飛霄
ひしょう
「『天撃将軍』は本に書かれてる名前で、普段は『大捷将軍』って呼ばれてるの。前者は堅すぎ、後者は大袈裟すぎで、どっちもあたしには相応しくないわ。
やっぱり一番しっくりくるのは自分で付けた——憂いなし、悔いなし、敵なしの『三無将軍』ね!」
概要
仙舟「曜青」の天撃将軍、帝弓七天将の1人。形式にとらわれない、真っ直ぐでさっぱりとした武人。
武芸百般を修め、その身体を極限まで鍛え上げた彼女は、「大捷将軍」という名で仙舟の人々に慕われている。
しかし、飛霄は「月狂い」の病を患っている——残された時間の中で、果たして彼女は忌み物を狩り尽くせるのだろうか。
人物
若くして仙舟同盟が一角「曜青」を統べる将軍という大役に就いた狐族の女性。その銀髪や凛とした佇まいは見る者の目を惹きつける。
帝弓七天将の中でも快活な性格で、何事にも真っ直ぐ突き進むタイプ。戦時には自ら前線に赴き、雲騎軍やその精鋭部隊である青丘軍を率いて戦いに身を投じる。
同世代の中でも隔絶した戦闘能力の持ち主で、指先一つで重剣を受け止める他、一度走れば疾風迅雷の如く駆け抜ける圧倒的な速さを発揮する。
本人も型に捉われる事を嫌い、直属の部下である椒丘とモゼを引き連れた、将軍らしからぬ自由でフットワークの軽い行動には枚挙に暇がない。しかし、常人より短期間に多くのことができる故に、時間にはややルーズ。
本名は「薩蘭(さらん)」で、現在は少なくなった歩離人領内に住む狐族の奴隷民族「窟慮(クールゥ)」の生まれ。先祖帰りか両種に共通する太古の遺伝子を強く受け継いでおり、潜在的には「月狂い」と呼ばれし歩離特有の能力や本能も持ち合わせている。
そんな幼い彼女は自由に憧れ、ある晩空を横切る「流れ星」を見た事を契機に、友人の「凝梨(ぎょうり)」と集落を脱走。凝梨とは離れ離れになってしまうが、先代の曜青将軍・月御に出会い、その弟子として迎え入れられた。
そして彼女、件の流星が「帝弓の光矢」であり、味方や民諸共敵を滅ぼす非情の裁きである事を知る。それにより残された同胞のいる集落や、雲騎軍として得た戦友も無慈悲に消され、そんな光景を何度も味わった彼女は「誰も流れ星」を見なくて済む(=戦争を生まない)」ようにと願うようになった。
そして第三次豊穣戦争勃発時、激しい戦いの最中で「月狂い」を発症。獣の強大な力を持って飛霄は何とか前線と後方を救ったが、月御は要所を守るため敵と道連れ、終戦後彼女の後任として将軍の地位を引き継いた。
能力と戦術
追加攻撃による連続攻撃と、味方全体の攻撃回数によって蓄積されるゲージを消費して高火力の必殺技を叩き込む単体アタッカー。
軌跡
- 通常攻撃「閃裂」
「あなたにするわ」
削靭値10。
指定した敵単体に飛霄の攻撃力60~100%分の風属性ダメージを与える。
- 戦闘スキル「斧貫」
「避けず、悔やまず!」
「恐れず、怯まず!」
削靭値20。
指定した敵単体に飛霄の攻撃力100~200%分の風属性ダメージを与え、その後、その敵に天賦による追加攻撃を即座に1回発動する。
- 必殺技「大荒滅破砕」
「すべてを、狩り尽くす」
「飛翔不墜、常勝不敗!」
「大捷は、定まった!」
削靭値30。
指定した敵単体に最大で飛霄の攻撃力402~700%分の風属性ダメージを与える。必殺技発動中は弱点属性を無視して敵の靭性を削る。敵が弱点撃破状態にない時、飛霄の弱点撃破効率+100%。
飛霄はターゲットの敵に「閃裂刃舞」または「斧貫衝天」を合計で6回発動し、最後に飛霄の攻撃力96~160%分の風属性ダメージを与える。
「閃裂刃舞」 | 指定した敵単体に飛霄の攻撃力36~60%分の風属性ダメージを与える。敵が弱点撃破状態にある場合、ダメージ倍率+15~30% |
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「斧貫衝天」 | 指定した敵単体に飛霄の攻撃力36~60%分の風属性ダメージを与える。敵が弱点撃破状態でない場合、ダメージ倍率+15~30%。 |
飛霄の最大火力。特徴としては6回の攻撃の内「閃裂刃舞」と「斧貫衝天」を使い分けることで、靭値が残っている敵に対しても火力を維持しやすい。
また、必殺技発動後に「閃裂刃舞」と「斧貫衝天」のそれぞれのアイコンの周囲がぼんやりと光るので、どちらを選択すれば良いのか分かりやすい。
- 天賦「雷狩」
「遅い!」
「全然ダメね」
削靭値5。
「飛黄」が6層に達すると必殺技が発動可能になる。「飛黄」は最大で12層累積できる。
味方が2回攻撃を行うたびに、飛霄は「飛黄」を1層獲得する。なお、飛霄の必殺技での攻撃は回数にカウントされない。
飛霄以外の味方が敵に攻撃を行った後、味方のメインターゲットとなった敵に飛霄が追加攻撃を行い、飛霄の攻撃力55~110%分の風属性ダメージを与える。攻撃可能なメインターゲットがいない場合、ランダムな敵単体を攻撃する。
この効果はターンが回ってくるたびに1回まで発動でき、飛霄のターンが回ってくるたびに発動可能回数がリセットされる。この攻撃を発動する時、自身の与ダメージ+30~60%、2ターン継続する。
- 秘技「嵐身」
「時間がもったいないわ!」
「まとめて来なさい!」
秘技を使用した後、20秒間継続する「陥陣」状態に入る。「陥陣」状態の間は一定範囲内の敵を引き寄せられるほか、自身の移動速度+50% 。戦闘に入った後、「飛黄」を1層獲得する。
「陥陣」状態の時に敵を攻撃すると、引き寄せたすべての敵と戦闘に入る。戦闘開始後、各ウェーブ開始時に敵全体に飛霄の攻撃力200%分の風属性ダメージを与える。なお、このダメージは必ず会心が発生する。引き寄せた敵の数が1体以上の場合、超過分1体につき、このダメージの倍率+100% 。このダメージ倍率の上限は1000%。
周囲の敵にダメージを与えつつまとめて相手にできるためシンボルエンカウントの敵に対してはかなり有効。特に模擬宇宙および階差宇宙では、発生する2種類の「挑戦」で有用性を発揮できる。
追加能力
「通天」 | 戦闘開始時に「飛黄」を3層獲得する。ターンが回ってきた時、飛霄が1つ前の自身のターンから天賦による追加攻撃を発動していなかった場合、「飛黄」を獲得するのに必要な攻撃回数が1加算される。 |
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「解形」 | 必殺技を発動して敵にダメージを与える時、追加攻撃を行うと見なされる。追加攻撃の会心ダメージ+36%。 |
「神速」 | 戦闘スキルを発動する時、攻撃力+48%、3ターン継続。 |
星魂
①「極地鎮定」 | 「閃裂刃舞」または「斧貫衝天」を発動した後、飛霄の与える必殺技ダメージがさらに本来のダメージの10%分アップする。最大5層累積でき、必殺技の行動終了まで継続する。 |
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②「月桂礼賛」 | 天賦により、味方が追加攻撃を1回行うたびに、飛霄が「飛黄」を1層獲得する。この効果はターンが回ってくるたびに6回まで発動できる。 |
③「移ろいゆく景星」 | 戦闘スキルのLv.+2、最大Lv.15まで。通常攻撃のLv.+1、最大Lv.10まで。 |
④「胆大心小」 | 天賦による追加攻撃の削靭値+100%。天賦による追加攻撃を行う時、自身の速度+8%、2ターン継続。 |
⑤「星天踏破」 | 必殺技のLv.+2、最大Lv.15まで。天賦のLv.+2、最大Lv.15まで。 |
⑥「狐死首丘」 | 飛霄が与える必殺技ダメージの全属性耐性貫通+20%。天賦による追加攻撃ダメージが同時に必殺技ダメージと見なされ、ダメージ倍率+140%。 |
装備・編成について
- 光円錐
✦5「我が征く巡狩の道」
モチーフ光円錐。会心率上昇に加え、追加攻撃時に付与される必殺技の防御力無視効果が強力。基本的にはこれが最もおすすめ。
✦5「純粋なる思惟の洗礼」
敵にデバフを付与できる味方がいればモチーフ光円錐とほとんど遜色ない性能を発揮できる。
✦4「論剣」
敵単体への攻撃回数に応じて火力上昇が見込める。
- 編成
味方の攻撃に応じて必殺技ゲージが溜まるという特性上、追撃キャラとの相性が良く、アタッカーをもう1人加えたWアタッカー編成が望ましい。✦5ならトパーズ、Dr.レイシオ、星魂を1凸したジェイド、✦4なら三月なのか-巡狩、モゼが適任だろう。
火力面でのサポートは、全体の行動回数を増やせるロビン、耐久面でのサポートは同じく追加攻撃可能なアベンチュリンや霊砂がおすすめ。
ボス戦について
詳細は「飛霄」の影を参照。
作中での活躍※ネタバレ注意
開拓・幕間「風起雲湧、相見える鋒鋩・前編」
飛霄は椒丘とモゼを連れて羅浮で行われる演武典礼に参加し、健康状態を診てもらうために丹鼎司に向かう。白露に診察を受けるが、腕のいい彼女でさえ「月狂い」を治すことは出来なかった。
その後、彦卿と雲璃の決闘を素手で押さえる。後に飛霄は2人を引き離すのに「もう少しで本気を出すところだった」と語る。
飛霄は一時椒丘とモゼのもとを離れ、金人巷で戦友・御空と会話する。
そこで停雲が所属していた鳴火商会の艦船の残骸を見つけたが彼女の痕跡はなかったことを御空に告げた。そしてルアン・メェイが仙舟に訪れていることを明かす。
演武典礼の前夜、飛霄は懐炎・景元と共に列車組を招き「建木の災い」の詳細を確認する。
そして彼女が羅浮に訪れた目的を話す、
- 景元と列車組に「建木の災い」について問いただす、列車組は星核ハンターや丹枢と関わっていたため同盟から容疑がかけられていた。
- 曜青の上層部の心を静めるため、大敵呼雷と面会する。
- 呼雷を曜青に移管する。その準備のため椒丘とモゼを牢屋の確認に向かわせた。
景元は狐族の問題は狐族が解決するべきだと移管に賛同し、懐炎も同意した。
また景元と列車組の容疑を完全に晴らすために、幽囚獄にある証言を取りに行くよう開拓者を説得する。
飛霄は歩離人と幻朧の暗躍を警戒していた。そんな矢先に呼雷が脱獄したという報告を受ける。彼女は戦いの時が来たと言い、元帥の使者として羅浮雲騎軍を指揮し、呼雷の追跡を始める。
開拓・幕間「風起雲湧、相見える鋒鋩・後編」
大敵の脱獄に彦卿は焦ったが飛霄は冷静だった。仙舟人の危害を最小限に抑えるため、そして絶好の機会が来るまでもっと辛抱強くするべきだと彦卿を説得する。
また椒丘が呼雷の人質になっていたことを知り、モゼに状況と情報を探らせる。
脱出場所を閉鎖するため廻星港に潜伏していた一部の歩離人を掌握する。残りをあえて逃がしたのは呼雷の居場所を探るためだった。その後、モゼの情報をもとに長楽天に行き、歩離人に拉致された椒丘を探したが、飛霄に戦況を伝えるためにわざと置き去りにされたモゼに出会う。
そこで呼雷が羅浮の浄化(殺戮)と演武典礼が開催される競鋒艦を奪い、脱出しようとしていることを知る。
羅浮各地から大量の歩離兵が出てきたため、飛霄は星槎海の中心部に赴き、御空と合流。彼女の弓を借りて巡狩の力を纏った矢で金人巷の歩離人をほぼ全滅させる。しかし、これが「月狂い」の発作を起こし始めるきっかけになった。
宣戦布告に失敗した呼雷と飛霄が初めて対面し、宣戦布告を改めて受け取る。
競鋒艦に辿り着いたとき、呼雷は彦卿達に制圧されかけており、弱った刃を素手で振り払うだけだった。
呼雷は捨て身の覚悟で、自身の心臓(紅月)を取り出し力を解放する。羅浮の狐族を狂暴化させるために。
これを阻止するため、飛霄は自ら紅月を飲み込むことを余儀なくされる。
飛霄は狂暴化する前に彦卿に銃剣を渡し、体の制御が効かなくなった自身に雲騎軍の責務を果たすよう頼んだ。
そして「月狂い」に堕ち、彦卿達と対決する。
飛霄は心獣の世界で目を覚ます。呼雷の魂が自分の心に侵入し、歩離族の仲間入りをさせ、部族復興を企んでいた。
しかし飛霄は誘惑に負けず断固拒否する。
飛霄のもとに「巡狩」が大斧と共に降臨し、飛霄の姿となった呼雷と対決する。
やがて飛霄は呼雷を完全に殺し、現実世界に帰還した。
飛霄は、同じく負傷していた椒丘、モゼとともに丹鼎司で療養した後、こっそりと波月古海のほとりで落ち合った。椒丘は呼雷を暗殺するために自分に毒の血を注入したことで失明し、彼女はそれに嘆き、謝罪した。そして騒動の黒幕である絶滅大君]を滅ぼし「必ず目を治す医師を見つける」ことを誓った。
人物関係
専属の医師。「月狂い」に耐えられないこと、そしていつかその狂気でボロボロになって死ぬことを悟っていた自分に対し、彼は月御の命令を果たすためだけでなく、医師としての自身を救ってくれた恩返しとして、「月狂い」を治すことを誓っている。
自分がここまで生き長らえていたのも彼の尽力によるものが大きい。
自分の護衛兼偵察役。
元々は薬王秘伝洗脳されていた短命種の孤児で、その一団を捕らえたとき、彼は自分を暗殺しようとしたが簡単にいなされ、そのまま養子になる。
自分の影の護衛になるかわりに、いつでも私に挑んでこいと言って以降、自分を暗殺する頻度こそ減ったが暗殺の際の鋭さを増している彼を喜ばしいと感じている。
将軍になる前からの戦友。お互い別の道を歩んでから30年経った現代でも気軽に話し合える仲。
自分よりも才能に恵まれ、帝弓七天将の中でも計略に長けた景元将軍を師に持つ彼を高く評価している。
仙舟の長命種でも特に長い年月を生きながらも、世への興味を失わずにいる姿勢に対し敬意を表している。
余談
影戦での限定ボイス
景元や調和開拓者と同じく、ストーリーによる限定ボイスが存在する。
確認できたボイスは以下の通り。
限定 | 通常 | |
通常攻撃 | これはどう? | あなたにしましょう! |
ターン | かかって来なさい!呼雷! | 5秒あげるから、手合わせしましょう?/爪も牙も鈍ったの? |
ターン(倍速) | 来なさい、呼雷! | サクッと手合わせしてみない?/爪も牙も鈍ったの? |
必殺技・アクティブ | この身を、矢じりとする! | すべてを、狩り尽くす! |
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