資源採掘用にアステロイドベルトから運ばれてきた小惑星だったが、一年戦争前にジオン公国が軍事用の要塞に改装された。

旧サイド1宙域に位置し、宇宙世紀0079年の一年戦争時にはア・バオア・クーと月面のグラナダ基地と共に、ジオン公国の本国サイド3を守る重要拠点の一つとなり、ドズル・ザビ中将が率いる宇宙攻撃軍の根拠地となっていた。

何度か地球連邦軍はアンタレス作戦などと言った作戦で攻略を試みたが失敗に終わっており、まさに難攻不落の要塞であった。


だが12月の戦争末期にオデッサ作戦成功以降から勢力を盛り返した連邦軍が宇宙での反攻に打って出始めるとソロモンは必然的にターゲットとなった。

これに対してジオン側ではザビ家内の派閥抗争で前線への効果的な戦力集中が為されず、ソロモンこそが連邦軍の次の標的と感じていたドズルはア・バオア・クーから兵力を回してもらう事を望んでいたがギレンから送られたのはモビルアーマービグ・ザム1機のみで、連邦軍のソロモン侵攻の際は機動突撃軍司令官キシリア・ザビ少将の根拠地であるグラナダから援軍が送られるというお茶を濁した防衛作戦となっていた。

またソーラ・レイの使用も公王デギン・ザビが心情的にも政治的にもスペースノイドの故郷ともいうべきコロニーを兵器として使う事に躊躇しており、ドズルは現場指揮官らしく「ソロモンに落ちろと言うのか、父上は!」と不満の声を上げている。


略歴

チェンバロ作戦

12月24日、ティアンム提督率いる地球連邦軍艦隊による攻略作戦「チェンバロ作戦」が開始され、激しい攻防戦が展開された。当然連邦軍側には第13独立戦隊ことホワイトベース隊も第3艦隊に属して参加している。

ソロモンは衛星ミサイルや浮き砲台を全方位に張り巡らせた鉄壁の防衛ラインを敷いており、対する連邦軍はこの困難な戦いに際して、パブリック艇によるビーム撹乱幕を張ってのワッケイン司令率いる第3艦隊による牽制攻撃を行い、その間に連邦軍本隊はサイド1の残骸に隠れ新兵器ソーラ・システムの敷設作業を行っていた。

漸くティアンムの本隊の存在を知り、これまでの第3艦隊のみの連邦軍の攻撃がティアンム本隊の主攻から目を逸らす陽動攻撃と読んでいたドズルはこれに対して戦艦グワランを中核とする主力艦隊を派遣する。

この折に参謀のラコック大佐からグラナダの第7師団への増援要請を進言されるが、ドズルは「キシリアにか? ふん。これしきの事で、国中の物笑いの種になるわ」とプライドの高さと、キシリアに借りをつくる嫌悪とも、これまで連邦軍の攻撃を跳ね返して来たソロモンと将兵への絶大な信頼とも取れる言い方で拒絶している。

だが、設置の完了したソーラ・システムの攻撃は、存在・威力ともドズルにとって予想外のものであり、その発動によりソロモンはまず第6スペースゲートが繋留艦隊もろとも壊滅し、その後は要塞設備と守備部隊の双方に甚大な被害を受けた。そして均衡が崩れ、防衛線に空いた大穴から本隊から出撃したジム・ボールも投入された連邦軍が突入し、ジオンは連邦軍の要塞突入を許してしまう。

戦力をズタズタにされて不利になったドズルは出撃していたMSをソロモンに戻らせ連邦軍を要塞本体まで引き付けて叩く水際迎撃作戦に切り替え、同時に妻子と侍女たちを脱出させた。

この折に漸くソロモンから増援要請が出され、キシリアの命でグラナダからマ・クベ大佐率いる第7師団が、サイド6からはシャア・アズナブル大佐のザンジバル級機動巡洋艦ラグナクレがソロモンに向かうがもう間に合わなかった。

迫る連邦軍にもはや持てる戦力全てを投入するしかないと判断したドズルは、現場の将兵に必要な指示を与え、「決戦はこれからである」と叱咤激励して後に自らモビルアーマービグ・ザムに搭乗し残存する艦艇・MS全てを率いてソロモンより打って出て連邦軍中央突破を図るが、更にソーラー・システムの第二射が放たれ、ジオン軍戦力は壊滅的な打撃を受けたうえ、ここが勝負所と見たティアンムの命令で連邦軍本隊の艦隊も本格的に参戦。

もはや形勢を逆転できない事を悟ったドズルは要塞の放棄を決意。残存部隊、更にはビグ・ザム搭乗員に対しても撤退を命じると、ただ一人ビグ・ザムで連邦軍へ突撃。連邦軍旗艦タイタンを撃沈してティアンム提督を戦死させ、その他多くの敵を撃破するがホワイトベース隊のスレッガー・ロウ中尉の特攻とアムロ・レイの駆るガンダムの手により撃破され、ドズルも戦死した。

この時、撤退するジオン部隊へ追撃を行った部隊がアナベル・ガトー少佐の活躍で壊滅している。

時に12月25日である。


コンペイトウへ

その後地球連邦軍に占領されたソロモンは「コンペイトウ」と名付けられ、連邦軍のジオン侵攻作戦「星1号作戦」の橋頭堡となる。だがコンペイトウに着陣した地球連邦軍の各艦隊が戦力の再編制と要塞施設の修理修繕を行っていた頃、ザンジバル隊のエルメスによる長距離遠隔攻撃を受けて周辺にいた数隻の艦船が撃破された。連邦側はエルメスから放たれたビットを視認出来ず「ラ・ラ」という音と共に突然爆発が起きたと錯覚したため、ソロモンに巣食う悪霊の仕業と噂されるようになった。また同じ頃にブラウ・ブロサイコミュ高機動試験型ザクによる襲撃も行われたがいずれもガンダムの活躍で撃破されている。


戦後の観艦式において

一年戦争終結後もコンペイトウことソロモンは、地球連邦軍の一拠点として使用されていた。

周辺宙域には先のソロモン戦で発生したMSや戦艦の残骸がデブリとして散乱して暗礁宙域となっており、その中に無人警備衛星を潜ませている。(手を着けていないのか残骸の中にパイロットの遺体まで放置されている)

また、周辺宙域を複数の管制区に分割した防衛体制を取っていた。

宇宙世紀0083年11月10日、地球連邦軍は自らの威信を世界に示す為の一大イベント観艦式をコンペイトウで開催した。しかしこれに対してジオン残党軍最大勢力のデラーズ・フリートはこれの襲撃を敢行、散発的に襲撃して陽動。

その間にガトーが暗礁宙域から進軍。

連邦軍から奪取した核兵器搭載機ガンダムGP-02により、旗艦バーミンガムに向けて核弾頭を放ち、艦隊の3分の2(実質的に連邦軍が保有する艦艇の過半数)を撃沈、もしくは行動不能に追いやってしまい、観艦式は台無しになってしまった。


それ以降

それ以降もコンペイトウは連邦軍の基地として機能しており、グリプス戦役時にはティターンズの一拠点として運用されており内部ではガンダムTR-1を始めとするTRシリーズの開発が行われていたが後にエゥーゴの攻撃と基地内のシンパの手で陥落した。その後の第1次ネオ・ジオン抗争でも連邦軍の鎮守府の一つとして運用されている。

宇宙世紀90年代には周辺宙域に残骸が残りっぱなしかつ観艦式襲撃の苦い記憶から連邦上層部から忌避される注目度の低い場所であり、扱いがあまり良くない。とはいえ宇宙世紀120年代でも要塞である模様。


余談

名前の元ネタは勿論ソロモンである。

SD戦国伝では同要塞がモチーフの阻路門と言う地名が登場している。


関連タグ

ジオン公国

ドズル・ザビ

ビグ・ザム

アナベル・ガトー

ダリル・ローレンツ:元々は単なるデッキ要員だったがソロモンからの撤退戦で思いがけない活躍をした。

ガンダムクライシス:ソロモンことコンペイトウが舞台。

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