あきゅえーき
あきゅえーき
稗田阿求は「幺樂団の歴史」シリーズや『東方求聞史紀』など、四季映姫・ヤマザナドゥは『東方花映塚』等に登場する。
直接の接触が見られたわけではないが、両者にはその設定上に深いかかわりがある。
稗田阿求は東方Projectの世界において御阿礼の子として転生を繰り返す人物であり、その転生は東方Projectの物語の主たる舞台である幻想郷を担当する閻魔である四季映姫・ヤマザナドゥの管轄下にある。「幻想郷縁起」(『東方求聞史紀』)における阿求の「独白」によれば、御阿礼の子はその生は短命なものであるが生きている間から閻魔に許しを請い、御阿礼の子として天寿を全うした後は次の転生まで閻魔の元で働くこととなる。その期間はおよそ百年である。
今日では冥界と顕界(幻想郷)との行き来が緩和された状態にあるが、御阿礼の子は幻想郷の様子を見ることはできない。また、阿求以前の御阿礼の子の時代は今日のように人間と妖怪たちが融和的な様相ではなかったことに加え、転生の周期が百年単位とあっては転生したとしても「以前」の御阿礼の子を知る人間が全くいないため、「転生への恐怖と孤独」も有り得たのである。
このように設定の上では御阿礼の子は閻魔と不可分の関係にある。設定上両者は深く結びついた関係なのである。
一方、上記のような阿求の転生にまつわるものに限らず、四季映姫はその休暇中に彼岸から幻想郷へと訪れることもあるため、両者には直接接触出来る機会がある。
四季映姫は元は地蔵である。『東方三月精』において小野塚小町が地蔵について語る場面があり、そこには実際に地蔵が登場する。
その地蔵は以前は山と畑を見通せる別の場所にあったものであり、とある経緯から博麗神社裏手に移動させられたのだが、移動する前の場所で阿求らしき人物がその地蔵に風車をお供えして手を合わせている。
このシーンは同一エピソード上で両者が登場(ただし四季映姫はイメージカットで阿求はセリフなし)する、「あきゅえーき」には貴重なストーリーである。
また、『東方儚月抄』では両者とも紅魔館のパーティに参加している。
会話などは描かれずいくつかのテーブルを挟んでの登場であったが、両者には紅魔館を介した縁もあるということが見て取れる。
余談であるが、この二人にみられるように人間と閻魔が妖怪のパーティに列席しているという状態こそ、先述のような、以前とは違う昨今の幻想郷の変化を表しているといえる。
二次創作においては上記のような御阿礼の子の設定から阿求の寿命と転生にまつわるストーリー上で四季映姫と関わることにあるシリアスなものや、幻想郷を訪れた休暇中の四季映姫との交流を描いたほのぼのとしたものまで多様なかたちで描かれる。
次の転生までの期間が長く、さらには上記のように阿求以前の幻想郷では、以前の御阿礼の子を覚えていられる長命な存在と友好的な縁を結ぶことのできる環境ではなかったこともあり、その長い期間において自分を知っている閻魔である四季映姫への想いは御阿礼の子の境遇からして深くなり得るものと想像され、人と妖の縁がより対立的であった阿求以前であればこそ、御阿礼の子と閻魔の縁はより強かったはないか、と想像するものもある。
あるいはもっとシンプルに、百年という人間からしたらとても長い時間をその管轄下で過ごすのだから、何らかの想いが芽生えても何ら不自然ではない、という視点から二人の関係が描かれることもあり、この他にも様々な「あきゅえーき」が生み出されている。
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これからの「あきゅえーき」の話をしよう
この作品は、大樹きのさん(http://www.pixiv.net/member.php?id=11916)がツイッターにて呟いた「あきゅえーきを下さい」に 『阿求と映姫のカップリングなら書けそうだ』と反応した私が、自らのSS修行も兼ねて一日で書きあげる事に挑戦し、目標通り一日で完成させ、大樹さんにプレゼントした作品を底本としております。このたび大樹さんの許可を得て、制作した作品に加筆修正を行い、改めて一作品として公開するものです。7,833文字pixiv小説作品 閻魔と椿 幻想郷縁起異説
東方Projectの二次創作です。稗田阿求✕四季映姫のカップリング小説です。 21000字程度の作品になります。ガチ百合を書こうとおもったけど、なんかズレてしまった。阿求ファンには悪いですが阿求の視点が男です。映姫様萌えの作品だと思って下さい。 文章表現が弱くなってしまったのが気に食わない。プロットとモチーフは気に入ってるのですが、文章があまり良くない。 ていうか、あきゅえーき少ないっすね。あきゅえーき面白いと思うんですがね。設定が奥深いのが良い。21,919文字pixiv小説作品