概要
CV:ゆかな
双子座の黄金聖闘士。31話で初登場。
原作、派生含め初の女性黄金聖闘士。「愛と運命を司る」黄金聖闘士を名乗る。
(※ただし例外としてパラレル扱いではあるもののPS2版『聖闘士星矢 聖域十二宮編』においては13星座説をモチーフに、蛇遣い星座のシャイナが黄金聖闘士として登場するルートが一応存在はしている。)
容姿は美女でやや化粧が濃い。水色のハネ気味のロングヘアで前髪を顔の両サイドを残してまとめ上げている。幼少時~聖闘士訓練生の時期は髪をストレートのままで下ろしていた。背も女性としては高くかなりの巨乳。
やってきた龍峰に紅茶や菓子を振舞いマルスへの降伏を促すがその語る内容は後述のようにおよそまともではなく、どうにも普通の会話が通じない、穏やかに見える物腰や口調と裏腹にかなりの危険人物である。予知、幻惑、時空操作系の能力を持つが生身の体術にも優れている。
人物
生まれつき予知系の能力を持っていたため両親に気味悪がられ冷たくあしらわれていた。
幼少時その家族と出かけた先で予知通り事故に遭った際偶然通りかかった紫龍に救出され、家族の愛に飢えていた彼女は見知らない自分を救ってくれた彼に対し一方的に想いを寄せるようになった。そして彼への憧れから自身も聖闘士となることを決心して家を飛び出し、その際に本名も捨てていた。幼いながらも彼との出会いを「運命の出会い」と思い定めてしまうあたり思い込みの激しい性格も生来のものだったようである。
13年前のマルス軍の侵攻直前頃の訓練生時代には聖域に火星士が侵入していたのを目撃しているが、それを報告せず見逃していた事があり、イオニアと並び旧世代の体制で育ちながらもアテナを裏切った聖闘士でもある(他のΩ作中の黄金聖闘士は元々マルスの知己だった関係で付けられたミケーネらや、聖闘士の知識も十分ないまま組み込まれたハービンジャーなどのように裏切りという意識に乏しい者も多い)。
マルスについては「あの方ほど愛にあふれたかたはいない」と心酔しており、彼のつくる世界で「地上の愛の支配者になる」ことを夢見ており、彼への忠誠と実績と引き換えに紫龍を治してもらうことを条件に彼の配下についていた。
ハービンジャーにより青銅聖闘士4人が金牛宮以降へと飛ばされた際、龍峰を時空系の能力で自分の宮に引き寄せてきていた。
その言動は自分の好きな男の息子である龍峰にやたらと接触し、何度も抱きつきしまいには頬にキス、一方的な「愛」を語りながら相手の「運命」を強要する電波である。
頬へのキスだけで龍峰を吹き飛ばしたり龍峰の繰り出す技を次々と見切ったりと実力は確かだが紫龍への想いはかなり常軌を逸しており当時すでに春麗と長く同居・交際していた彼にラブレターを書いた(実はふられるのを恐れて出さずに破っていたが)ことがあるほか、後に彼の妻となった春麗を憎み龍峰にもその偏執的な愛を向ける。因みにこの件に関して視力を失っていた紫龍に手紙?というツッコミがあるが、セブンセンシズは五感の全てを補うので眼球が潰れていても手紙を読むくらいは出来るはずである。現に彼女の予知でも出した場合は普通に返信されて振られた。クロスロードミラージュにより龍峰に見せた2つの未来のビジョンではいずれにおいても春麗を相当ひどい目に遭わせるなどしている(片方では龍峰が五感を失ったのち彼とともに春麗も息絶える、もう一方では龍峰が父と幸福に暮らせてはいるがなぜか春麗が一緒にいない)。
クロスロードミラージュを打ち破り、彼女のあまりに電波な言い分に怒った龍峰が「仲間たちとともに未来を切り開く」決意で昇龍覇を再度放ちいったん彼女をすっ飛ばしたものの、かすり傷を負ったことで逆上し第二の人格が発動する。
第一の人格の時は電波ながらも優しく龍峰を支配するようなそぶりを見せていたが、第二の人格(曰く「憎しみのパラドクス」)は龍峰にチョップを入れたり顔を踏みつけながら「詫びろゴミ虫め」と龍峰を罵倒する鬼畜ぶり。
「私を愛することが出来ぬなら貴様に生きる資格はない」と言い切り彼を一旦はのし、遅れてやってきた光牙を人格の切り替えで叩きのめし、反撃した龍峰の五感を奪うが、結果的にそれが龍峰のセブンセンシズ覚醒を招き敗北した。
それでも何とか生き残り、倒れたまま何かに気づいたかのような素振りを見せたが、後に十二宮を登ってきた貴鬼とハービンジャーが、彼女について全く言及していなかった。
2期では彼女の聖衣石は聖域になく、負傷の為に聖衣石を持ったまま双児宮から姿を消していた事を貴鬼が明らかにしている。また新OPや城戸沙織の見た予知夢では、青銅一軍や他の生存している黄金聖闘士とともにパラサイトの軍勢と戦っているが、これに関してはとあるネタバレが出ている。
ハービンジャーを「さん」づけで呼んでいたが、交流の程は不明。
お幾つなのか?
年齢不詳。後述の紫龍との初対面時にかなり幼かったことから貴鬼よりは年下のようである。また後述の火星士の侵入頃に訓練生でかつちっぱいだったので、本編開始の13年前には12歳未満であった可能性が高い。
実は彼女の絡みの過去シーンをすべて見るとまさしくパラドクスの名の通り合理的な解釈が困難であり年齢が(10歳オーダーですら)確定しない。ポイントは
- 第4話のセリフから龍峰出生時には紫龍は五感がある。そして生まれてすぐ五感を失った。(マルス戦とみるのが妥当)
- 幼少パラドクス救出時に紫龍は視覚がない。そしてこのシーンは道路標識などから明らかに中国でも日本でもギリシアでもない(アメリカ?)
- 紫龍は白銀戦で一度、ポセイドン戦で一度失明しているが白銀からポセイドン、ポセイドンからハーデス編まで中国日本ギリシア以外の国に行く余裕はない
これらからすれば龍峰が出生してちょいたったあたりに幼少であるから年上にしても極端な差はない。しかし
- ラブレター事件の段階で紫龍は結婚していない
(ただし中国の法定結婚可能年齢は男22女21であり、特に田舎では出生が先に来てしまうことは珍しくない)
- パラドクスが訓練生時代にマーシアンが聖域をうろちょろしている
(第一回マルス戦とは何ら関係なく時々スパイに来ていたととれなくもない)
という二点と矛盾する。まとめると
となる。特に後者は幼少時の発育の良さに定評がある星矢世界であることを考慮すればエデンやソニアより年下である可能性すら絶無とは言えない。
双子座
装着者の性別が違うこともあってか黄金聖衣のデザインが大幅に旧作と変わっており、マスクはヘルメット状ではなく宝石(聖衣石?)のついたティアラ+頭の両脇に双子の仮面が掛かる仕様になっている。肩パーツの形状は少々旧作の面影を残しているが白いフリルがついている。
また女性聖闘士でありながら仮面をしていないが、その理由は「女性聖闘士は素顔を見られたら相手を殺すか愛するしかない」という掟の中の「愛するしかない」を盾にとったもの。ただし訓練生時代の回想シーンからして、仮面を持っていないわけではないようである。
ネーミングの由来は宇宙物理用語の双子のパラドックス(特殊相対性理論関係のお題)と思われる。
これまでのΩオリジナル黄金聖闘士同様、前任者のイメージとはかすりもしないキャラクター像(予告で見ることの出来る部分だけにしても)で視聴者を驚かせた。
双児宮の内部はややサイケデリックなメルヘン調で、人間の言葉を喋る鳥やリスが彼女を「ジェミニ様」と呼び従者をしている。
アナザーディメンションやギャラクシアンエクスプロージョン、幻朧魔皇拳も使えるのかなどは不明だが、憎しみモードになると髪の色が黒く変わり目付きも鋭くなり言動が苛烈となる為にサガと同様に二重人格者のようではある。
また、人格を切り替えると体力が回復する。これはそれぞれの人格が、どちらもセブンセンシズによって、肉体の限界を超えられることを利用したもの。
後述した廬山昇龍覇のダメージが33話でも残っていたことを考えると、それぞれの人格ごとに個別に体力が設けられているような状態であると思われる。
また、その33話では、双方のモードが左右半々になった姿も披露している。
予知系の能力で相手の攻撃を先読みして避けているようだがそれを勘案してもスピードは速く、幻惑系の技だけでなく格闘の方も全く男性聖闘士にひけを取らない。
パラサイトとして
75話の予告でパラス軍に寝返り2級パラサイトとなったことが明かされた。スニオン岬の牢獄に囚われていたところをガリアの訪問を受けていたらしいが…
技
無限の分岐と無限の運命を覗き見るのがパラドクスの能力。
- クロスロードミラージュ
技をかけた人物ごと亜空間(運命の分岐点の外側の世界)に飛ばし、あらゆる可能性の未来を見せる。運命の分岐に逆らった人間は精神と肉体を裂けられてしまう。
もとは紫龍の技であるこの技を独学で練習して使いこなしている(曰く「憧れている方の技だから」であり、龍峰の「何百倍も私はこの技を練習した」とのこと)。
なお龍峰が使用する昇龍覇とは異なり、発生する龍型の衝撃波は水色ではなく桃色である。
- フォーチュネイトウォール
ピンク色の防御壁を展開する防御技。
- ファイナルディスティネーション
格子状に展開した小宇宙で相手を包み込み、激しい苦痛を与え、五感を剥奪する事も可能。ただし技を破った後は元通りになっているので、恒久的なものではないようである。
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