W* 双子座ショックまでの経緯
双子座といえば、原作のサガ・カノンはもちろんLC冥王神話のアスプロス・デフテロス、ネクストディメンションのアベル・カインと、カリスマ的な存在感と圧倒的な強さ、そして物語の発端となるような人騒がせな双子による内乱や兄弟同士での対立等が重視されていた。
そんな中、聖闘士星矢Ωの31話の予告にて驚くべき展開が待っていた!
それは何と、双子座の黄金聖闘士が女(パラドクス)であることだった。
( ゚д゚)・・・
(つд⊂)ゴシゴシ・・・
(;゚д゚)
魚座?
プリキュア?
性別詐欺が散々出てくる星矢シリーズ故その性別も疑う声が出ているものの公式で「女聖闘士」と明言されている。
それだけではない。
本来女の聖闘士は仮面を付ける掟だが、パラドクス自身は仮面を付けず、それどころか彼女が着ている双子座の黄金聖衣のマスクの両耳の部分がそれぞれ表情が異なる女聖闘士の仮面に似ているのであった。
シナリオライターの小山真もtwitterにて「双子座のみなさんの「心が折れる音」ツイートが牡牛座のハービンジャー兄さんを悦ばせたことは言うまでもありません・・・・・・ww」と発言しておりショックの大きさは公式にも知れているようだ。
本編登場後
双子座担当と言えば容姿はいずれも美形揃いである上に戦闘力も際立って優れているが、
一方で性格・精神面にいささか問題の多いキャラ揃いの枠でもある。
善悪極端な二重人格で聖域を乗っ取り教皇になりすまし白銀聖闘士の大半以上、黄金聖闘士の約半数を喪う結果を招く
兄への私怨交じりで神であるポセイドンを騙して前代未聞の異常災害をもたらし、百万人以上の犠牲者を出す。アラサー間近にしてようやく更正
兄に悪事をそそのかしつづける
人格高潔そうに見えるが信用できるか試すために初対面の一輝に他キャラなら確実に即死レベルの強力な必殺技を放ちあわや殺しかける
愉快犯杳馬の囁きで精神の均衡を崩して反逆者になった後、冥王側につく
他の双子座に比べればはるかにマトモな方だが、島に籠って鬼だと恐れられ、聖衣をボリボリするなどの奇行をする
今回のパラドクスは容姿は巨乳美女ながら妻子持ちの男に憧れている上にその息子と対決するという、どうにも昼ドラ臭満開の展開な上に、雑誌バレから予想されていたとおりのストーカー・ヤンデレ気質であった。
(仮面をしていないのも、ある意味その表れであった)
しかも二重人格であったが、どちらの人格もまともでなく話が通じないという、ある意味サガやカインよりもヤバい人物である。
異様な存在感を持った悪役としては、魅力的な人物なのだろうが、本来の視聴者層である児童にとっては、いまいち魅力の伝わりにくいキャラクターなのではないかと思われる。
原作世代と児童層、良くも悪くも、双方に絶大なインパクトを与えた人物であることは間違いないだろう。
そして安定の双子座へ…
Ω二期ではパラドクスが味方になるともとれる演出がOPなどでちらりとされていたが、本当はパラドクスではなく双子の妹であるインテグラだった。
インテグラは75話の予告で仮面をつけて登場するも75話本編でパラドクスによって仮面は割られ、それにより壮絶な姉妹喧嘩を展開したことで従来の双子座の黄金聖闘士における安定感を取り戻し「安定の双子座」となった。
余談
パラドクスの登場回である31.33.75話の脚本担当は伊藤イツキ。
妙に生々しいネタを書くことに定評があり、「落ちこぼれた三十路男が嫉妬で道を踏み外す」という内容の15話や、66話の「神同士のいざこざに巻き込まれた人間の憤り」&「自分の存在価値に悩む少女鋼鉄聖闘士の成長」、69話の「ヤンデレシスコン弟」、80話の「自らを『時の王』と自称するエゴイスト」などが、彼の担当回として挙げられる。
とはいえ、彼の中の人がかつてR-18ジャンルで手がけた作品で描いた壮絶なシーンの数々、また一般作でもかなりの残酷シーンや欝展開をやっていることを思えば上記もまだ彼の本来の作風的には大人しいうちに入り、相当自重した結果ではある模様。
ちなみにこの記事の読み仮名は二度変更されており、
「まさかおんなだったとは」→「やっぱりあぶないひとだった」であった。
そしてまた再び
2014年6月21日に「聖域十二宮編」をモチーフにした劇場版『LegendofSanctuary』が公開された。
そこでの双子座のキャラ設定・ストーリー展開にも、大胆すぎるアレンジが加えられた。
↓以下ネタバレ注意!!
映画本編も終盤に差し掛かった頃、アフロディーテが教皇に扮したサガに戦況を報告する。
しかしサガはアフロディーテを用済みと言わんばかりに粛清してしまう。
そしてアテナ神殿に安置されていた巨大石像を操り、星矢によって倒された……かに見えたが、
そして射手座の黄金聖衣を纏った星矢の放った矢に貫かれて斃れる最期を迎えたのだった。