概要
第8世代『ソード・シールド』から登場するシステムの1つ。
ガラル地方で確認されている、ポケモンが巨大化する現象「ダイマックス」の内、特定のポケモンに確認される特殊なダイマックス現象。
普通、ダイマックスするとそのポケモンの一部の能力が上昇するが、このキョダイマックスはメガシンカの様に、能力とともに姿が大きく変化するのも特徴。
キョダイマックスした姿(フォルム)は「ポケモン名(キョダイマックスのすがた)」のように呼称される。
また、通常のダイマックスポケモンでは使用できない「キョダイマックスわざ」という、そのポケモン専用のダイマックスわざを使うことができる。
野生のものを捕獲したような普通の個体ではキョダイマックス出来ず、マックスレイドバトルでのゲットか、イベントなどでの配信で入手できる「特別なポケモン」のみがキョダイマックスを可能とする。そして該当する個体のステータスには、ダイマックスバンドにも描かれている漢字の『大』を記号化した様な赤い印が表示される。
逆にキョダイマックスできる個体は通常のダイマックスはできず、必ず姿もわざもキョダイマックス仕様になるため、通常版と使い分ける事は出来ない。
そして入手難度は非常に高く、特別な個体とのマックスレイドバトルには以下の様な仕様がある。
- 出現場所は特定の巣穴に限られ、ポケモンごとにその場所は異なる
- 巣穴から紫色の柱(レア)が出ている状態のみで、尚且つ5%
- ランク自体は星5つで、ダイマックスレベルも既に最大状態になっている
- 例外としてバタフリー、キングラーは星2から、イオルブは星3からでも出現し、確率も10%となっている。
- 上記の「例外」及びピックアップ個体を除いて、出現するのはジムバッジを8個集めた後となる
また、キョダイマックスは特性や個体値等とは異なり遺伝しないので、キョダイマックス可能な個体からタマゴを作っても、生まれてくる子供はキョダイマックスできないごく普通の個体になってしまう(恐らく希少性やゲームバランスを保つための調整と思われる)。
ディレクター曰く「色違いよりも出にくい」らしいが、実際は色違いよりもずっと出会いやすく、レイドでは彼らよりも更に出会いにくいポケモンがいたりする。
同時にバージョンの違いにより、遭遇するキョダイマックスポケモンの出現率も異なる(どちらか片方にしか登場しないポケモンもいる)。
また、発売後少しして特別なカビゴンやストリンダーが解禁されており、今後もキョダイマックスできるポケモンが増えていくと発表されているので、続報を待とう。
追加DLCである『鎧の孤島』では、通常の個体にキョダイマックスの適性を持たせる「ダイスープ」と呼ばれるシステムが実装された。
これにより、レイドを熟さなくとも孵化厳選により自力で用意した、所謂“理想個体”に後付けでキョダイマックスする能力を付与することも可能になり、キョダイマックス個体の入手難度はやや緩和された。
ちなみに、逆にキョダイマックス個体にダイスープを飲ませると、通常のダイマックス個体になる(ピカチュウ、イーブイ、ニャースの場合、通常の個体に戻るため、進化させることも可能となる)。
なお、ダイスープは対応するキョダイマックスの姿を持つポケモンのみ飲ませることができる。このため、進化後がキョダイマックスの姿を持つ個体に進化前からキョダイマックスの適性を与えることはできない。キョダイマックスの進化前個体にダイスープを飲ませて通常個体に戻すこともできない。
尚、カントー御三家とガラル御三家は御三家ごとにキョダイマックス技の効果が統一されている。
カントー御三家は追加ダメージ。
ガラル御三家は特性無視で大ダメージを与える能力を持つ。
キョダイマックスポケモン一覧
※掲載順は元のポケモンの全国図鑑ナンバーに準拠。世代は元のポケモンの初登場のもの。
※いずれもタイプや特性は変化していない。
第1世代
ポケモン | キョダイマックスわざ | 技のタイプ | 効果 |
---|---|---|---|
フシギバナ | キョダイベンタツ | くさ | くさタイプ以外に4ターン追加ダメージ |
リザードン | キョダイゴクエン | ほのお | ほのおタイプ以外に4ターン追加ダメージ |
カメックス | キョダイホウゲキ | みず | みずタイプ以外に4ターン追加ダメージ |
バタフリー | キョダイコワク | むし | 相手全体をどく/まひ/ねむり状態のいずれかにする |
ピカチュウ | キョダイバンライ | でんき | 相手全員をまひ状態にする |
ニャース | キョダイコバン | ノーマル | 相手全員をこんらん状態にする、バトルの賞金が爆発的に増える |
カイリキー | キョダイシンゲキ | かくとう | 味方全員の急所ランクを1段階アップ |
ゲンガー | キョダイゲンエイ | ゴースト | 相手全員をかげふみ状態にする |
キングラー | キョダイホウマツ | みず | 相手全員の素早さを2段階ダウン |
ラプラス | キョダイセンリツ | こおり | 味方の場にオーロラベールを展開する |
イーブイ | キョダイホーヨー | ノーマル | 性別の異なる相手全員をメロメロ状態にする |
カビゴン | キョダイサイセイ | ノーマル | 味方が消費したきのみを確率で復活させる |
第5世代
第8世代
ポケモン | キョダイマックスわざ | 技のタイプ | 効果 |
---|---|---|---|
ゴリランダー | キョダイコランダ | くさ | 威力160固定 相手のとくせいを無視する |
エースバーン | キョダイカキュウ | ほのお | 威力160固定 相手のとくせいを無視する |
インテレオン | キョダイソゲキ | みず | 威力160固定 相手のとくせいを無視する |
アーマーガア | キョダイフウゲキ | ひこう | 場の設置技、壁、フィールドを全て解除 |
イオルブ | キョダイテンドウ | エスパー | 場にじゅうりょくを展開する |
カジリガメ | キョダイガンジン | みず | 相手の場にステルスロックを展開する |
セキタンザン | キョダイフンセキ | いわ | いわタイプ以外に4ターン追加ダメージ |
アップリュー | キョダイサンゲキ | くさ | 相手全員の命中率を1段階ダウン |
タルップル | キョダイカンロ | くさ | 味方全員の状態異常を治す |
サダイジャ | キョダイサジン | じめん | 相手全員をすなじごく状態にする |
ストリンダー | キョダイカンデン | でんき | 相手全員をどく/まひ状態のどちらかにする |
マルヤクデ | キョダイヒャッカ | ほのお | 相手全員をほのおのうず状態にする |
ブリムオン | キョダイテンバツ | フェアリー | 相手全員をこんらん状態にする |
オーロンゲ | キョダイスイマ | あく | 相手を確率であくび状態にする |
マホイップ | キョダイダンエン | フェアリー | 味方全員のHPを回復する |
ダイオウドウ | キョダイコウジン | はがね | 相手の場にステルスロックのはがね版を展開する |
ジュラルドン | キョダイゲンスイ | ドラゴン | 相手が最後に使ったわざのPPを2減らす |
ウーラオス | キョダイイチゲキ/レンゲキ※ | あく/みず | ダイウォール含む全ての守る技を貫通 |
※:いちげきのかたの場合はあくタイプが「キョダイイチゲキ」、れんげきのかたの場合はみずタイプが「キョダイレンゲキ」になる。効果はどちらも同じ。
特殊な入手手段
リザードンに関しては、殿堂入り後にダンデからキョダイマックス可能なリザードンへと進化できるヒトカゲを貰えるので、ゲームを進行していけば確定で1匹は入手できる。フシギダネとゼニガメもマスター道場にて択一でキョダイマックス形態に進化できる個体が入手できる。ただし、隠れ特性持ちが欲しい場合はマックスレイドバトルを熟すしかない。進化させるとキョダイマックスが使用できるようになるという個体は稀にイベントで入手できることがある。
特別なピカチュウ・イーブイは『Let'GO! ピカチュウ・Let’s Go! イーブイ』のどちらかのプレイ記録を持っている場合、それぞれのソフトに対応した特別な個体を受け取ることができる。
特別なニャースは過去の「バシャーモナイトを持ったアチャモ」や「カビゴンZを持ったゴンベ」などと同様の早期購入特典となっている。
また発売日当初より、マックスレイドバトルで一部のキョダイマックスポケモンが大幅に出会い易くなるキャンペーンも実施されている。詳細はそちらの記事を参照。
対戦において
以上のように、入手や厳選の難度位が非常に高く、ライトユーザーが満足に入手する事が難しい為か、キョダイマックスは当初ランクマッチでは使用する事ができなかった(ダイオウドウのみ例外で使用が可能だった)。
言わば禁止級と同様の扱いで、キョダイマックスできないだけでなく「可能な個体」そのものが参加を禁止されている。
加えて、キョダイマックスの性能自体は必ずしもダイマックスの完全な上位互換とは限らず、追加効果の殆どが通常版のように火力・耐久・素早さのいずれかを補填してくれるものではなくなっている為、汎用性がなく弱体化していると見られる事もある。
ネットでは通常版より微妙なキョダイマックス技を活かす方法が時折議論されるが、だいたいの場合「やろうと思えばできるが現実的でない」「結局の所、愛が必要」という結論に落ち着いてしまう。せめて通常版と効果を掛け持ちしてくれれば良かったのだが。
温存してここぞという場面で使用し、自身や味方の居座り性能を高めていくダイマックスの性質と噛み合っているとは言い難く、レアポケモンのコレクションをする趣味が無いのであれば無理に入手しなくても良いだろう。
無論例外もあり、カビゴン、ラプラス、ブリムオン、ニャースのようにキョダイマックスの方が有用なポケモンや、ピカチュウ、キングラー、オーロンゲのように独自の構築を組めるポケモンもいる為、使いたければ粘るのもアリ。ダイスープによるキョダイマックス適正の付与も、(スープの材料が中々に貴重であることもあるので、)まずは上記のポケモンたちを中心に行っていくのが望ましいだろう。また、全体的にダブルバトル向けの効果を持つ技が多く、ダブルバトル環境においてはキョダイマックスを採用する傾向も多く見られる。
その後、2020年1月3日「シリーズ2」以降、直前までピックアップ対象に選ばれていたキョダイマックスを中心に少しずつ対戦で解禁されていき、現在は実装されている全てのキョダイマックスを使用できるようになっている。
余談
メガシンカ予想に相当するタグとしていないマックスが作成された。
ゲーム中にいない新規のデザインを創造する場合はこちらのタグも併用しよう。
キョダイマックスポケモンのうち、何体かは姿の類似から過去の特撮作品のキャラクターがモチーフなのではないかと言われているが真偽は不明。ポケモンの企画が特撮へのオマージュに端を発している以上、このような説が出てくるのは自然な事なのかもしれない。
例:「セキタンザン⇨ゴジラ」「バタフリー⇨モスラ」「アーマーガア→リトラまたはラドン」「ジュラルドン⇨メカゴジラ」「ダストダス⇨ヘドラ」「カジリガメまたはカメックス⇨ガメラ」「カイリキー⇨ウルトラマン」「フシギバナ⇨ジュラン」「オーロンゲ⇨闇の巨人」