ピクシブ百科事典は2024年5月28日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

目次 [非表示]

「あなた様にいのちの精をおそそぎ申す。伊賀の精をな」

「朧様、拙者の女房になりなされ」


概要編集

漫画「バジリスク〜甲賀忍法帖〜」において、物語の事実上のラスボスである薬師寺天膳が、ヒロインにして自らの主筋の姫である「」を手籠めにしようとしたときのセリフ。


意味合いとしては成人向け作品であればよく見る類のセリフだが、あまりに芝居がかったエロオヤジめいた言い様から同作および同キャラのファンの間で妙な人気を博しており、略して「伊賀の精をお注ぎ申す」や、単に「お注ぎ」で通じるスラング扱いされている。


ちなみにこの直後、天膳は行為に夢中になっていたために背後から忍び寄る敵忍者に気づけず、アッサリと首をへし折られてしまい、朧の貞操は辛うじて守られる事になる。


このセリフの背景編集

一応、天膳の名誉(?)のために弁護しておくと、このシーンは変態オヤジが主筋の姫に欲情して血迷った、というだけのシーンではない。


異能の忍者同士が殺し合いをする同作において、朧の有する術は「あらゆる忍者の術を無効化する」という超級のメタ技であり、敵方、甲賀忍者の頭領である甲賀弦之介の、無敵の邪眼術をも打ち破れる唯一の術である。


しかし朧と弦之助は戦いが始まる以前からの恋人同士であり、この少し前、戦いの最中に自らの恋人を死なせたくなかった朧は、あろうことか味方であるはずの伊賀忍者・筑摩小四郎の術を破ってしまう。

このため小四郎は視力を失って事実上の戦力外となってしまい、更にはそのことを配下たちから責められた朧は「争いに関わりたくない」と術のカギである自らの目を、伊賀の秘薬で開かぬようにしてしまった上、自分の望みは弦之介に殺される事だけ、など血迷ったことを口にするようになる。


伊賀と甲賀、それぞれの一族の命運を決する戦いであるにも関わらず、次代の頭領となるべき朧の体たらくに業を煮やした天膳は、そもそもの原因である「弦之助に対する、朧の未練」を断ち切るべく、この暴挙に出たのである。


……とはいえ、ふがいない朧に苛立つまでは分かるとしても、その手段が「手籠めにする」というのはいささか首をかしげざるをえない。

(本人曰く「女の考えを変えるには抱くに限る」とのことだが……)


また、このあと敵の女忍者を捕らえた際には実際に手籠めにしてしまうが、こちらは本当に「性欲」以外の理由がなく、読者に「……朧の件もちょうどいい大義名分で性欲を満たしたかっただけでは?」という疑念を植え付けることとなる。


そして最終局面において、とうとう朧に見限られた天膳は、その術によって己が秘術「不死の肉体」を破られ、滅びることになる。

作中を通して「恋か、一族か」で揺れ動いた朧が最後の決断を下した一因に、この件があったことは想像に難くない。


余談編集

このシーンは「バジリスク〜甲賀忍法帖〜」においては一応、天膳から朧への「夢見がちな主に対する、中間管理職として溜まりに溜まった鬱憤」が強調して描かれているシーンである。


が、実は原作小説「甲賀忍法帖」においては、元々「朧を手に入れれば自分が伊賀の次期頭領」という野心を抱いていたこと、絶好の機会と大義名分を手に入れた事で、これ幸いと野心と性欲を満たそうとしている、という動機であることが描かれている。


やはりエロオヤジであった。


表記ゆれ編集

漫画版においては「いのち」「おそそぎ」がひらがなとなるが、これらを漢字にしているケースも多い。

命の精をお注ぎ申す

伊賀の精をお注ぎ申す

関連記事

親記事

薬師寺天膳 やくしじてんぜん

兄弟記事

コメント

問題を報告

0/3000

編集可能な部分に問題がある場合について 記事本文などに問題がある場合、ご自身での調整をお願いいたします。
問題のある行動が繰り返される場合、対象ユーザーのプロフィールページ内の「問題を報告」からご連絡ください。

報告を送信しました

見出し単位で編集できるようになりました